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公開番号2024147472
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2023095029
出願日2023-06-08
発明の名称ポンプ具
出願人株式会社タイガーゴム
代理人個人,個人,個人
主分類F04B 9/14 20060101AFI20241008BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】弁体が開閉回動動作しないで空気等の流体の流れを制御可能な逆止弁機構を備えたポンプ具を提供する。
【解決手段】ポンプ具1のポンプ具本体に設けられた吹出し部4に第1逆止弁機構10が設けられている。第1逆止弁機構10は吹出し部材11と円板状の第1弁体30とを具備する。第1弁体30は吹出し部材11の内側に形成された第1弁室18に移動自在に配置されている。第1逆止弁機構10は、第1弁室18において第1弁体30の一方の片面35が弁口22を閉鎖するように第1弁座部21に当接することにより流体の吸込み方向B1の流れが阻止されるとともに、第1弁体30が第1弁座部21との当接位置から第1規制部16側に移動することにより弁口22が開放されて流体の吹出し方向A1の流れが許容されるように構成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
内側に流体室が形成されたポンプ具本体を備え、
前記ポンプ具本体の一部に、前記流体室から流体を吹き出す吹出し部が設けられるとともに、
前記ポンプ具本体の他の一部に、前記流体室に外部の流体を吸い込む吸込み部が設けられ、
前記吹出し部に、流体の吹出し方向の流れを許容し、流体の吸込み方向の流れを阻止する第1逆止弁機構が設けられており、
前記第1逆止弁機構は、前記吹出し部に前記流体室と連通して設けられた吹出し部材と、円板状の第1弁体とを具備し、
前記吹出し部材の先端側には前記流体室の流体を吹き出す吹出し口が形成されるとともに、
前記吹出し部材の内側には、前記流体室と連通する弁口が中央部に形成された第1弁座部と前記第1弁座部に対して流体の吹出し方向側に離間した位置に設けられた第1規制部との間の隙間からなる第1弁室が形成されており、
前記第1弁室に前記第1弁体が前記第1弁座部と前記第1規制部との間を流体の吹出し方向及び吸込み方向に対して略垂直な姿勢で流体の吹出し方向及び吸込み方向に移動自在に配置されており、
前記第1弁体に、前記流体室の流体が前記弁口を通って前記吹出し口から吹き出す際に通過する第1流体流通孔が流体の吹出し方向に貫通して設けられており、
前記第1逆止弁機構は、前記第1弁室において前記第1弁体の一方の片面が前記弁口を閉鎖するように前記第1弁座部に当接することにより流体の吸込み方向の流れが阻止されるとともに、前記第1弁体が前記第1弁座部との当接位置から前記第1規制部側に移動することにより前記弁口が開放されて流体の吹出し方向の流れが許容され、且つ、前記第1規制部側に移動した前記第1弁体が前記第1規制部に当接することにより、前記弁口が開放された状態で前記第1弁体の更なる移動が規制されるように構成されているポンプ具。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記吸込み部に、流体の吸込み方向の流れを許容し、流体の吹出し方向の流れを阻止する第2逆止弁機構が設けられており、
前記第2逆止弁機構は、前記流体室と連通し且つ外部の流体を吸い込む吸込み口が中央部に形成された第2弁座部を有するとともに前記吸込み部に設けられた弁箱部材と、円板状の第2弁体とを具備し、
前記弁箱部材の内側には、前記第2弁座部と前記第2弁座部に対して流体の吸込み方向側に離間した位置に設けられた第2規制部との間の隙間からなる第2弁室が形成されており、
前記第2弁室に前記第2弁体が前記第2弁座部と前記第2規制部との間を流体の吸込み方向及び吹出し方向に対して略垂直な姿勢で流体の吸込み方向及び吹出し方向に移動自在に配置されており、
前記第2弁体に、外部の空気が前記吸込み口から前記流体室に吸い込まれる際に通過する第2流体流通孔が流体の吸込み方向に貫通して設けられており、
前記第2逆止弁機構は、前記第2弁室において前記第2弁体の一方の片面が前記吸込み口を閉鎖するように前記第2弁座部に当接することにより流体の吹出し方向の流れが阻止されるとともに、前記第2弁体が前記第2弁座部との当接位置から前記第2規制部側に移動することにより前記吸込み口が開放されて流体の吸込み方向の流れが許容され、且つ、前記第2規制部側に移動した前記第2弁体が前記第2規制部に当接することにより、前記吸込み口が開放された状態で前記第2弁体の更なる移動が規制されるように構成されている請求項1記載のポンプ具。
【請求項3】
前記第1弁体の外周縁部がその周方向の全周に亘って円形状に形成されるとともに、
前記第1弁体の中央部よりも外周側で且つ前記外周縁部よりも内側位置に前記第1流体流通孔が複数、周方向に並んで設けられており、
前記第1弁体の前記一方の片面における前記複数の第1流体流通孔よりも中央部側の部分が、前記弁口を閉鎖するように前記第1弁座部に当接する第1閉鎖面部とされている請求項1又は2記載のポンプ具。
【請求項4】
前記第1弁体の前記複数の第1流体流通孔が互いに同一形状及び同一寸法であり且つ前記第1弁体の中心に対する一つ又は複数の同心円に沿ってその周方向の全周に亘って等間隔に配設されている請求項3記載のポンプ具。
【請求項5】
前記第2弁体は前記第1弁体と同一形状、同一寸法及び同一材料のものである請求項2記載のポンプ具。
【請求項6】
内側に流体室が形成されたポンプ具本体を備え、
前記ポンプ具本体の一部に、前記流体室から流体を吹き出す吹出し部が設けられるとともに、
前記ポンプ具本体の他の一部に、前記流体室に外部の流体を吸い込む吸込み部が設けられ、
前記吸込み部に、流体の吸込み方向の流れを許容し、流体の吹出し方向の流れを阻止する第2逆止弁機構が設けられており、
前記第2逆止弁機構は、前記流体室と連通し且つ外部の流体を吸い込む吸込み口が中央部に形成された第2弁座部を有するとともに前記吸込み部に設けられた弁箱部材と、円板状の第2弁体とを具備し、
前記弁箱部材の内側には、前記第2弁座部と前記第2弁座部に対して流体の吸込み方向側に離間した位置に設けられた第2規制部との間の隙間からなる第2弁室が形成されており、
前記第2弁室に前記第2弁体が前記第2弁座部と前記第2規制部との間を流体の吸込み方向及び吹出し方向に対して略垂直な姿勢で流体の吸込み方向及び吹出し方向に移動自在に配置されており、
前記第2弁体に、外部の空気が前記吸込み口から前記流体室に吸い込まれる際に通過する第2流体流通孔が流体の吸込み方向に貫通して設けられており、
前記第2逆止弁機構は、前記第2弁室において前記第2弁体の一方の片面が前記吸込み口を閉鎖するように前記第2弁座部に当接することにより流体の吹出し方向の流れが阻止されるとともに、前記第2弁体が前記第2弁座部との当接位置から前記第2規制部側に移動することにより前記吸込み口が開放されて流体の吸込み方向の流れが許容され、且つ、前記第2規制部側に移動した前記第2弁体が前記第2規制部に当接することにより、前記吸込み口が開放された状態で前記第2弁体の更なる移動が規制されるように構成されているポンプ具。
【請求項7】
前記第2弁体の外周縁部がその周方向の全周に亘って円形状に形成されるとともに、
前記第2弁体の中央部よりも外周側で且つ前記外周縁部よりも内側位置に前記第2流体流通孔が複数、周方向に並んで設けられており、
前記第2弁体の前記一方の片面における前記複数の第2流体流通孔よりも中央部側の部分が、前記吸込み口を閉鎖するように前記第2弁座部に当接する第2閉鎖面部とされている請求項6記載のポンプ具。
【請求項8】
口筒が口部に装着された風船を膨らますために用いられるものであり、
前記第1逆止弁機構は、前記吹出し部に前記流体室と連通して設けられた筒状の発射台部材を前記吹出し部材として具備し、
前記発射台部材の先端側には前記口筒が装着される口筒装着部が形成されるとともに、前記口筒装着部に前記吹出し口が形成されており、
前記発射台部材は、前記口筒装着部に装着された前記口筒を保持するために前記口筒を係脱自在に係止する係止片を備えている請求項1又は2記載のポンプ具。
【請求項9】
口筒が口部に装着された風船を膨らますために用いられるものであり、
前記吹出し部に前記流体室と連通して筒状の発射台部材が設けられ、
前記発射台部材の先端側には前記口筒が装着される口筒装着部が形成されるとともに、前記口筒装着部に前記吹出し口が形成されており、
前記発射台部材は、前記口筒装着部に装着された前記口筒を保持するために前記口筒を係脱自在に係止する係止片を備えている請求項6又は7記載のポンプ具。
【請求項10】
前記ポンプ具本体として、内側空間を前記流体室とする弾性的に圧縮変形可能な中空のポンプ球を備えており、
前記吹出し部は、前記ポンプ球の一部に設けられており且つ前記ポンプ球の圧縮変形により前記流体室から流体を吹き出し、
前記吸込み部は、前記ポンプ球の他の一部に設けられており且つ圧縮変形した前記ポンプ球の復元変形により前記流体室に外部の流体を吸い込む請求項1又は6記載のポンプ具。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は風船を膨らます際に用いられるポンプ具に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【0002】
さらに、本発明は風船、浮き具などの膨出対象物を膨らます際に用いられるポンプ具に関する。
【背景技術】
【0003】
この種のポンプ具として、特許文献1に開示されているように、内側空間を空気室とする弾性的に圧縮変形可能な中空のポンプ球を備えたポンプ具が知られている。
【0004】
ポンプ球はゴム球とか握り球などとも呼ばれているものであり、すなわち、ポンプ球は、一般に人の手で挟圧されて弾性的に圧縮変形されることにより空気室の容積が減少するとともに、圧縮変形したポンプ球が弾性復元力によって元の形状に復元変形することにより空気室の容量が元の容量に回復するものである。
【0005】
ポンプ球における互いに反対側の部分には、それぞれ、ポンプ球の圧縮変形時に空気室から空気を吹き出す吹出し部と、ポンプ球の復元変形時に空気室に外部の空気を吸い込む吸込み部とが設けられている。吹出し部には吹出しノズル部材が設けられており、風船を膨らます際には吹出しノズル部材の先端部側に形成されたノズル部が風船の口部内に挿入される。
【0006】
さらにポンプ球の吹出し部には、空気の吹出し方向の流れを許容し、空気の吸込み方向の流れを阻止する第1逆止弁機構が設けられており、またポンプ球の吸込み部には、空気の吸込み方向の流れを許容し、空気の吹出し方向の流れを阻止する第2逆止弁機構が設けられている。なお、上記特許文献1には各逆止弁機構の詳細な構成は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2004-329711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような逆止弁機構に用いられる弁体として、本発明者は図12に示した弁体部材500を試作し実際に使用してみた。
【0009】
同図の弁体部材500は円板状のものであり、弁体部材500の外周部501の内側近傍に馬蹄形(C字状)のスリット孔504が穿孔されることにより弁体部材500の中央部にその外周部501と一部繋がった弁片部502が形成されている。弁体部材500の外周部501は弁体部材500を位置固定するためにその厚さ方向に挟圧される部位である。
【0010】
この弁体部材500によれば、弁片部502が外周部501との繋がり部503で繋がった状態で弁口(図示せず)に対して開閉回動動作するものであり、弁体部材500は弁片部502が開閉回動動作するために柔軟な材料(例えば柔軟な樹脂又はゴム)で形成されている。したがって、弁体部材500を位置固定するためにその外周部501を挟圧すると、当該外周部501が弁片部502側に膨出して弁片部502の開閉回動動作に干渉し、弁片部502が弁口を閉鎖できなくなることがあった。
(【0011】以降は省略されています)

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