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公開番号2024142009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053944
出願日2023-03-29
発明の名称電鋳型の製造方法及び電鋳型
出願人シチズン時計株式会社
代理人弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
主分類C25D 1/10 20060101AFI20241003BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】フォトマスクの形状が正確に再現された電鋳型を高精度に製造することができる。
【解決手段】第1レジスト20を形成する工程と、第1レジスト20を第1のフォトマスク30を用いて露光して第1露光領域21と第1未露光領域22を形成する工程と、第1レジスト20の上に第2レジスト120を形成する工程と、第2レジスト120を第2のフォトマスク130を用いて露光して第2露光領域121と第2未露光領域122を形成する工程と、第1未露光領域22と第2露光工程で形成された第2未露光領域122を除去する工程と、第1未露光領域22又は第2未露光領域122の少なくともいずれか一方の上面のうち次に露光される領域に重なる範囲に、光の透過を防止する機能を有する透過防止層である庇部40を配置する工程を有し、第2レジスト120を形成する工程と第2レジスト120を露光する工程を繰り返す。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
導電性基板に近い第1電鋳部分と、前記導電性基板から遠い1以上の電鋳層を有する第2電鋳部分とが積層した状態で一体に形成された電鋳品を製造するために使用される電鋳型の製造方法であって、
前記導電性基板上に前記第1電鋳部分に対応する第1レジストを形成する第1レジスト形成工程と、
前記第1レジストを第1のフォトマスクを用いて露光して第1露光領域と第1未露光領域を形成する第1露光工程と、
前記第1レジストの上に前記第2電鋳部分に対応する第2レジストを形成する第2レジスト形成工程と、
前記第2レジストを第2のフォトマスクを用いて露光して第2露光領域と第2未露光領域を形成する第2露光工程と、
前記第1未露光領域と前記第2未露光領域を除去する除去工程と、を有し、
前記第1露光工程と前記除去工程との間に、更に前記第1未露光領域又は前記第2未露光領域の少なくともいずれか一方の上面のうち次に露光される領域に重なる範囲に、光の透過を防止する機能を有する透過防止層である庇部を配置する庇部配置工程を有し、
前記第2レジスト形成工程と前記第2露光工程を少なくとも1回以上繰り返す電鋳型の製造方法。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記庇部は、前記第1レジストに近い側に配置された前記透過防止層と、前記透過防止層の上に配置された、光反射を防止する機能を有する反射防止層との2層構造を有する請求項1に記載の電鋳型の製造方法。
【請求項3】
前記庇部は、前記1電鋳部分及び前記第2電鋳部分のいずれとも異なる金属材料で形成されている請求項1又は2に記載の電鋳型の製造方法。
【請求項4】
前記第2露光工程では、前記第1未露光領域及び前記第2レジストを前記第2のフォトマスクを用いて露光して積層方向で連続した第3露光領域を形成する請求項1又は2に記載の電鋳型の製造方法。
【請求項5】
導電性基板に近い第1電鋳部分と、前記導電性基板から遠い1以上の電鋳層を有する第2電鋳部分とが積層した状態で一体に形成された電鋳品を製造するために使用される電鋳型であって、
前記導電性基板と、
前記第1電鋳部分に対応する第1レジストのうち紫外線により硬化した第1の硬化部分と、
前記第2電鋳部分に対応する第2レジストのうち紫外線により硬化した、前記第1の硬化部分より積層方向と直交する幅方向に突出する突出部を有する少なくとも1以上の第2の硬化部分と、
前記第1の硬化部分と前記第2の硬化部分との間、又は前記第2の硬化部分同士の間の少なくともいずれかに配置され、光の透過を防止する機能を有する透過防止層である庇部と、を備え、
前記庇部は、前記積層方向において前記第1の硬化部分と前記第2の硬化部分とが重なる部分及び前記突出部の下方側、又は前記第2の硬化部分同士が重なる部分及び前記突出部の下方側の少なくともいずれか一方に配置され、
前記第2の硬化部分は、前記積層方向において1以上の層を有している電鋳型。
【請求項6】
前記庇部は、前記第1レジストに近い側に配置された前記透過防止層と、前記透過防止層の上に配置された、光反射を防止する機能を有する反射防止層との2層構造を有する請求項5に記載の電鋳型。
【請求項7】
前記第1の硬化部分と積層方向において重なる位置の前記第2の硬化部分は、少なくとも一部が一体的に形成されている請求項5又は6に記載の電鋳型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電鋳型の製造方法及び電鋳型に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、時計の部品等微小な形状の構造物を、電気鋳造(電気めっき法による金属製品の製造・補修又は複製方法;以下、電鋳という。)により製造することが行われている。そのような背景において近年、基板にレジストを形成し、そのレジストに、可溶部と不溶部のパターンを形成することで、電鋳型を製造し、微細で高精度な電鋳品を製造するLIGA(Lithographie,Galvanoformung,Abformung)工法の応用が広がっている。
【0003】
また、下側のレジストと上側のレジストを互いに異なるパターンを有するフォトマスクで露光することにより、上下において異なる形状の硬化部を有する電鋳型を形成することが行われている。このような電鋳型を用いることにより、複雑な形状の電鋳品を製造することができる(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-21136号公報
特開2017-207479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、下側のレジストの露光が終了した後に、上側のレジストを下側のレジストと異なるパターンで露光する場合には、上側のレジストを通して下側のレジストの未露光領域に対して紫外線を照射してしまい、本来未硬化の状態であるべき部分まで硬化されてしまう可能性がある。そのため、下側のフォトレジストに対する露光が終了した後に、上側のレジストを通った光によって下側の未硬化部を硬化させない状態に保つ必要がある。
【0006】
例えば、特許文献1の技術によれば、2層の樹脂層のうち下側の感光性樹脂の一部を先に溶解させて開放孔(凹部)を形成する。更に、この開放孔を覆うようにフィルム状の感光性樹脂を配置することにより開放孔を保護することになる。しかしながら、開放孔の開口面積が広い場合には、開放孔を覆う感光性樹脂が自重で撓んでしまい、上側の感光性樹脂の成型型に形状不良が生じる可能性があった。
【0007】
また、第1の孔が形成された下方側の層に金属を充填して第1の電鋳部分を形成した後、更に上方側の樹脂に第2の孔を形成し、この第2の孔に金属を充填して第2の電鋳部分を形成するということも考えられる。しかしながら、このような方法では、第1の電鋳部分と第2の電鋳部分が連続して一体形成されていないため、第1の電鋳部分と第2の電鋳部分との境界において完成品としての強度が不十分であった。また、充填した金属を除去してから電鋳をおこなえば、強度の欠点は補えるが、除去に多くの時間を要し生産的ではない。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、フォトマスクの形状が正確に再現された電鋳型を高精度に製造することができる電鋳型の製造方法及び電鋳型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1は、導電性基板に近い第1電鋳部分と、前記導電性基板から遠い1以上の電鋳層を有する第2電鋳部分とが積層した状態で一体に形成された電鋳品を製造するために使用される電鋳型の製造方法であって、前記導電性基板上に前記第1電鋳部分に対応する第1レジストを形成する第1レジスト形成工程と、前記第1レジストを第1のフォトマスクを用いて露光して第1露光領域と第1未露光領域を形成する第1露光工程と、前記第1レジストの上に前記第2電鋳部分に対応する第2レジストを形成する第2レジスト形成工程と、前記第2レジストを第2のフォトマスクを用いて露光して第2露光領域と第2未露光領域を形成する第2露光工程と、前記第1未露光領域と前記第2未露光領域を除去する除去工程と、を有し、前記第1露光工程と前記除去工程との間に、更に前記第1未露光領域又は前記第2未露光領域の少なくともいずれか一方の上面のうち次に露光される領域に重なる範囲に、光の透過を防止する機能を有する透過防止層である庇部を配置する庇部配置工程を有し、前記第2レジスト形成工程と前記第2露光工程を少なくとも1回以上繰り返す電鋳型の製造方法である。
【0010】
本発明の第2は、導電性基板に近い第1電鋳部分と、前記導電性基板から遠い1以上の電鋳層を有する第2電鋳部分とが積層した状態で一体に形成された電鋳品を製造するために使用される電鋳型であって、前記導電性基板と、前記第1電鋳部分に対応する第1レジストのうち紫外線により硬化した第1の硬化部分と、前記第2電鋳部分に対応する第2レジストのうち紫外線により硬化した、前記第1の硬化部分より積層方向と直交する幅方向に突出する突出部を有する少なくとも1以上の第2の硬化部分と、前記第1の硬化部分と前記第2の硬化部分との間、又は前記第2の硬化部分同士の間の少なくともいずれかに配置され、光の透過を防止する機能を有する透過防止層である庇部と、を備え、前記庇部は、前記積層方向において前記第1の硬化部分と前記第2の硬化部分とが重なる部分及び前記突出部の下方側、又は前記第2の硬化部分同士が重なる部分及び前記突出部の下方側の少なくともいずれか一方に配置され、前記第2の硬化部分は、前記積層方向において1以上の層を有している電鋳型である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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