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公開番号2024149236
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062994
出願日2023-04-07
発明の名称制御装置、電動車両
出願人日立Astemo株式会社
代理人弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20241010BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電動機制御のトルク精度・応答性を向上させる制御装置および電動車両を提供する。
【解決手段】
電動機を駆動する電力変換装置に対する電圧指令を生成して、前記電動機を制御する制御装置において、前記電力変換装置のデッドタイムと、前記電力変換装置が有するスイッチング素子の寄生容量と、前記電力変換装置に入力される直流電圧と、に基づいて電流閾値を演算する電流閾値演算部と、前記電動機への相電流指令を演算する相電流指令演算部と、前記相電流指令および前記電流閾値に基づいてデッドタイム補償量を演算する補償量演算部と、を備え、前記デッドタイム補償量に基づいて、前記電圧指令を補正する。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
電動機を駆動する電力変換装置に対する電圧指令を生成して、前記電動機を制御する制御装置において、
前記電力変換装置のデッドタイムと、前記電力変換装置が有するスイッチング素子の寄生容量と、前記電力変換装置に入力される直流電圧と、に基づいて電流閾値を演算する電流閾値演算部と、
前記電動機への相電流指令を演算する相電流指令演算部と、
前記相電流指令および前記電流閾値に基づいてデッドタイム補償量を演算する補償量演算部と、を備え、
前記デッドタイム補償量に基づいて、前記電圧指令を補正する
制御装置。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
請求項1に記載の制御装置において、
前記補償量演算部は、前記相電流指令と前記電流閾値との関係に基づいて、前記デッドタイム補償量の計算方法を切り替える
制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の制御装置において、
前記相電流指令の値が前記電流閾値よりも大きいとき、第1の式によって前記デッドタイム補償量を算出する
制御装置。
【請求項4】
請求項2に記載の制御装置において、
前記電流閾値は、第1電流閾値と第2電流閾値を含み、
前記相電流指令の値が、前記第1電流閾値よりも大きく、前記第2電流閾値よりも小さいとき、第2の式によって前記デッドタイム補償量を算出する
制御装置。
【請求項5】
請求項2に記載の制御装置において、
前記相電流指令の値が前記電流閾値よりも小さいとき、第3の式によって前記デッドタイム補償量を算出する
制御装置。
【請求項6】
請求項1に記載の制御装置において、
前記相電流指令演算部は、前記電動機の電気角と、前記電動機の電気角速度と、前記電動機のdq軸電流指令と、に基づいて、前記電力変換装置が電圧を出力する時点の相電流の平均値を算出する
制御装置。
【請求項7】
請求項1に記載の制御装置において、
前記補償量演算部は、前記デッドタイム補償量に前記スイッチング素子の電気特性を補正して、補正後の前記デッドタイム補償量を算出する
制御装置。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか一項に記載の制御装置を備えた電動車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置および電動車両に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、永久磁石同期電動機や誘導電動機など、電動機を駆動源とする電動化車両の普及が進む中で、温室効果ガスの削減だけでなく、運転手の駆動要求を満たす電動機の特性を活かした車両の乗り心地・運転性能の向上が期待されている。また、車両の制振制御を実現する高精度・高応答なトルク制御技術も求められている。
【0003】
一般に、インバータには、上下アームの半導体素子が同時にオン状態とならないように、両方の素子がオフとなる時間であるデッドタイムが設けられているが、このデッドタイム中は、電圧指令とは異なる印加電圧が生じることになるため、インバータの出力電圧誤差が発生する。このような出力電圧誤差を抑制する方法として、例えば特許文献1には、デッドタイムによる電圧誤差を予め電圧指令に含めて補償することで、電動機トルク制御の高精度化・高応答化を実現する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2018/220968号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、低速走行において課題が生じる。車両の低速走行時は、必要な電動機トルクが小さく、電動機駆動に要する印加電圧も小さくなるため、相対的に出力電圧誤差の影響が大きくなる。また、電動機が低回転であることから、相電流の極性が変化する電流ゼロクロス付近(微小な電流領域)を電流が流れる時間が長くなり、電流リプルの影響でデッドタイムに起因する出力電圧誤差の特性が複雑に変化する。さらに、車両の制振制御では正負に交番する電動機トルクを発生させる必要があり、相電流の大きさ・極性が複雑に変化する。そして、電動機を流れる電流が微小な場合、寄生容量における充放電動作が緩やかに行われるため、出力電圧が不連続に変化する。
【0006】
このような状況下で、電流が微小な領域は、車両の低速運転や制振制御を実現する上で頻繁に発生する。よって、微小な電流領域においても高精度にデッドタイム補償を行わなければ、車両の乗り心地悪化につながる課題が発生していた。そのため、微小な電流領域におけるデッドタイム中の出力電圧を考慮して、トルク誤差の影響が顕著な場合に要求される高い精度のトルク制御に対応して、電動機のトルク制御・応答性を向上させることで、車両の乗り心地を改善する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
電動機を駆動する電力変換装置に対する電圧指令を生成して、前記電動機を制御する制御装置において、前記電力変換装置のデッドタイムと、前記電力変換装置が有するスイッチング素子の寄生容量と、前記電力変換装置に入力される直流電圧と、に基づいて電流閾値を演算する電流閾値演算部と、前記電動機への相電流指令を演算する相電流指令演算部と、前記相電流指令および前記電流閾値に基づいてデッドタイム補償量を演算する補償量演算部と、を備え、前記デッドタイム補償量に基づいて、前記電圧指令を補正する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電動機制御のトルク精度・応答性を向上させる制御装置および電動車両を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1実施形態に係る、モータ駆動システムのブロック図
本発明の第1実施形態に係る、デッドタイム補償部のブロック図
電力変換装置のデッドタイム中における課題を示す一例
電力変換装置のデッドタイム中における課題を示す一例
本発明の第1実施形態に係る、補償量演算部のブロック図
本発明の第2実施形態に係る、相電流指令演算部のブロック図
本発明の第3実施形態に係る、デッドタイム補償部のブロック図
本発明の構成を備える電動車両の構成を示す図
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
(【0011】以降は省略されています)

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