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公開番号2024154896
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069108
出願日2023-04-20
発明の名称貯蔵庫
出願人ホシザキ株式会社
代理人弁理士法人暁合同特許事務所
主分類A47B 31/02 20060101AFI20241024BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約【課題】カートを断熱箱体の内部に収容可能な貯蔵庫において、カートを断熱箱体に挿抜する際の作業性を向上させる。
【解決手段】収容室R0を有する断熱箱体30と、台車部60と貯蔵物保持部61とを有して収容室R0に対して前方から出し入れ可能なカート16と、を備え、貯蔵物保持部61は、下端に板状のベース20と、ベース20の下面側に配されて前後方向に転動可能な複数の転動輪70と、を有し、断熱箱体30の底面部30dに、前後方向に延び、前端に前方に向かって下降傾斜する前方傾斜面部73を有して複数の転動輪70が乗り上がる複数のレール72A,72Bが延設された構成とする。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項１】
前方に開口する収容室を有する断熱箱体と、
複数の車輪を有して床面上を移動可能な台車部と、前記台車部に支持されて貯蔵物を保持可能な貯蔵物保持部と、を備え、前記収容室に対して前方から出し入れ可能なカートと、
を含んで構成され、貯蔵物を保持した前記貯蔵物保持部を前記収容室に収容することで、その貯蔵物を前記断熱箱体の内部において貯蔵する貯蔵庫であって、
前記貯蔵物保持部は、下端に板状のベースと、前記ベースの下面側に配されて前後方向に転動可能な複数の転動輪と、を有し、
前記断熱箱体の底面部には、前後方向に延び、前端に前方に向かって下降傾斜する前方傾斜面部を有して複数の前記転動輪が乗り上がる複数のレールが延設されている貯蔵庫。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記貯蔵物保持部は、前記ベースの前後左右に並んで配された４つの前記転動輪を有し、
前記断熱箱体の前記底面部には、４つの前記転動輪のうち左側の２つのものと、右側の２つのものとが、それぞれ乗り上がる２本の前記レールが延設されている請求項１に記載の貯蔵庫。
【請求項３】
前記レールは、後方側に、後方に向かって下降傾斜する後方傾斜面部を有し、
前記後方傾斜面部は、前記前方傾斜面部の勾配より急な勾配とされている請求項２に記載の貯蔵庫。
【請求項４】
前記レールは、後方側に、後方に向かって下降傾斜する後方傾斜面部を有し、
前記カートが前記断熱箱体に収容された状態において、４つの前記転動輪のうち後方側のものが、前記後方傾斜面部の上に位置するとともに、４つの前記転動輪のうち前方側のものが、前記前方傾斜面部の上に位置している請求項２または請求項３に記載の貯蔵庫。
【請求項５】
前記カートは、左右方向に間隔をおいて設けられ、それぞれが上下方向に延びて前記台車部と前記貯蔵物保持部とを接続する一対の接続部を有し、
前記断熱箱体の前記底面部には、上下方向に貫通するとともに前方に開口し、前記貯蔵物保持部を前記収容室に収容する際に一対の前記接続部が入り込む一対のスリットが形成され、
２本の前記レールは、一対の前記スリットの左右方向における外側に延設されている請求項２または請求項３に記載の貯蔵庫。
【請求項６】
複数の前記転動輪は、前記断熱箱体に収容されていない状態における床面から下端までの高さが、前記レールの下端より高く、かつ、前記レールの上端より低くされている請求項１から請求項３のいずれか一項に記載の貯蔵庫。
【請求項７】
前記貯蔵物保持部は、上方後端側の左右両端の各々に、上下方向に延びる軸線まわりに回転可能な一対のベアリングを有している請求項１から請求項３のいずれか一項に記載の貯蔵庫。
【請求項８】
前記ベースは、平面視で概して矩形状で、後端における左右両端の各々にその角が面取りされたような面取り部を有し、
一対の前記ベアリングは、前記面取り部より前方で、一部が前記ベースの左右方向の外縁より外側に突出した状態となる位置に配されている請求項７に記載の貯蔵庫。
【請求項９】
前記断熱箱体は、前記底面部上における後端に、挿入された前記カートにおける左右の前記面取り部が当接する一対の当接部が設けられている請求項８に記載の貯蔵庫。
【請求項１０】
前記断熱箱体は、複数の車輪を有し、床面上を移動自在なものとされた請求項１から請求項３のいずれか一項に記載の貯蔵庫。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、貯蔵物を保持するカートを断熱箱体の内部に収容可能な貯蔵庫に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
下記特許文献１には、内部に貯蔵物が載置されるトレイを多段に収容するトレイ収容室を有して下部に取り付けられたキャスタで移動自在なカートと、内部にカートを収容するカート収容室が設けられた配膳車本体（断熱箱体）とを有する配膳車（貯蔵庫）が開示されている。この配膳車は、カートの搭載作業の容易化を目的として、配膳車本体の床面に近い位置に設けられた係合用凹所に、カートのトレイ収容室の下方に設けられた係合用アームを差し込むだけで、カートが配膳車本体に一体とされるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特許第７１１３４７３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記特許文献１に記載された配膳車は、カートの係合用アームを配膳車本体の係合用凹所に挿し込むと、カートのキャスタが床面から浮いた状態になるため、係合用アームから係合用凹所にカートの全重量が作用することになり、カートを挿入するのに大きな力が必要になる。さらに言えば、カートを配膳車本体に対する挿入が完了した状態において、それらカートと配膳車本体とが隙間なく一体化するようにするためには、係合用アームは係合用凹所に対して上下方向に隙間なく係合する必要があり、カートを挿入する際の摩擦抵抗はより大きくなる。つまり、引用文献１に記載された配膳車（貯蔵庫）は、配膳車本体（断熱箱体）に対してカートを収容する作業を容易化するという観点において改善の余地が残されていると考えられる。
【０００５】
本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、カートを断熱箱体の内部に収容可能な貯蔵庫において、カートを断熱箱体に挿抜する際の作業性を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記課題を解決するために本願に開示の貯蔵庫は、以下の構成とされている。
（１）前方に開口する収容室を有する断熱箱体と、
複数の車輪を有して床面上を移動可能な台車部と、前記台車部に支持されて貯蔵物を保持可能な貯蔵物保持部と、を備え、前記収容室に対して前方から出し入れ可能なカートと、
を含んで構成され、貯蔵物を保持した前記貯蔵物保持部を前記収容室に収容することで、その貯蔵物を前記断熱箱体の内部において貯蔵する貯蔵庫であって、
前記貯蔵物保持部は、下端に板状のベースと、前記ベースの下面側に配されて前後方向に転動可能な複数の転動輪と、を有し、
前記断熱箱体の底面部には、前後方向に延び、前端に前方に向かって下降傾斜する前方傾斜面部を有して複数の前記転動輪が乗り上がる複数のレールが延設されている貯蔵庫。
【０００７】
本願に開示の貯蔵庫は、カートを収容室に挿入する際に、転動輪が前方傾斜面部を上ってレールに乗り上がる構成であるため、断熱箱体に対するカートの高さを微調整する必要がない。具体的に言えば、カート挿入時に、転動輪がレールの前方傾斜面あるいは断熱箱体の底面部の前面上端に当接する高さであれば、カート挿入時においてカートが断熱箱体に接触する際の衝撃を抑えることができる。なお、カートの製造時に生じる高さ方向の公差を考慮して、レールの高さを設定しておけば、断熱箱体に対するカートの高さを調整する必要をなくすことができる。また、転動輪の一部が乗り上がった状態において、カートは、後方側（挿入方向前方側）が持ち上げられた状態となるが、そのレールに乗り上がった転動輪と、複数の車輪の一部によって、カートは支持されるため、容易にカートを挿入することが可能である。
【０００８】
本願に開示の貯蔵庫は、収容室の温度を調節する冷却装置や加熱装置等の温調装置を備えたものであってもよく、収容室内の温度変化を抑える（保温・保冷を行う）ためのものであってもよい。また、本願に開示の貯蔵庫は、断熱箱体が、固定タイプのものに限定されず、断熱箱体も移動可能なもの、つまり、配膳車や断熱式のカート等であってもよい。特に、断熱箱体も移動可能なものである場合には、断熱箱体に収容されたカートの車輪は床面から浮き上がっていた方が良いため、本願に開示の貯蔵庫が好適である。
【０００９】
また、上記構成の貯蔵庫において、以下に示す種々の態様とすることが可能である。なお、本発明は以下の態様に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
【００１０】
（２）前記貯蔵物保持部は、前記ベースの前後左右に並んで配された４つの前記転動輪を有し、
前記断熱箱体の前記底面部には、４つの前記転動輪のうち左側の２つのものと、右側の２つのものとが、それぞれ乗り上がる２本の前記レールが延設されている（１）項に記載の貯蔵庫。
（【００１１】以降は省略されています）

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