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公開番号
2024157292
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-07
出願番号
2023071573
出願日
2023-04-25
発明の名称
半導体モジュール
出願人
富士電機株式会社
代理人
弁理士法人旺知国際特許事務所
主分類
H01L
23/04 20060101AFI20241030BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】ポッティング材が外部端子の端子部に付着することを防止する。
【解決手段】半導体モジュールは、半導体素子と、端子孔を有し、半導体素子を収容するケースと、端子孔に挿入され、半導体素子に電気的に接続される外部端子と、ケースに接着剤により接合される押え部材と、ケース内に充填されるポッティング材と、を備え、外部端子は、ケースと押え部材との間に配置される板状の脚部を有し、ケースは、脚部を収容する凹部を有し、凹部の深さは、脚部の厚さよりも大きく、凹部内には、脚部の長さ方向での一部に脚部の厚さ方向の全域にわたり接着剤のための通路が設けられ、脚部の幅方向における通路の幅は、凹部の深さと脚部の厚さとの差よりも大きい。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体素子と、
端子孔を有し、前記半導体素子を収容するケースと、
前記端子孔に挿入され、前記半導体素子に電気的に接続される外部端子と、
前記ケースに接着剤により接合される押え部材と、
前記ケース内に充填されるポッティング材と、を備え、
前記外部端子は、前記ケースと前記押え部材との間に配置される板状の脚部を有し、
前記ケースは、前記脚部を収容する凹部を有し、
前記凹部の深さは、前記脚部の厚さよりも大きく、
前記凹部内には、前記脚部の長さ方向での一部に前記脚部の厚さ方向の全域にわたり前記接着剤のための通路が設けられ、
前記脚部の幅方向における前記通路の幅は、前記凹部の深さと前記脚部の厚さとの差よりも大きい、
半導体モジュール。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記脚部の側面には、前記通路を構成する少なくとも1つの切欠きが設けられる、
請求項1に記載の半導体モジュール。
【請求項3】
前記少なくとも1つの切欠きは、前記脚部の幅方向に並ぶ2つの切欠きを含み、
前記2つの切欠きのそれぞれが前記通路を構成する、
請求項2に記載の半導体モジュール。
【請求項4】
前記2つの切欠きは、前記脚部の幅方向での両側面に設けられる、
請求項3に記載の半導体モジュール。
【請求項5】
前記脚部には、前記脚部の厚さ方向に貫通する少なくとも1つの孔が設けられており、
前記少なくとも1つの孔が前記通路を構成する、
請求項1に記載の半導体モジュール。
【請求項6】
前記脚部の長さ方向における前記通路の長さは、前記脚部の幅方向における前記通路の長さよりも長い、
請求項2または5に記載の半導体モジュール。
【請求項7】
前記脚部の長さ方向における前記通路の長さをLとし、
前記脚部の幅方向における前記通路の幅をWとしたとき、
1.1<L/W<3.0
の関係を満たす、
請求項6に記載の半導体モジュール。
【請求項8】
前記脚部の幅をWaとし、
前記脚部の幅方向における前記通路の幅をWとしたとき、
0.2<W/Wa<0.4
の関係を満たす、
請求項2または5に記載の半導体モジュール。
【請求項9】
前記脚部の厚さをTとし、
前記脚部の幅方向における前記通路の幅をWとしたとき、
0.5<W/T<1.5
の関係を満たす、
請求項2または5に記載の半導体モジュール。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体モジュールに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
パワー半導体モジュールに代表される半導体モジュールは、一般に、半導体素子と、半導体素子を収容するケースと、半導体素子に電気的に接続される複数の外部端子と、を備える。ケースには、例えば、特許文献1、2に開示されるように、内外を貫通する複数の端子孔が設けられており、各外部端子は、当該複数の端子孔のうちのいずれかに挿入され、ケースの外部に突出する端子部を有する。
【0003】
特許文献1では、外部端子がケースの内側に突き出たL形脚部を有しており、L形脚部がケースと端子押え枠との間に介在する。そして、L形脚部とケースと端子押え枠とが接着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-92388号公報
特開2014-157925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の構成では、ケースとL形脚部との間の隙間に接着剤が行き渡らない場合があった。この場合、ケース内にポッティング材を充填すると、ポッティング材が当該隙間および端子孔を通じて外部端子の端子部に至ってしまい、外部端子の導通を損ねてしまう。
【0006】
以上の事情を考慮して、本開示のひとつの態様は、ポッティング材(封止樹脂)が外部端子の端子部に付着することを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、本開示の好適な態様に係る半導体モジュールは、半導体素子と、端子孔を有し、前記半導体素子を収容するケースと、前記端子孔に挿入され、前記半導体素子に電気的に接続される外部端子と、前記ケースに接着剤により接合される押え部材と、前記ケース内に充填されるポッティング材と、を備え、前記外部端子は、前記ケースと前記押え部材との間に配置される板状の脚部を有し、前記ケースは、前記脚部を収容する凹部を有し、前記凹部の深さは、前記脚部の厚さよりも大きく、前記凹部内には、前記脚部の長さ方向での一部に前記脚部の厚さ方向の全域にわたり前記接着剤のための通路が設けられ、前記脚部の幅方向における前記通路の幅は、前記凹部の深さと前記脚部の厚さとの差よりも大きい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態に係る半導体モジュールの分解斜視図である。
ケースの底面図である。
ケースの一部を示す斜視図である。
図2中のA-A線に沿う半導体モジュールの断面図である。
第1実施形態における外部端子の脚部を説明するための平面図である。
第1実施形態における外部端子の脚部を説明するための断面図である。
第1実施形態におけるケースの凹部内の接着剤のための通路を説明するための図である。
第1実施形態に係る半導体モジュールの製造方法を示すフローチャートである。
用意工程を説明するための図である。
端子挿入工程を説明するための図である。
接合工程中の塗布工程を説明するための図である。
接合工程中の貼り合せ工程を説明するための図である。
接合工程中の貼り合せ工程における接着剤のための通路の作用を説明するための図である。
第2実施形態における外部端子の脚部を説明するための平面図である。
第2実施形態における外部端子の脚部を説明するための断面図である。
第2実施形態におけるケースの凹部内の接着剤のための通路を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本開示に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本開示の範囲は、以下の説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0010】
1.第1実施形態
1-1.半導体モジュールの全体構成
図1は、第1実施形態に係る半導体モジュール10の分解斜視図である。半導体モジュール10は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)モジュール等のパワーモジュールである。半導体モジュール10は、例えば、鉄道車両、自動車または家庭用電気機械等の機器に搭載されるインバーターまたは整流器等の装置での電力制御に用いられる。
(【0011】以降は省略されています)
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