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公開番号
2024146385
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023059248
出願日
2023-03-31
発明の名称
洗浄機能付容器及び洗浄方法
出願人
株式会社神鋼環境ソリューション
代理人
弁理士法人藤本パートナーズ
主分類
B08B
3/02 20060101AFI20241004BHJP(清掃)
要約
【課題】洗浄ノズルを用いて容器を洗浄した後に優れた清浄性が発揮され得る洗浄方法を提供し、洗浄ノズルを備えた洗浄機能付容器での洗浄後の清浄性を向上させる。
【解決手段】容器と、該容器を内側から洗浄液で洗浄するための洗浄ノズル21とを備える。該容器は、容器本体と、容器本体より上方に向けて筒状に延びる容器ノズルとを有し、容器本体の内部空間の第1空間部100cと容器ノズルの内部空間の第2空間部110acとが連通している洗浄機能付容器である。洗浄ノズル21は、容器ノズルの上端部に取付けられる固定部と、下端部が第1空間部100cに位置するノズル本体部とを有し、ノズル本体部に複数の貫通孔が設けられ、第1空間部100cを画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第1貫通孔と、第2空間部110acを画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第2貫通孔とが含まれる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
容器と、該容器を内側から洗浄液で洗浄するための洗浄ノズルとを備え、
前記容器が、容器本体と、該容器本体より上方に向けて筒状に延びる容器ノズルとを有し、
前記容器本体の内部空間である第1空間部と前記容器ノズルの内部空間である第2空間部とが連通している洗浄機能付容器であって、
前記洗浄ノズルは、
前記容器ノズルの上端部に取付けられる固定部と、
該固定部から前記第2空間部を通って下方に延び、下端部が前記第1空間部に位置する中空状のノズル本体部とを有し、
該ノズル本体部に複数の貫通孔が設けられ、
該複数の貫通孔には、前記第1空間部を画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第1貫通孔と、前記第2空間部を画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第2貫通孔とが含まれ、
前記ノズル本体部の内部に供給された前記洗浄液が該複数の貫通孔から放出されるように構成されており、
前記ノズル本体部は、
前記第2貫通孔から放出された前記洗浄液が当該ノズル本体部の外表面に供給され、
該洗浄液の少なくとも一部が外表面から離れることなく最下端に到達して滴下されるように構成されている洗浄機能付容器。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記ノズル本体部の前記外表面に供給される前記洗浄液には、
前記第2貫通孔から放出されて前記第2空間部を画定する壁面に当たった前記洗浄液の少なくとも一部が含まれる請求項1記載の洗浄機能付容器。
【請求項3】
前記ノズル本体部は、下端部を構成するヘッド部と、前記第2空間部を通って前記ヘッド部に向けて筒状に延びるパイプ部とを有し、
前記第2貫通孔が該パイプ部に設けられている請求項1又は2記載の洗浄機能付容器。
【請求項4】
前記パイプ部に設けられている前記第2貫通孔は、前記洗浄液を放出する方向が前記パイプ部の径方向に対して上下左右の何れかに傾斜している請求項3記載の洗浄機能付容器。
【請求項5】
前記ノズル本体部には前記第2貫通孔が複数備えられ、
複数の前記第2貫通孔の内の一つの前記第2貫通孔と他の前記第2貫通孔とは、前記洗浄液を放出する方向に延ばした仮想線が前記第2空間部において交わらないように設けられている請求項1又は2記載の洗浄機能付容器。
【請求項6】
前記ノズル本体部は、下端部を構成するヘッド部と、前記第2空間部を通って前記ヘッド部に向けて筒状に延びるパイプ部とを有し、
前記第2貫通孔が前記ヘッド部に設けられている請求項1又は2記載の洗浄機能付容器。
【請求項7】
前記ノズル本体部には、
前記第1貫通孔と大きさの異なる前記第2貫通孔が備えられている請求項1又は2記載の洗浄機能付容器。
【請求項8】
容器を洗浄ノズルで内側から洗浄液で洗浄する洗浄方法であって、
該容器が、容器本体と、該容器本体より上方に向けて筒状に延びる容器ノズルとを有し、
該容器では、前記容器本体の内部空間である第1空間部と前記容器ノズルの内部空間である第2空間部とが連通しており、
前記洗浄ノズルは、
前記容器ノズルの上端部に取付けられる固定部と、
該固定部から前記第2空間部を通って下方に延び、下端部が前記第1空間部に位置する中空状のノズル本体部とを有し、
該ノズル本体部に複数の貫通孔が設けられ、
前記第1空間部を画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第1貫通孔と、
前記第2空間部を画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第2貫通孔とが該複数の貫通孔に含まれており、
該洗浄ノズルの前記ノズル本体部の内部に前記洗浄液を供給し、該洗浄液を前記複数の貫通孔から放出して前記容器の洗浄を実施し、
該洗浄では、前記第2貫通孔より放出した前記洗浄液を前記ノズル本体部の外表面に供給して該ノズル本体部を洗浄し、
該ノズル本体部の洗浄では、前記洗浄液を当該ノズル本体部の外表面を伝って流れ落ちるようにし、流れ落ちる該洗浄液の少なくとも一部を外表面から離れることなく当該ノズル本体部の最下端に到達させて滴下させる洗浄方法。
【請求項9】
前記第2空間部を画定する壁面に当たった前記洗浄液の少なくとも一部が前記ノズル本体部の前記外表面に供給されるように前記第2貫通孔から前記洗浄液を放出する請求項8記載の洗浄方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄機能付容器と洗浄方法とに関し、より詳しくは、洗浄ノズルを備えた洗浄機能付容器とその洗浄方法とに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、タンクなどのような中空状の容器の内壁面を洗浄するために洗浄ノズルが用いられている。この種の洗浄ノズルを備えた洗浄機能付容器としては、容器本体と、該容器本体より上方に向けて筒状に延びる容器ノズルとを有し、該容器を内側から洗浄液で洗浄するための洗浄ノズルを更に備え、該洗浄ノズルが容器ノズルに装着されたタイプのものが知られている。この種の洗浄ノズルとしては、洗浄液が放出されるヘッド部がノズル本体部に固定配置されヘッド部がノズル本体部に対して相対回転しない固定式洗浄ノズルと、ノズル本体部のヘッド部が回転しながら洗浄液を放出するように構成された回転式洗浄ノズルとが知られており、例えば、下記特許文献1には、給液軸管と、該給液軸管の先端に回転可能に装着された回転体とを含む複数の部材でノズルの本体部を構成させ、該ノズル本体部に供給した洗浄液を前記回転体から放出させるように構成された回転式洗浄ノズルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6926137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
洗浄ノズルによる洗浄方法では、洗浄後の容器の清浄性を向上させる方法が検討されているものの洗浄ノズル自身の清浄性を向上させることについては十分な検討がされていない。洗浄を実施した後に洗浄ノズルの外周面に除去対象物質などが付着していると、この付着物が落下して容器の清浄性を損なうおそれがある。そこで、本発明は、洗浄ノズルを用いて容器を洗浄した後に優れた清浄性が発揮され得る洗浄方法を提供し、ひいては洗浄ノズルを備えた洗浄機能付容器での洗浄後の清浄性を向上させることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決すべく、
容器と、該容器を内側から洗浄液で洗浄するための洗浄ノズルとを備え、
前記容器が、容器本体と、該容器本体より上方に向けて筒状に延びる容器ノズルとを有し、
前記容器本体の内部空間である第1空間部と前記容器ノズルの内部空間である第2空間部とが連通している洗浄機能付容器であって、
前記洗浄ノズルは、
前記容器ノズルの上端部に取付けられる固定部と、
該固定部から前記第2空間部を通って下方に延び、下端部が前記第1空間部に位置する中空状のノズル本体部とを有し、
該ノズル本体部に複数の貫通孔が設けられ、
該複数の貫通孔には、前記第1空間部を画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第1貫通孔と、前記第2空間部を画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第2貫通孔とが含まれ、
前記ノズル本体部の内部に供給された前記洗浄液が該複数の貫通孔から放出されるように構成されており、
前記ノズル本体部は、
前記第2貫通孔から放出された前記洗浄液が当該ノズル本体部の外表面に供給され、
該洗浄液の少なくとも一部が外表面から離れることなく最下端に到達して滴下されるように構成されている洗浄機能付容器、を提供する。
【0006】
本発明は、上記課題を解決すべく、
容器を洗浄ノズルで内側から洗浄液で洗浄する洗浄方法であって、
該容器が、容器本体と、該容器本体より上方に向けて筒状に延びる容器ノズルとを有し、
該容器では、前記容器本体の内部空間である第1空間部と前記容器ノズルの内部空間である第2空間部とが連通しており、
前記洗浄ノズルは、
前記容器ノズルの上端部に取付けられる固定部と、
該固定部から前記第2空間部を通って下方に延び、下端部が前記第1空間部に位置する中空状のノズル本体部とを有し、
該ノズル本体部に複数の貫通孔が設けられ、
前記第1空間部を画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第1貫通孔と、
前記第2空間部を画定する壁面に向けて洗浄液を放出する第2貫通孔とが該複数の貫通孔に含まれており、
該洗浄ノズルの前記ノズル本体部の内部に前記洗浄液を供給し、該洗浄液を前記複数の貫通孔から放出して前記容器の洗浄を実施し、
該洗浄では、前記第2貫通孔より放出した前記洗浄液を前記ノズル本体部の外表面に供給して該ノズル本体部を洗浄し、
該ノズル本体部の洗浄では、前記洗浄液を当該ノズル本体部の外表面を伝って流れ落ちるようにし、流れ落ちる該洗浄液の少なくとも一部を外表面から離れることなく当該ノズル本体部の最下端に到達させて滴下させる洗浄方法、を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、洗浄ノズルを用いて容器を洗浄した後に優れた清浄性が発揮され得る洗浄方法が提供され、洗浄ノズルを備えた洗浄機能付容器の洗浄後における清浄性が向上され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、反応槽での洗浄ノズルの使用状態を示した概略正面図である。
図2は、洗浄ノズルの縦断面の様子を示した概略断面図である。
図3は、洗浄ノズルのヘッド部の縦断面の様子を示した概略断面図である。
図4は、洗浄ノズルの固定部とノズル本体部との接合状態を拡大して示した概略拡大図である。
図5Aは、洗浄ノズルのノズル本体部を構成する部材どうしの接合状態を拡大して示した概略拡大図である。
図5Bは、洗浄ノズルのノズル本体部を構成する部材どうしの接合状態を拡大して示した概略拡大図である。
図6は、洗浄ノズルのヘッド部の様子を示した概略正面図である。
図7は、他の態様の洗浄ノズルのヘッド部の様子を示した概略正面図である。
図8Aは、他の態様の洗浄ノズルを示した概略正面図である。
図8Bは、他の態様の洗浄ノズルを示した概略正面図である。
図9は、洗浄ノズルのヘッド部の様子を示した概略正面図である。
図10は、他の態様の洗浄ノズルの縦断面の様子を示した概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。尚、以下においては本実施形態の洗浄機能付容器において洗浄ノズルで洗浄される被洗浄体となる容器が反応装置における反応槽である場合を例にして本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
図1は、本実施形態での反応装置1を示したもので、反応装置1は、前記洗浄機能付容器の容器部分を構成する反応槽10を備えている。反応槽10は中空状で被処理物を収容可能な内部空間を有する容器本体(以下「槽本体100」ともいう)を備えている。反応槽10は、該槽本体100より上方に向けて筒状に延びるノズル部(以下「容器ノズル110」ともいう)を更に有している。該容器ノズル110は、前記反応槽10の上部における開口部を構成し、上方に向けて開口している。
(【0011】以降は省略されています)
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