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公開番号2025063782
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023173266
出願日2023-10-04
発明の名称炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法
出願人富士電機株式会社
代理人弁理士法人酒井総合特許事務所
主分類H10D 30/66 20250101AFI20250409BHJP()
要約【課題】FinFET構造の単位セルを配置したトレンチゲート構造の炭化珪素半導体装置であって、耐圧を向上させることができる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】第1p+型領域31は、ゲートトレンチ6の底面に対向し、p型ベース領域3と離れて設けられ、第1方向Xに直線状に延在する。互いに隣り合う第1p+型領域31同士は、互いに隣り合うゲートトレンチ6間のp++型コンタクト領域5の直下に延在して連結されている。第2p+型領域32は、互いに隣り合うゲートトレンチ6間においてp型ベース領域3と第1p+型領域31との間に設けられている。第1,2p+型領域31、32は、n+型ソース領域4の直下には設けられていない。第1p+型領域31のゲートトレンチ6の直下の部分の第2方向Yの幅w21は、ゲートトレンチ6の第2方向Yの幅w1以下で、かつFin幅w11よりも広い。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
炭化珪素からなる半導体基体の内部に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、
前記半導体基体の第1主面と前記第1半導体領域との間に設けられた第2導電型の第2半導体領域と、
前記半導体基体の第1主面と前記第2半導体領域との間に選択的に設けられた第1導電型の第3半導体領域と、
前記半導体基体の第1主面と前記第2半導体領域との間に選択的に設けられた、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域と、
前記第4半導体領域、前記第3半導体領域および前記第2半導体領域を貫通して前記第1半導体領域に達するゲートトレンチと、
前記ゲートトレンチの底面に対向する位置に設けられた、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第1高濃度領域と、
前記ゲートトレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
前記第4半導体領域、前記第3半導体領域、前記第2半導体領域および前記第1高濃度領域に電気的に接続された第1電極と、
前記半導体基体の第2主面に設けられた第2電極と、
を備え、
互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の前記第2半導体領域の全域に両側面から前記ゲートトレンチで挟み込む1つのチャネルが形成されるダブルゲート構造であり、
前記第1高濃度領域の幅は、前記ゲートトレンチの幅以下で、かつ互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の幅よりも広いことを特徴とする炭化珪素半導体装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記第1高濃度領域の幅は、前記ゲートトレンチの幅の75%以上であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項3】
前記第1高濃度領域の深さは、互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の幅以上であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項4】
前記第1高濃度領域の深さは、0.8μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
前記ゲートトレンチは、前記半導体基体の第1主面に平行な第1方向に直線状に延在し、
前記第3半導体領域と前記第4半導体領域とが互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間において前記第1方向に交互に繰り返し配置されていることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項6】
互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間において、深さ方向に前記第4半導体領域に対向する位置に、前記第2半導体領域に接して選択的に設けられた、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第2高濃度領域を備え、
前記第1高濃度領域は、前記第2高濃度領域を介して前記第2半導体領域に電気的に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項7】
前記半導体基体の第1主面に平行でかつ前記第1方向と直交する第2方向に互いに隣り合う前記第1高濃度領域同士は、深さ方向に前記第2高濃度領域に対向する位置で部分的に連結され、
前記第2高濃度領域は、深さ方向に前記第1高濃度領域に接することを特徴とする請求項6に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項8】
前記第2高濃度領域は、前記ゲートトレンチの底面よりも前記第2電極側に深い位置に達し、前記半導体基体の第1主面に平行でかつ前記第1方向と直交する第2方向に前記第1高濃度領域に接することを特徴とする請求項6に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項9】
炭化珪素からなる半導体基体の内部に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、
前記半導体基体の第1主面と前記第1半導体領域との間に設けられた第2導電型の第2半導体領域と、
前記半導体基体の第1主面と前記第2半導体領域との間に選択的に設けられた第1導電型の第3半導体領域と、
前記半導体基体の第1主面と前記第2半導体領域との間に選択的に設けられた、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域と、
前記第4半導体領域、前記第3半導体領域および前記第2半導体領域を貫通して前記第1半導体領域に達するゲートトレンチと、
前記ゲートトレンチの底面に対向する位置に設けられた、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第1高濃度領域と、
互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間に、前記第2半導体領域に接して選択的に設けられた、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第2高濃度領域と、
前記ゲートトレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
前記第4半導体領域、前記第3半導体領域、前記第2半導体領域、前記第1高濃度領域および前記第2高濃度領域に電気的に接続された第1電極と、
前記半導体基体の第2主面に設けられた第2電極と、
を備え、
互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の前記第2半導体領域の全域に両側面から前記ゲートトレンチで挟み込む1つのチャネルが形成されるダブルゲート構造であり、
前記ゲートトレンチは、前記半導体基体の第1主面に平行な第1方向に直線状に延在し、
前記第3半導体領域と前記第4半導体領域とが互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間において前記第1方向に交互に繰り返し配置され、
前記第2高濃度領域は、深さ方向に前記第4半導体領域に対向する位置に設けられ、
前記第1高濃度領域は、前記第2高濃度領域を介して前記第2半導体領域に電気的に接続されていることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
【請求項10】
前記第1高濃度領域は、深さ方向に前記第4半導体領域に対向する位置で、前記ゲートトレンチの側壁に沿って前記第1電極側に延在して前記第2半導体領域に接することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この開示は、炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
下記非特許文献1および下記特許文献1には、FinFET(フィンFET)構造の単位セル(素子の機能単位)を配置したトレンチゲート構造の縦型SiC-MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:金属-酸化膜-半導体の3層構造からなる絶縁ゲートを備えたMOS型電界効果トランジスタ)について記載されている。下記特許文献2,3には、ゲートトレンチの底面に電界緩和用のp型領域を配置したトレンチゲート構造について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6631632号公報
特開2022-010335号公報
特開2021-012934号公報
【非特許文献】
【0004】
F.Udrea et al., "Experimental demonstration, challenges, and prospects of the vertical SiC FinFET", 2022 IEEE 34th ISPSD, May 2022
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記非特許文献1および上記特許文献1では、Fin幅(互いに隣り合うゲートトレンチ間の幅)が狭いことで、オフ時にゲートトレンチの底面での電界強度が大きくなり、ゲートトレンチの底面のゲート絶縁膜に電界が集中して、耐圧が低くなるという問題がある。
【0006】
この開示は、FinFET構造の単位セルを配置したトレンチゲート構造の炭化珪素半導体装置であって、耐圧を向上させることができる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この開示の一態様にかかる炭化珪素半導体装置は、以下の通りである。炭化珪素からなる半導体基体の内部に、第1導電型の第1半導体領域が設けられている。前記半導体基体の第1主面と前記第1半導体領域との間に、第2導電型の第2半導体領域が設けられている。前記半導体基体の第1主面と前記第2半導体領域との間に、第1導電型の第3半導体領域が選択的に設けられている。前記半導体基体の第1主面と前記第2半導体領域との間に、第2導電型の第4半導体領域が選択的に設けられている。前記第4半導体領域は、前記第2半導体領域よりも不純物濃度が高い。ゲートトレンチは、前記第4半導体領域、前記第3半導体領域および前記第2半導体領域を貫通して前記第1半導体領域に達する。
【0008】
前記ゲートトレンチの底面に対向する位置に、第2導電型の第1高濃度領域が設けられている。前記第1高濃度領域は、前記第2半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記ゲートトレンチの内部に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられている。第1電極は、前記第4半導体領域、前記第3半導体領域、前記第2半導体領域および前記第1高濃度領域に電気的に接続されている。第2電極は、前記半導体基体の第2主面に設けられている。互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の前記第2半導体領域の全域に両側面から前記ゲートトレンチで挟み込む1つのチャネルが形成されるダブルゲート構造である。前記第1高濃度領域の幅は、前記ゲートトレンチの幅以下で、かつ互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の幅よりも広い。
【発明の効果】
【0009】
本開示にかかる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、FinFET構造の単位セルを配置したトレンチゲート構造の炭化珪素半導体装置であって、耐圧を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置を半導体基体のおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。
図1の切断線A-A’における断面構造を示す断面図である。
図1の切断線B-B’における断面構造を示す断面図である。
実施の形態2にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
実施の形態3にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
実施の形態3にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
実施の形態3にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
実施の形態3にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
実施の形態3にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
実施の形態3にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
実施の形態4にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
実施の形態4にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
実施の形態4にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
実施の形態4にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
実施の形態5にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
比較例1のゲートトレンチ近傍の構造を示す断面図である。
比較例2のゲートトレンチ近傍の構造を示す断面図である。
比較例1,2のTBP幅W_TBPとトレンチ幅W_Trenchとの関係をシミュレーションした結果を示す特性図である。
比較例1,2のTBP幅W_TBPとトレンチ幅W_Trenchとの関係をシミュレーションした結果を示す特性図である。
比較例1,2のTBP幅W_TBPとトレンチ幅W_Trenchとの関係をシミュレーションした結果を示す特性図である。
比較例1,2のTBP幅W_TBPとトレンチ幅W_Trenchとの関係をシミュレーションした結果を示す特性図である。
参考例の炭化珪素半導体装置を半導体基体のおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。
図22の切断線AA-AA’における断面構造を示す断面図である。
図22の切断線BB-BB’における断面構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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