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公開番号2025063783
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023173267
出願日2023-10-04
発明の名称炭化珪素半導体装置
出願人富士電機株式会社
代理人弁理士法人酒井総合特許事務所
主分類H10D 30/66 20250101AFI20250409BHJP()
要約【課題】FinFET構造の単位セルを配置したトレンチゲート構造の炭化珪素半導体装置であって、オン抵抗を低減させることができる炭化珪素半導体装置を提供すること。
【解決手段】ドリフト層2は、n型カラム領域41およびp型カラム領域42からなる並列pn層43によるSJ構造である。ゲートトレンチ6の底面に対向して、電界緩和用の第1p+型領域31が設けられている。n型カラム領域41の短手方向の幅Wn1は、第1p+型領域31のゲートトレンチ6の直下の部分の第2方向Yの幅w21よりも広い。p型カラム領域42の短手方向の幅Wp1は、第1p+型領域31のゲートトレンチ6の直下の部分の第2方向Yの幅w21よりも狭く、後述するFin幅w11よりも広い。p型カラム領域42は、第2方向Yに互いに隣り合う複数のゲートトレンチ6の1つ置きに、ゲートトレンチ6の直下に配置され、深さ方向Zに第1p+型領域31に隣接する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
炭化珪素からなる半導体基体の内部に設けられた、第1導電型領域と第2導電型領域とを交互に繰り返し配置した並列pn層と、
前記半導体基体の第1主面と前記並列pn層との間に設けられた第2導電型の第1半導体領域と、
前記半導体基体の第1主面と前記第1半導体領域との間に選択的に設けられた第1導電型の第2半導体領域と、
前記半導体基体の第1主面と前記第1半導体領域との間に選択的に設けられた、前記第1半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域と、
深さ方向に前記第3半導体領域、前記第2半導体領域および前記第1半導体領域を貫通するゲートトレンチと、
前記第1半導体領域と前記並列pn層との間において、前記ゲートトレンチの底面に対向する位置に、前記並列pn層に接して選択的に設けられた、前記第1半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第1高濃度領域と、
前記ゲートトレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
前記第3半導体領域、前記第2半導体領域、前記第1半導体領域および前記第1高濃度領域に電気的に接続された第1電極と、
前記半導体基体の第2主面に設けられた第2電極と、
を備え、
互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の前記第1半導体領域の全域に両側面から前記ゲートトレンチで挟み込む1つのチャネルが形成されるダブルゲート構造であり、
前記第1導電型領域の幅は、前記第1高濃度領域の幅より広く、
前記第2導電型領域の幅は、前記第1高濃度領域の幅より狭く、かつ互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の幅よりも広いことを特徴とする炭化珪素半導体装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記ゲートトレンチは、前記半導体基体の第1主面に平行な第1方向に直線状に延在し、前記半導体基体の第1主面に平行でかつ前記第1方向と直交する第2方向に互いに隣り合うストライプ状に複数配置され、
前記第1導電型領域と前記第2導電型領域とは前記第2方向に交互に繰り返し配置され、前記第1方向に直線状に延在することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項3】
前記第2導電型領域は、前記第2方向に互いに隣り合う複数の前記ゲートトレンチの1つ置きに、前記ゲートトレンチの底面に対向することを特徴とする請求項2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項4】
前記ゲートトレンチは、前記半導体基体の第1主面に平行な第1方向に直線状に延在し、前記半導体基体の第1主面に平行でかつ前記第1方向と直交する第2方向に互いに隣り合うストライプ状に複数配置され、
前記第1導電型領域と前記第2導電型領域とは、前記第1方向に交互に繰り返し配置され、前記第2方向に直線状に延在することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
前記第2半導体領域と前記第3半導体領域とは前記第1方向に交互に繰り返し配置され、
互いに隣り合う前記ゲートトレンチの各底面にそれぞれ対向する前記第1高濃度領域同士は、深さ方向に前記第3半導体領域に対向する位置で部分的に連結され、
前記第2導電型領域は、深さ方向に前記第1高濃度領域同士の連結部に隣接して前記第2方向に直線状に延在することを特徴とする請求項4に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項6】
前記第2半導体領域と前記第3半導体領域とは前記第1方向に交互に繰り返し配置され、
互いに隣り合う前記ゲートトレンチの各底面にそれぞれ対向する前記第1高濃度領域同士は、深さ方向に前記第2半導体領域に対向する位置で部分的に連結され、
前記第2導電型領域は、深さ方向に前記第1高濃度領域同士の連結部に隣接して前記第2方向に直線状に延在することを特徴とする請求項4に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項7】
前記並列pn層の厚さは、2μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項8】
前記並列pn層の厚さは、前記第1高濃度領域の厚さの4倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項9】
前記第1半導体領域と前記並列pn層との間に、前記第1半導体領域および前記第1高濃度領域に接して設けられた、前記第1導電型領域の不純物濃度以上の不純物濃度を有する第1導電型の第4半導体領域を備え、
前記第4半導体領域は、前記第2電極側に前記第1高濃度領域と同じ深さ位置で終端することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項10】
互いに隣り合う前記ゲートトレンチの各底面にそれぞれ対向する前記第1高濃度領域同士は、互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間で部分的に連結され、
互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間において前記第1半導体領域と前記第1高濃度領域同士の連結部との間に、前記第1半導体領域および前記連結部に接して選択的に設けられた、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第2高濃度領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この開示は、炭化珪素半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
下記非特許文献1および下記特許文献1には、FinFET(フィンFET)構造の単位セル(素子の機能単位)を配置したトレンチゲート構造の縦型SiC-MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:金属-酸化膜-半導体の3層構造からなる絶縁ゲートを備えたMOS型電界効果トランジスタ)について記載されている。下記特許文献2,3には、ドリフト層の少なくとも一部をn型領域とp型領域とを交互に繰り返し配置してなる超接合(SJ)構造とすることでオン抵抗を低減させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6631632号公報
特開2020-096086号公報
特開2019-016775号公報
【非特許文献】
【0004】
F.Udrea et al., "Experimental demonstration, challenges, and prospects of the vertical SiC FinFET", 2022 IEEE 34th ISPSD, May 2022
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記非特許文献1および上記特許文献1では、高耐圧クラスになるほど、オン抵抗の他の抵抗成分であるドリフト抵抗が支配的となり、Fin幅(互いに隣り合うゲートトレンチ間の幅)を狭くしてもオン抵抗が低くなりにくい。この問題が耐圧1kVクラス以上(特に耐圧3.3kVクラス)で顕著になることが上記非特許文献1に開示されている。
【0006】
この開示は、FinFET構造の単位セルを配置したトレンチゲート構造の炭化珪素半導体装置であって、オン抵抗を低減させることができる炭化珪素半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この開示の一態様にかかる炭化珪素半導体装置は、以下の通りである。炭化珪素からなる半導体基体の内部に、第1導電型領域と第2導電型領域とを交互に繰り返し配置した並列pn層が設けられている。前記半導体基体の第1主面と前記並列pn層との間に、第2導電型の第1半導体領域が設けられている。前記半導体基体の第1主面と前記第1半導体領域との間に、第1導電型の第2半導体領域が選択的に設けられている。前記半導体基体の第1主面と前記第1半導体領域との間に、第2導電型の第3半導体領域が選択的に設けられている。前記第3半導体領域は、前記第1半導体領域よりも不純物濃度が高い。ゲートトレンチは、深さ方向に前記第3半導体領域、前記第2半導体領域および前記第1半導体領域を貫通する。
【0008】
前記第1半導体領域と前記並列pn層との間において、前記ゲートトレンチの底面に対向する位置に、前記並列pn層に接して、第2導電型の第1高濃度領域が選択的に設けられている。前記第1高濃度領域は、前記第1半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記ゲートトレンチの内部に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられている。第1電極は、前記第3半導体領域、前記第2半導体領域、前記第1半導体領域および前記第1高濃度領域に電気的に接続されている。第2電極は、前記半導体基体の第2主面に設けられている。互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の前記第1半導体領域の全域に両側面から前記ゲートトレンチで挟み込む1つのチャネルが形成されるダブルゲート構造である。前記第1導電型領域の幅は、前記第1高濃度領域の幅より広い。前記第2導電型領域の幅は、前記第1高濃度領域の幅より狭く、かつ互いに隣り合う前記ゲートトレンチ間の幅よりも広い。
【発明の効果】
【0009】
本開示にかかる炭化珪素半導体装置によれば、FinFET構造の単位セルを配置したトレンチゲート構造の炭化珪素半導体装置であって、オン抵抗を低減させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置を半導体基体のおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。
図1の切断線A-A’における断面構造を示す断面図である。
図1の切断線B-B’における断面構造を示す断面図である。
実施の形態2にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
実施の形態2にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
実施の形態2にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
実施の形態3にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
実施の形態3にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
実施の形態3にかかる半炭化珪素導体装置の構造を示す断面図である。
比較例の構造を示す断面図である。
比較例のオン抵抗特性を検証した結果を示す特性図である。
参考例の炭化珪素半導体装置を半導体基体のおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。
図12の切断線AA-AA’における断面構造を示す断面図である。
図12の切断線BB-BB’における断面構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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