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公開番号2024142567
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023054750
出願日2023-03-30
発明の名称非接触の振動による植物体からの追い出し、光による誘引、ならびに吸引による捕虫効果を用いたコナジラミ類の防除及びモニタリング方法
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構,静岡県,ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
代理人弁理士法人浅村特許事務所
主分類A01M 1/08 20060101AFI20241003BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】地域を問わず利用可能な、農園芸作物を加害するコナジラミ類の防除に有効な新規技術の提供。
【解決手段】 以下の工程を含む、コナジラミ類害虫を防除する方法:
(1)コナジラミ類害虫を忌避させる追い出し手段により、コナジラミ類害虫の生息場所である作物からコナジラミ類害虫を作物から忌避させる工程;
(2)忌避した前記害虫を光照射により誘引する工程;及び
(3)誘引した前記害虫を、吸引手段により吸引して捕獲する工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の工程を含む、コナジラミ類害虫を防除する方法:
(1)コナジラミ類害虫を忌避させる追い出し手段により、コナジラミ類害虫の生息場所である作物からコナジラミ類害虫を忌避させる工程;
(2)忌避した前記害虫を光照射により誘引する工程;及び
(3)誘引した前記害虫を、吸引手段により吸引して捕獲する工程。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
以下の工程を含む、コナジラミ類害虫の発生をモニタリングする方法:
(1)コナジラミ類害虫を忌避させる追い出し手段により、コナジラミ類害虫の生息場所である作物から該コナジラミ類害虫を忌避させる工程;
(2)忌避した前記害虫を光照射により誘引する工程;
(3)誘引した前記害虫を、吸引手段により吸引して捕獲する工程;
(4′)工程(3)により捕獲されたコナジラミ類害虫の個体数をカウントする工程。
【請求項3】
コナジラミ類害虫がタバココナジラミ及びオンシツコナジラミからの1種又は2種である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
追い出し手段に超音波が用いられ、該超音波が、変調振動数が1Hz~1023Hzである変調超音波、又は非変調超音波である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
超音波が連続的に発生され、該連続的に発生される時間が0.1秒間以上である請求項4に記載の方法。
【請求項6】
作物がトマト、イチゴ、インゲン、メロン、キュウリ、ナス、ピーマン、又はキクである請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
超音波が以下を充足する請求項4又は5に記載の方法:
超音波の周波数が20kHz~50kHzであり、
変調振動数が1Hz~1023Hzである変調超音波、又は非変調超音波である。
【請求項8】
光照射が、波長域300~600nmである、LEDからの光によりなされる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
光の波長が、日中は450~550nmであり、夜間は325~425nmである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
作物の生育ステージに応じて、超音波を発生させる超音波発生装置の高さを調整する工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は集束超音波を利用したコナジラミ類を防除する方法及びコナジラミ類の個体数をモニタリングする方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【0002】
害虫を防除する方法には化学的防除、物理的防除及び耕種的防除等による方法が挙げられるところ、殺虫剤を用いる化学的防除が主流である。
【0003】
例えば、物理的な害虫防除の方法は、化学合成殺虫剤における普遍的な問題である薬剤抵抗性の問題や、人体、環境及び非標的生物に対する悪影響の問題を伴わないといった利点を有する。したがって、かかる方法は、薬剤に抵抗性を持つ害虫の出現や、環境・食品の安全・安心志向の高まりから、長年にわたり社会的に求められている、薬剤の代替となる環境調和型の害虫防除技術の開発に資するものである。
行動制御を利用した害虫防除の方法は、害虫防除の省力化にも資するものであり、農業就労人口の減少及び高齢化の問題の解消の一助となりえる。
【0004】
農作物及び園芸作物(以下「農園芸作物」という)を加害する害虫による経済的な損失も少なくない。このような害虫にはタバココナジラミやオンシツコナジラミといったコナジラミ類害虫が包含されるところ、これらの害虫種の成虫及び幼虫は各種農園芸作物の葉に加害し、作物の生育を阻害し商品価値を著しく低下させる。そのため、このような害虫は農園芸作物栽培における防除の対象となるが生物多様性の維持と食の安全の観点から、環境保全型の防除技術を開発する必要にも迫られている。
ワタアブラムシ、モモアカアブラムシといったアブラムシ類害虫、及びチャバネアオカメムシといったカメムシ類害虫もコナジラミ類害虫と同様に農園芸作物栽培における防除の対象である。
【0005】
施設園芸においては薬剤抵抗性を発達させたコナジラミ類、ハダニ類やアザミウマ類、あるいはアブラムシ類及びカメムシ類といった防除が困難な微小害虫の問題もあり、殺虫剤抵抗性の発達しにくい防除方法の確立も求められている。
特許文献1には、超音波集束装置を用いた集束超音波を利用したコナジラミ類害虫、アブラムシ類害虫又はカメムシ類害虫を防除する方法にかかる技術が報告されている。
特許文献2には、物理・機械的作用により害虫を忌避・誘引する忌避・誘導部、誘引された害虫を検知し、そのデータを送信する誘引・捕集部、及び上記データを受信し、該受信データに基づいて害虫の捕集を制御する計測制御部から成ることを特徴とする害虫捕集・検出装置が開示されている。
【0006】
害虫を防除するための各種捕虫器も開発されていて、特許文献3には、コナジラミ類、アザミウマ類、アブラムシ類(有翅)、ハモグリバエ類の虫に対して走光性を生じさせる光を放射する光源、円筒部内に吸引する気流を発生させるファン、前記ファンの鉛直下方に配され、虫を捕獲するネット等からなる捕虫器が開示されている。具体的な製品として、例えばAgrobot社による昆虫吸引器、吸引式LED捕虫器であるスマートキャッチャーII(セイコーエコロジア社製)といった製品が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-115855号公報
特開2006-280287号公報
特開2020-89327号公報
特開2015-43741号公報
【非特許文献】
【0008】
Shimizu, H., Hoshi, T., Nakamura, K. and Park, J.K.(2015)Development of a Non-contact Ultrasonic Pollination Device. Environmental Control in Biology, 53-2, 85-88.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のとおり、害虫を防除するための種々の試みがなされ機器も開発されているが、これらの既存技術はコナジラミ類害虫の防除における実用性が立証されたものではない。
そのため、地域を問わず利用可能な、農園芸作物を加害するコナジラミ類の防除に有効な新規技術が渇望されている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、これまで試されることさえなかったある主の媒体を用いることによってコナジラミ類害虫の行動を制御し、もってコナジラミ類害虫の防除ができる可能性があることを見出し、さらに研究を進めた結果本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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