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公開番号2024145515
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057902
出願日2023-03-31
発明の名称試料パウチセル及び蛍光X線分析方法
出願人株式会社リガク
代理人弁理士法人はるか国際特許事務所
主分類G01N 23/223 20060101AFI20241004BHJP(測定;試験)
要約【課題】液体試料の測定と、測定中に発生する気泡を避けてX線を照射が可能な蛍光X線分析方法及び試料パウチセルを提供する。
【解決手段】側面照射型の蛍光X線分析装置に立てて配置される液体試料用の試料パウチセルであって、1次X線の照射側に配置される第1樹脂フィルムと、液体試料の注入口を除く領域が前記第1樹脂フィルムと接着された前記第2樹脂フィルムと、を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
側面照射型の蛍光X線分析装置に立てて配置される液体試料用の試料パウチセルであって、
1次X線の照射側に配置される第1樹脂フィルムと、
液体試料の注入口を除く領域が前記第1樹脂フィルムと接着された第2樹脂フィルムと、
を有することを特徴とする試料パウチセル。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
1次X線が照射される位置を囲う枠状の形状を有し、前記第1樹脂フィルムと前記第2樹脂フィルムの間に配置され、前記第1樹脂フィルムと前記第2樹脂フィルムとの距離を保持する枠体をさらに有する、ことを特徴とする請求項1に記載の試料パウチセル。
【請求項3】
前記第1樹脂フィルムは、平面視で前記枠体の内側と重なる領域に1次X線を透過する分析窓を有する、ことを特徴とする請求項2に記載の試料パウチセル。
【請求項4】
前記分析窓は、前記第1樹脂フィルムの中央よりも下側に設けられ、
前記注入口は、前記試料パウチセルの中央よりも上側に設けられる、
ことを特徴とする請求項3に記載の試料パウチセル。
【請求項5】
前記分析窓は、前記第1樹脂フィルムに設けられた孔に配置されたポリイミドのフィルムを有する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の蛍光X線分析方法。
【請求項6】
前記注入口が設けられた領域に、線状の開閉可能な留め具をさらに有する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の試料パウチセル。
【請求項7】
第1樹脂フィルムと、第2樹脂フィルムと、を有する試料パウチセルを用いた蛍光X線分析方法であって、
注入口を除く領域が接着された前記第1樹脂フィルムと前記第2樹脂フィルムの内側に、前記注入口から液体試料を入れる工程と、
前記注入口が設けられた領域の前記第1樹脂フィルムと前記第2樹脂フィルムを封止し、前記試料パウチセルを完成させる工程と、
前記試料パウチセルを側面照射型の蛍光X線分析装置に立てて配置する工程と、
前記試料パウチセルの側方から1次X線を照射し、出射される蛍光X線に基づいて蛍光X線分析を行う工程と、
を含むことを特徴とする蛍光X線分析方法。
【請求項8】
前記試料パウチセルを完成させる前に、1次X線が照射される位置を囲う枠状の形状を有し前記第1樹脂フィルムと前記第2樹脂フィルムとの距離を保持する枠体を、前記第1樹脂フィルムと前記第2樹脂フィルムの間に配置する工程をさらに有する、ことを特徴とする請求項7に記載の蛍光X線分析方法。
【請求項9】
前記第1樹脂フィルムは、平面視で前記枠体の内側と重なる領域に1次X線を透過する分析窓を有する、ことを特徴とする請求項8に記載の蛍光X線分析法。
【請求項10】
前記分析窓は、前記第1樹脂フィルムに設けられた孔に配置されたポリイミドのフィルムを有する、ことを特徴とする請求項9に記載の蛍光X線分析方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、試料パウチセル及び蛍光X線分析方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
試料に含まれる元素や当該元素の濃度を測定する装置として、蛍光X線分析装置が知られている。蛍光X線分析装置は、分析対象である試料が液体であっても分析を行うことが可能である。液体試料の測定方法には、液体試料に直接X線照射を行う直接法や、フィルタ上で乾燥された試料にX線照射を行う点滴法がある(下記非特許文献1参照)。
【0003】
直接法を用いる場合には、液体試料を入れる容器が用いられる。例えば、下記特許文献1には、下面照射型の蛍光X線分析装置に用いられる液体試料容器が開示されている。また、下記特許文献2乃至4には、上面照射型の蛍光X線分析装置に用いられる液体試料容器が開示されている。下記特許文献5には、点滴法に用いられる点滴乾燥ろ紙が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
登録実用新案第2524760号公報
特開2005-345442号公報
実開平7-5047号公報
特開2018-205290号公報
実公昭62-019967号公報
【非特許文献】
【0005】
中井泉著、“蛍光X線分析の実際”(第2版)、朝倉書店出版、2016年7月10日発行、85-86ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
点滴法は、試料に含まれる元素が揮散してしまうおそれがあり、マトリックス効果の大きい試料や、非揮発性の試料の測定に適していない。また、上面照射型の蛍光X線分析装置を用いる場合、測定中に試料のX線が照射される位置に気泡が発生し、気泡が液体試料への1次X線の照射を妨害するおそれがある。さらに、下面照射型の蛍光X線分析装置を用いる場合、試料を保持するフィルム等が破損し、蛍光X線分析装置内部の破損や汚れが生じるおそれがある。また、試料成分の沈降の影響を受ける場合がある。
【0007】
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、揮発性、非揮発性にかかわらず液体試料を測定することができ、かつ、測定中に発生する気泡や沈降成分の影響を避けてX線を照射することのできる蛍光X線分析方法及び試料パウチセルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本開示の一側面に係る試料パウチセルは、側面照射型の蛍光X線分析装置に立てて配置される液体試料用の試料パウチセルであって、1次X線の照射側に配置される第1樹脂フィルムと、液体試料の注入口を除く領域が前記第1樹脂フィルムと接着された第2樹脂フィルムと、を有することを特徴とする。
【0009】
(2)本開示の上記態様において、1次X線が照射される位置を囲う枠状の形状を有し、前記第1樹脂フィルムと前記第2樹脂フィルムの間に配置され、前記第1樹脂フィルムと前記第2樹脂フィルムとの距離を保持する枠体をさらに有する、ことを特徴とする。
【0010】
(3)本開示の上記態様において、前記第1樹脂フィルムは、平面視で前記枠体の内側と重なる領域に1次X線を透過する分析窓を有する、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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