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公開番号2024148214
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023061137
出願日2023-04-05
発明の名称マウントフランジの交換要否判定方法及び切削装置
出願人株式会社ディスコ
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B24B 49/10 20060101AFI20241010BHJP(研削;研磨)
要約【課題】マウントフランジの交換の要否を判定する際の所要時間を短くするとともにマウントフランジの適時な交換を可能にするマウントフランジの交換要否判定方法と、この方法を実施可能な切削装置と、を提供する。
【解決手段】研削砥石とマウントフランジとの接触が検知されるまでスピンドル及びマウントフランジを移動させることによって、マウントフランジの端面の位置と凹部の底面の位置とを特定する。この場合、オペレータが手作業で測定することなく、マウントフランジの端面の位置と凹部の底面の位置との間隔を把握できる。その結果、マウントフランジの交換の要否を判定する際の所要時間を短くするとともにマウントフランジの適時な交換が可能になる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
所定の方向に沿って延在するスピンドルの先端部に取り付けられ、かつ、切削ブレードが装着される際に該切削ブレードと接触する円環状の端面と該端面の内側に位置する凹部の底面とを有する導電性のマウントフランジの交換の要否を、該切削ブレードとの接触に起因して粗くなった該端面を平坦化する研削面を含む導電性の研削砥石と、保持テーブルによって保持される支持基台と、を有する整形工具を利用して判定するマウントフランジの交換要否判定方法であって、
該支持基台を該保持テーブルによって保持する保持ステップと、
該保持ステップの後に、該研削面と該端面とが該所定の方向において離隔した状態から該研削面と該端面との接触が検知されるまで該スピンドル及び該マウントフランジを該所定の方向に沿って移動させることによって、該端面の該所定の方向における位置を特定する第1特定ステップと、
該保持ステップの後に、該研削面と該底面とが該所定の方向において離隔した状態から該研削面と該底面との接触が検知されるまで該スピンドル及び該マウントフランジを該所定の方向に沿って移動させることによって、該底面の該所定の方向における位置を特定する第2特定ステップと、
該第1特定ステップ及び該第2特定ステップの後に、該端面の該所定の方向における位置と該底面の該所定の方向における位置との間隔が予め設定された閾値を下回った場合に、該マウントフランジの交換が必要であると判定する判定ステップと、
を備えるマウントフランジの交換要否判定方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
切削ブレードによって被加工物を切削するための切削装置であって、
所定の方向に沿って延在し、かつ、該切削ブレードが装着される際に該切削ブレードと接触する円環状の端面と該端面の内側に位置する凹部の底面とを有する導電性のマウントフランジが先端部に取り付けられるスピンドルと、
該被加工物、又は、該切削ブレードとの接触に起因して粗くなった該端面を平坦化する研削面を含む導電性の研削砥石を有する整形工具に含まれる支持基台を保持する保持テーブルと、
該マウントフランジの交換の要否を判定するコントローラと、を備え、
該コントローラは、
閾値を記憶するメモリと、
該支持基台が該保持テーブルによって保持された状態でそれぞれが特定される該端面の該所定の方向における位置と該底面の該所定の方向における位置との間隔が該閾値を下回った場合に、該マウントフランジの交換が必要であると判定するプロセッサと、を有し、
該端面の該所定の方向における位置は、該研削面と該端面とが該所定の方向において離隔した状態から該研削面と該端面との接触が検知されるまで該スピンドル及び該マウントフランジを該所定の方向に沿って移動させることによって特定され、
該底面の該所定の方向における位置は、該研削面と該底面とが該所定の方向において離隔した状態から該研削面と該底面との接触が検知されるまで該スピンドル及び該マウントフランジを該所定の方向に沿って移動させることによって特定される切削装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の方向に沿って延在するスピンドルの先端部に取り付けられ、かつ、切削ブレードが装着されるマウントフランジの交換の要否を判定するマウントフランジの交換要否判定方法と、切削ブレードによって被加工物を切削するための切削装置と、に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
IC(Integrated Circuit)等のデバイスのチップは、携帯電話及びパーソナルコンピュータ等の各種電子機器において不可欠の構成要素である。このチップは、例えば、複数のデバイスが形成されているウェーハ等の被加工物を複数のデバイスの境界に沿って分割することで製造される。
【0003】
被加工物は、例えば、被加工物を保持する保持テーブルと、その先端部に取り付けられるマウントフランジを介して切削ブレードが装着されるスピンドルと、を備える切削装置において分割される。具体的には、この切削装置においては、保持テーブルによって保持された被加工物にスピンドルとともに回転する切削ブレードを切り込ませることによって被加工物が分割される。
【0004】
このような被加工物の分割が繰り返されると、マウントフランジのうち切削ブレードと接触する円環状の端面が切削ブレードとの接触に起因して粗くなることがある。そして、マウントフランジの端面が粗くなると、被加工物を分割中に切削ブレードが揺れて、被加工物の加工品質が悪化するおそれがある。
【0005】
そのため、切削装置においては、適時に、研削砥石を利用してマウントフランジの端面が平坦化されることがある(例えば、特許文献1及び2参照)。これにより、切削装置において分割される被加工物の加工品質の悪化を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-11299号公報
特開2017-221994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
研削砥石を利用したマウントフランジの端面の平坦化が繰り返されると、端面が後退して、マウントフランジを介してスピンドルの先端部に切削ブレードを装着することが困難になるおそれがある。そのため、切削装置においては、スピンドルの先端部に取り付けられるマウントフランジが交換されることがある。
【0008】
例えば、マウントフランジの端面と端面の内側に位置する凹部の底面との間隔をオペレータが手作業で測定し、この間隔が所定の長さ未満になった場合にマウントフランジが交換されることがある。しかしながら、このような作業の所要時間は長く、また、オペレータの練度が低い場合にはマウントフランジが適時に交換されないおそれがある。
【0009】
この点に鑑み、本発明の目的は、マウントフランジの交換の要否を判定する際の所要時間を短くするとともにマウントフランジの適時な交換を可能にするマウントフランジの交換要否判定方法と、この方法を実施可能な切削装置と、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面によれば、所定の方向に沿って延在するスピンドルの先端部に取り付けられ、かつ、切削ブレードが装着される際に該切削ブレードと接触する円環状の端面と該端面の内側に位置する凹部の底面とを有する導電性のマウントフランジの交換の要否を、該切削ブレードとの接触に起因して粗くなった該端面を平坦化する研削面を含む導電性の研削砥石と、保持テーブルによって保持される支持基台と、を有する整形工具を利用して判定するマウントフランジの交換要否判定方法であって、該支持基台を該保持テーブルによって保持する保持ステップと、該保持ステップの後に、該研削面と該端面とが該所定の方向において離隔した状態から該研削面と該端面との接触が検知されるまで該スピンドル及び該マウントフランジを該所定の方向に沿って移動させることによって、該端面の該所定の方向における位置を特定する第1特定ステップと、該保持ステップの後に、該研削面と該底面とが該所定の方向において離隔した状態から該研削面と該底面との接触が検知されるまで該スピンドル及び該マウントフランジを該所定の方向に沿って移動させることによって、該底面の該所定の方向における位置を特定する第2特定ステップと、該第1特定ステップ及び該第2特定ステップの後に、該端面の該所定の方向における位置と該底面の該所定の方向における位置との間隔が予め設定された閾値を下回った場合に、該マウントフランジの交換が必要であると判定する判定ステップと、を備えるマウントフランジの交換要否判定方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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