TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024136175
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047190
出願日2023-03-23
発明の名称電力変換装置及び検出方法
出願人富士電機株式会社
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類H02J 3/38 20060101AFI20240927BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】単独運転状態となったことを容易に検出することが可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力系統に連系可能であり、仮想同期発電機機能を有する電力変換装置であって、仮想同期発電機機能における周波数又は電力系統との連系点における電圧の周波数に対して所定の伝達関数を演算した後に上下限制限を与えた処理結果を出力する周波数フィードバック部及び連系点における電圧に関する所定の第1振幅指令値と、処理結果とを加算した第2振幅指令値を出力する加算部22bを有し、第2振幅指令値及び連系点における電圧の振幅に基づいて、インバータ出力電圧振幅指令値を生成する連系点電圧振幅制御部と、仮想同期発電機機能における位相及びインバータ出力電圧振幅指令値に基づいて、三相交流電圧を発生させる電圧出力部と、を含み、処理結果が上下限制限に達した場合に、電力変換装置が電力系統から切り離された単独運転状態であることを検出する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
電力系統に連系可能であり、仮想同期発電機機能を有する電力変換装置であって、
前記仮想同期発電機機能における周波数又は前記電力系統との連系点における電圧の周波数に対して所定の伝達関数を演算した後に上下限制限を与えた処理結果を出力する周波数フィードバック部と、
前記連系点における電圧に関する所定の第1振幅指令値と、前記処理結果とを加算した第2振幅指令値を出力する加算部と、
前記第2振幅指令値及び前記連系点における電圧の振幅に基づいて、インバータ出力電圧振幅指令値を生成する連系点電圧振幅制御部と、
前記仮想同期発電機機能における位相及び前記インバータ出力電圧振幅指令値に基づいて、三相交流電圧を発生させる電圧出力部と、
前記処理結果が前記上下限制限に達した場合に、前記電力変換装置が前記電力系統から切り離された単独運転状態であることを検出する単独運転検出部と、を含み、
前記伝達関数は、
分母におけるラプラス演算子の少なくとも2次の多項式と、分子におけるラプラス演算子の1次の単項式とを有し、
閉ループ伝達関数の分母について、前記電力変換装置が前記電力系統と連系している場合は安定多項式となり、前記電力変換装置が単独運転している場合は不安定多項式となるように前記多項式及び前記単項式における係数が与えられる、
電力変換装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電力変換装置であって、
前記多項式及び前記単項式における係数は、
前記電力変換装置が前記電力系統と連系している場合、前記閉ループ伝達関数の特性方程式に含まれる項の係数が全て同じ符号となり、前記電力変換装置が単独運転している場合、前記閉ループ伝達関数の特性方程式において、他の項の係数の符号と異なる項が発生するように設定される、
電力変換装置。
【請求項3】
請求項1に記載の電力変換装置であって、
前記伝達関数は、
分母がラプラス演算子の2次の多項式である、
電力変換装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電力変換装置であって、
前記伝達関数は、
分母がラプラス演算子の1次の多項式の平方で表現される、
電力変換装置。
【請求項5】
電力系統に連系可能であり、仮想同期発電機機能を有する電力変換装置が、前記電力系統から切り離された単独運転状態であることを検出する検出方法であって、
前記電力変換装置が、
前記仮想同期発電機機能における周波数又は前記電力系統との連系点における電圧の周波数に対して所定の伝達関数を演算した後に上下限制限を与えた処理結果を出力するステップと、
前記連系点における電圧に関する所定の第1振幅指令値と、前記処理結果とを加算した第2振幅指令値を出力するステップと、
前記第2振幅指令値及び前記連系点における電圧の振幅に基づいて、インバータ出力電圧振幅指令値を生成するステップと、
前記仮想同期発電機機能における位相及び前記インバータ出力電圧振幅指令値に基づいて、三相交流電圧を発生させるステップと、
前記処理結果が前記上下限制限に達した場合に、前記電力変換装置が前記電力系統から切り離された単独運転状態であることを検出するステップと、 を含み、
前記伝達関数は、
分母におけるラプラス演算子の少なくとも2次の多項式と、分子におけるラプラス演算子の1次の単項式とを有し、
閉ループ伝達関数の分母について、前記電力変換装置が前記電力系統と連系している場合は安定多項式となり、前記電力変換装置が単独運転している場合は不安定多項式となるように前記多項式及び前記単項式における係数が与えられる、検出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電力系統に連系して運転する電力変換装置に関する。特に、運転中に系統から切り離されて単独運転状態となった際にそれを検出する機能を備えた電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電力系統における再生可能エネルギーの増加に伴ってインバータ電源の割合が増加しつつあるが、現在普及している電流制御型インバータでは慣性力をもたないため、さらなるインバータ電源の割合増加によって周波数が変動しやすくなって系統が不安定になることが懸念されている。
【0003】
この問題の解決手段として、同期発電機のように振舞わせる、仮想同期発電機(VSG)制御を行うインバータが期待されている。(特許文献1、非特許文献1)
【0004】
インバータ電源に限らず、系統に連系する発電設備には、系統電源から切り離されて単独運転状態となった場合にその状態を速やかに検知して部分系統への通電を遮断することが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4846450号
IEEE Journal,Vol.141 No.11,2021「電力系統の慣性不足に対応するインバータの仮想同期発電機制御」著者 三浦友史
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
VSG制御を行うインバータの場合、通常の電流制御型インバータでよく使われているPLLを使うことを前提とした周波数シフト方式などでは単独運転検出することができない。
【0007】
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、仮想同期発電機制御を有する電力変換装置が単独運転状態となった場合に、その状態を検出することが可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための一の発明は、電力系統に連系可能であり、仮想同期発電機機能を有する電力変換装置であって、前記仮想同期発電機機能における周波数又は前記電力系統との連系点における電圧の周波数に対して所定の伝達関数を演算した後に上下限制限を与えた処理結果を出力する周波数フィードバック部と、前記連系点における電圧に関する所定の第1振幅指令値と、前記処理結果とを加算した第2振幅指令値を出力する加算部と、前記第2振幅指令値及び前記連系点における電圧の振幅に基づいて、インバータ出力電圧振幅指令値を生成する連系点電圧振幅制御部と、前記仮想同期発電機機能における位相及び前記出力電圧振幅に基づいて、三相交流電圧を発生させる電圧出力部と、前記処理結果が前記上下限制限に達した場合に、前記電力変換装置が前記電力系統から切り離された単独運転状態であることを検出する単独運転検出部と、を含み、前記伝達関数は、分母におけるラプラス演算子の少なくとも2次の多項式と、分子におけるラプラス演算子の1次の単項式とを有し、有効電力を入力とする仮想同期発電機の出力である位相の変化と、仮想同期発電機の周波数または連系点電圧周波数を入力として所定の伝達関数を演じた結果である電圧振幅変化と、位相変化と電圧振幅変化によって生ずる有効電力変化をまとめて1つの閉ループシステムとみなした閉ループにおける閉ループ伝達関数の分母について、前記電力変換装置が前記電力系統と連系している場合は安定多項式となり、前記電力変換装置が単独運転している場合は不安定多項式となるように前記多項式及び前記単項式における係数が与えられる、電力変換装置である。
【0009】
また、上記目的を達成するための一の発明は、電力系統に連系可能であり、仮想同期発電機機能を有する電力変換装置が、前記電力系統から切り離された単独運転状態であることを検出する検出方法であって、前記電力変換装置が、前記仮想同期発電機機能における周波数又は前記電力系統との連系点における電圧の周波数に対して所定の伝達関数を演算した後に上下限制限を与えた処理結果を出力するステップと、前記連系点における電圧に関する所定の第1振幅指令値と、前記処理結果とを加算した第2振幅指令値を出力するステップと、前記第2振幅指令値及び前記連系点における電圧の振幅に基づいて、出力電圧振幅を生成するステップと、前記仮想同期発電機機能における位相及び前記出力電圧振幅に基づいて、三相交流電圧を発生させるステップと、前記処理結果が前記上下限制限に達した場合に、前記電力変換装置が前記電力系統から切り離された単独運転状態であることを検出するステップと、を含み、前記伝達関数は、分母におけるラプラス演算子の少なくとも2次の多項式と、分子におけるラプラス演算子の1次の単項式とを有し、有効電力を入力とする仮想同期発電機の出力である位相の変化と、仮想同期発電機の周波数または連系点電圧周波数を入力として所定の伝達関数を演じた結果である電圧振幅変化と、位相変化と電圧振幅変化によって生ずる有効電力変化をまとめて1つの閉ループシステムとみなした閉ループ伝達関数の分母について、前記電力変換装置が前記電力系統と連系している場合は安定多項式となり、前記電力変換装置が単独運転している場合は不安定多項式となるように前記多項式及び前記単項式における係数が与えられる、検出方法である。本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、仮想同期発電機制御を有する電力変換装置が単独運転状態となった場合に、その状態を検出することが可能な電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

富士電機株式会社
変圧器
今日
富士電機株式会社
半導体装置
4日前
富士電機株式会社
水電解装置
今日
富士電機株式会社
半導体装置
4日前
富士電機株式会社
パネル構造
3日前
富士電機株式会社
パネル構造
今日
富士電機株式会社
パネル構造
3日前
富士電機株式会社
金銭処理機
今日
富士電機株式会社
商品収納装置
4日前
富士電機株式会社
電力変換装置
今日
富士電機株式会社
ショーケース
3日前
富士電機株式会社
温度測定装置
4日前
富士電機株式会社
金銭処理装置
4日前
富士電機株式会社
ドレン水処理装置
今日
富士電機株式会社
開閉装置用操作器
今日
富士電機株式会社
ガス制御システム
1日前
富士電機株式会社
エジェクタ冷却装置
今日
富士電機株式会社
硬貨検知用アンテナ
4日前
富士電機株式会社
炭化珪素半導体装置
1日前
富士電機株式会社
排ガス処理システム
4日前
富士電機株式会社
駆動回路及び駆動方法
今日
富士電機株式会社
真空遮断器の操作機構
今日
富士電機株式会社
電力変換装置及び検出方法
今日
富士電機株式会社
電流センサ、及び電力変換装置
1日前
富士電機株式会社
電力変換装置及びその制御方法
4日前
富士電機株式会社
窒化物半導体装置及びその製造方法
4日前
富士電機株式会社
自動販売機および自動販売機システム
3日前
富士電機株式会社
異常診断装置、異常診断方法及びプログラム
今日
富士電機株式会社
セキュリティ設定監視装置およびセキュリティ設定監視方法
4日前
富士電機株式会社
半導体装置
2日前
富士電機株式会社
半導体モジュール
2日前
個人
共振形AC-DC電源
4日前
個人
ファラデー発電改良型
21日前
キヤノン電子株式会社
モータ
14日前
中国電力株式会社
梯子
4日前
個人
磁気浮上モーター
9日前
続きを見る