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公開番号
2024143723
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023056529
出願日
2023-03-30
発明の名称
ルーツ式流体機械
出願人
新明和工業株式会社
代理人
弁理士法人前田特許事務所
主分類
F04C
18/18 20060101AFI20241003BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】理論容積係数が大きいルーツ式流体機械を提供する。
【解決手段】ルーツ式流体機械1は、一対のロータ21、22と、ケーシング3と、を備え、各ロータの葉数Zは3又は4であると共に、山歯212の横断面は卵形曲線の一部によって構成されかつ、ピッチ円20の直径Dpを100としたときの一対のロータのシール範囲の幅が1.8以上でかつ、理論容積係数が、葉数3の場合0.83以上、葉数4の場合0.72以上となるよう、山歯の横断面が形成されている。シール範囲の幅は、一対のロータ同士の最小隙間がゼロである理論歯形のロータの横断面において、ピッチ円の直径Dpを100としたときに一対のロータ同士の隙間が0以上0.1以下となる範囲の長さであり、理論容積係数は、流体室33の横断面積を(2×葉数Z)倍したロータ1回転当たりの移送面積を、ロータの歯先円直径Dkの二乗で除した無次元数である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
互いに噛み合う一対のロータと、
前記一対のロータを回転可能に収容するケーシングと、を備え、
前記各ロータの葉数Zは3であると共に、前記各ロータのピッチ円よりも外側の山歯の横断面は、式(1)で表される卵形曲線であって、曲率の大きい側が前記ロータの径方向外方に位置する卵形曲線の一部によって構成され、
前記ピッチ円よりも内側の谷歯の横断面は、相手側ロータの前記山歯によって創成されるエンベロープによって構成され、
前記式(1)の係数a、b、cについて、|b/a|が0.8以上0.98以下でかつ、|c/a|が0.07以上0.325以下を満たすことによって、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときの前記一対のロータのシール範囲の幅が1.8以上でかつ、理論容積係数が0.83以上となるよう、前記山歯の横断面が形成されている、ルーツ式流体機械。
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但し、前記シール範囲の幅は、前記一対のロータ同士の最小隙間がゼロである理論歯形のロータの横断面において、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときに前記一対のロータ同士の隙間が0以上0.1以下となる範囲の長さであり、
前記理論容積係数は、前記ロータの周方向に隣り合う前記山歯と前記山歯の間と、前記ケーシングとによって囲まれる流体室の横断面積を(2×葉数Z)倍したロータ1回転当たりの移送面積を、前記ロータの歯先円直径Dkの二乗で除した無次元数である。
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【請求項2】
互いに噛み合う一対のロータと、
前記一対のロータを回転可能に収容するケーシングと、を備え、
前記各ロータの葉数Zは4であると共に、前記各ロータのピッチ円よりも外側の山歯の横断面は、式(1)で表される卵形曲線であって、曲率の大きい側が前記ロータの径方向外方に位置する卵形曲線の一部によって構成され、
前記ピッチ円よりも内側の谷歯の横断面は、相手側ロータの前記山歯によって創成されるエンベロープによって構成され、
前記式(1)の係数a、b、cについて、|b/a|が0.8以上0.98以下でかつ、|c/a|が0.1以上0.45以下を満たすことによって、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときの前記一対のロータのシール範囲の幅が1.8以上でかつ、理論容積係数が0.72以上となるよう、前記山歯の横断面が形成されている、ルーツ式流体機械。
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但し、前記シール範囲の幅は、前記一対のロータ同士の最小隙間がゼロである理論歯形のロータの横断面において、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときに前記一対のロータ同士の隙間が0以上0.1以下となる範囲の長さであり、
前記理論容積係数は、前記ロータの周方向に隣り合う前記山歯と前記山歯の間と、前記ケーシングとによって囲まれる流体室の横断面積を(2×葉数Z)倍したロータ1回転当たりの移送面積を、前記ロータの歯先円直径Dkの二乗で除した無次元数である。
【請求項3】
互いに噛み合う一対のロータと、
前記一対のロータを回転可能に収容するケーシングと、を備え、
前記各ロータの葉数Zは3であると共に、前記各ロータのピッチ円よりも外側の山歯の横断面は、式(2)で表される卵形曲線であって、曲率の大きい側が前記ロータの径方向外方に位置する卵形曲線の一部によって構成され、
前記ピッチ円よりも内側の谷歯の横断面は、相手側ロータの前記山歯によって創成されるエンベロープによって構成され、
前記式(2)の係数a、bについて、|b/a|が0.94以上1.06以下を満たすことによって、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときの前記一対のロータのシール範囲の幅が1.8以上でかつ、理論容積係数が0.83以上となるよう、前記山歯の横断面が形成されている、ルーツ式流体機械。
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但し、前記シール範囲の幅は、前記一対のロータ同士の最小隙間がゼロである理論歯形のロータの横断面において、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときに前記一対のロータ同士の隙間が0以上0.1以下となる範囲の長さであり、
前記理論容積係数は、前記ロータの周方向に隣り合う前記山歯と前記山歯の間と、前記ケーシングとによって囲まれる流体室の横断面積を(2×葉数Z)倍したロータ1回転当たりの移送面積を、前記ロータの歯先円直径Dkの二乗で除した無次元数である。
【請求項4】
互いに噛み合う一対のロータと、
前記一対のロータを回転可能に収容するケーシングと、を備え、
前記各ロータの葉数Zは4であると共に、前記各ロータのピッチ円よりも外側の山歯の横断面は、式(2)で表される卵形曲線であって、曲率の大きい側が前記ロータの径方向外方に位置する卵形曲線の一部によって構成され、
前記ピッチ円よりも内側の谷歯の横断面は、相手側ロータの前記山歯によって創成されるエンベロープによって構成され、
前記式(2)の係数a、bについて、|b/a|が0.94以上1.06以下を満たすことによって、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときの前記一対のロータのシール範囲の幅が1.8以上でかつ、理論容積係数が0.72以上となるよう、前記山歯の横断面が形成されている、ルーツ式流体機械。
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但し、前記シール範囲の幅は、前記一対のロータ同士の最小隙間がゼロである理論歯形のロータの横断面において、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときに前記一対のロータ同士の隙間が0以上0.1以下となる範囲の長さであり、
前記理論容積係数は、前記ロータの周方向に隣り合う前記山歯と前記山歯の間と、前記ケーシングとによって囲まれる流体室の横断面積を(2×葉数Z)倍したロータ1回転当たりの移送面積を、前記ロータの歯先円直径Dkの二乗で除した無次元数である。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のルーツ式流体機械において、
前記ロータの歯先円直径Dkは、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときに139以上144以下の範囲にある、ルーツ式流体機械。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載のルーツ式流体機械において、
前記一対のロータは、ヘリカルロータである、ルーツ式流体機械。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
ここに開示する技術は、ルーツ式流体機械に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ルーツ式ポンプが記載されている。ルーツ式ポンプは、ロータ対と、ロータ対を収容するケーシングとを備えている。特許文献1に記載されているルーツ式ポンプは多段であって、形状の異なる複数種のロータ対を有しているが、複数のロータ対のうちの一のロータ対を構成するロータは、次のような形状を有する3葉のロータである(特許文献1の段落0031、図4C参照)。つまり、ロータの基準円23′よりも径方向外側の凸部21′が、円弧21a′によって形成されると共に、基準円23′よりも径方向内側が、相対するロータの凸部円弧により描かれるエンベロープ曲線22a′により形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4767625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ルーツ式流体機械の体積効率向上及び/又は騒音低減のためにロータを3葉又は4葉にした場合、葉数が多いため、理論容積係数が小さくなるという不都合がある。理論容積係数とは、ロータの周方向に隣り合う山歯と山歯の間とケーシングとによって囲まれる流体室の横断面積を、葉数倍(つまり、一つのロータ当たりの流体室の数)及び2倍(つまり、ロータ二つ分)したロータ1回転当たりの移送面積を、ロータの歯先円直径の二乗で除した無次元数である。理論容積係数が大きいルーツ式流体機械は、同一のロータ径であっても、より高流量を実現できるため、装置の小型化に有利である。また、理論容積係数が大きいルーツ式流体機械は、低回転で高流量を実現できるから、低騒音化及び/又は省エネ化にも有利である。
【0005】
本願発明者は、特許文献1に記載されているような円弧からなるロータを有するルーツ式流体機械では、理論容積係数が、3葉であれば0.828、4葉であれば0.717を超えないことを見出した。理論容積係数が大きいルーツ式流体機械を実現するためには、ロータの歯形を工夫する必要がある。
【0006】
ここに開示する技術は、理論容積係数が大きいルーツ式流体機械を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
具体的に、ここに開示するルーツ式流体機械は、
互いに噛み合う一対のロータと、
前記一対のロータを回転可能に収容するケーシングと、を備え、
前記各ロータの葉数Zは3であると共に、前記各ロータのピッチ円よりも外側の山歯の横断面は真円ではない略円弧によって構成され、
前記ピッチ円の直径Dpを100としたときの前記一対のロータのシール範囲の幅が1.8以上でかつ、理論容積係数が0.83以上となるよう、前記山歯の横断面が形成されている、ルーツ式流体機械である。
【0008】
ここで、前記シール範囲の幅は、前記一対のロータ同士の最小隙間がゼロである理論歯形のロータの横断面において、前記ピッチ円の直径Dpを100としたときに前記一対のロータ同士の隙間が0以上0.1以下となる範囲の長さであり、
前記理論容積係数は、前記ロータの周方向に隣り合う前記山歯と前記山歯の間と、前記ケーシングとによって囲まれる流体室の横断面積を(2×葉数Z)倍したロータ1回転当たりの移送面積を、前記ロータの歯先円直径Dkの二乗で除した無次元数である。
【0009】
ここに開示する、別のルーツ式流体機械は、
互いに噛み合う一対のロータと、
前記一対のロータを回転可能に収容するケーシングと、を備え、
前記各ロータの葉数Zは4であると共に、前記各ロータのピッチ円よりも外側の山歯の横断面は真円ではない略円弧によって構成され、
前記ピッチ円の直径Dpを100としたときの前記一対のロータのシール範囲の幅が1.8以上でかつ、理論容積係数が0.72以上となるよう、前記山歯の横断面が形成されている、ルーツ式流体機械である。
【発明の効果】
【0010】
前記のルーツ式流体機械は、山歯の横断面が、真円ではない略円弧によって構成されているため、同じ葉数の円弧からなる山歯を有するルーツ式流体機械と比較して、理論容積係数を大きくすることができると共に、シール範囲の最小幅を大きくできるから、ルーツ式流体機械の性能向上に有利である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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