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公開番号
2024135022
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023045510
出願日
2023-03-22
発明の名称
多孔性ゲル及びその製造方法、並びに、ガス吸着システム及びガス分離システム
出願人
国立大学法人京都大学
代理人
個人
主分類
B01J
20/22 20060101AFI20240927BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】ゲルとしての物理的特性と、多孔性材料としてのゲスト吸着特性とを併せ持つ、新しいタイプの物理ゲルを提供する。
【解決手段】本発明に係る多孔性ゲルは、分子内に空孔を有する金属有機構造体と、上記空孔を占有できない大きさの分子サイズを有するサイズ排除溶媒と、を含んでいる。上記金属有機構造体は、上記空孔内に少なくとも1種類のゲスト分子を吸着できるように構成されている。上記金属有機構造体は、複数の粒子を形成しており、上記複数の粒子は、物理的な凝集力によって互いに結合してネットワーク構造を形成している。この多孔性ゲルは、周囲条件下、少なくとも1つの角周波数ω
0
において、貯蔵弾性率E’(ω
0
)が損失弾性率E’’(ω
0
)より大きい。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
分子内に空孔を有する金属有機構造体と、
前記空孔を占有できない大きさの分子サイズを有するサイズ排除溶媒と、
を含み、
前記金属有機構造体は、前記空孔内に少なくとも1種類のゲスト分子を吸着できるように構成されており、
前記金属有機構造体は、複数の粒子を形成しており、前記複数の粒子は、物理的な凝集力によって互いに結合してネットワーク構造を形成しており、
周囲条件下、少なくとも1つの角周波数ω
0
において、貯蔵弾性率E’(ω
0
)が損失弾性率E’’(ω
0
)より大きい、多孔性ゲル。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記サイズ排除溶媒は、標準圧力における沸点が200℃以上である、請求項1に記載の多孔性ゲル。
【請求項3】
前記サイズ排除溶媒は、液体高分子、イオン性液体、及び、クラウンエーテルからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の多孔性ゲル。
【請求項4】
前記多孔性ゲルの303K及び飽和蒸気圧でのCO
2
吸着量は、0.5cm
3
/g以上である、請求項1又は2に記載の多孔性ゲル。
【請求項5】
前記多孔性ゲルの303K及び飽和蒸気圧での単位質量当たりのCO
2
吸着量は、前記サイズ排除溶媒の303K及び飽和蒸気圧での単位質量当たりのCO
2
吸着量の2倍以上である、請求項1又は2に記載の多孔性ゲル。
【請求項6】
前記多孔性ゲルに占める前記金属有機構造体の含有量は、1質量%乃至50質量%の範囲内にある、請求項1又は2に記載の多孔性ゲル。
【請求項7】
前記ネットワーク構造の少なくとも一部を破壊することによってゾルに変換できるように構成されている、請求項1又は2に記載の多孔性ゲル。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の多孔性ゲルを含んだガス吸着システム。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の多孔性ゲルを含んだガス分離システム。
【請求項10】
分子内に空孔を有する金属有機構造体と第1の溶媒とを含んだ前駆体ゲルを形成する工程と、
前記前駆体ゲルにおいて前記第1の溶媒を第2の溶媒に交換する工程と、
を含み、
前記第1の溶媒は、前記空孔を占有できる大きさの分子サイズを有しており、
前記第2の溶媒は、前記空孔を占有できない大きさの分子サイズを有している、
多孔性ゲルの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、多孔性ゲル及びその製造方法に関する。また、本開示は、多孔性ゲルを含んだガス吸着システム及びガス分離システムにも関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ゼオライト、活性炭、及び、金属有機構造体(Metal-Organic Frameworks; MOF)などの多孔性材料が広く研究されている。特に、多孔性のMOFは、多孔性配位高分子(Porous Coordination Polymer; PCP)とも呼ばれ、ガス吸着及びガス分離などの分野での応用が期待されている。
【0003】
多孔性材料は、通常は、固体状態で使用される。しかしながら、固体材料は、流動性及び成形性等の観点で、応用範囲に制限がある。そこで、近年では、固体以外の形態を有する、ソフトマテリアルとしての多孔性材料に関する研究も進められている。
【0004】
例えば、非特許文献1並びに特許文献1及び2は、いわゆる多孔性液体(Porous Liquid)に関する技術を開示している。これらの開示は、有機カゴ分子(Organic Cage Molecule)又はMOFを液相で分散させることにより、永続的な多孔性(Permanent Porosity)を有する液体を提供することを目的としている。
【0005】
しかしながら、多孔性液体は、循環又はフロー系のシステムへの応用には適していると考えられるものの、成形性が求められる用途には、必ずしも適していない。
【0006】
ここで、一般に、ゲルは、液体及び固体の双方の利点を併せ持つ材料であり、フレキシブルな成形性に優れている。そこで、永続的な多孔性を示すゲルを作製するための研究も進められている。
【0007】
例えば、非特許文献2及び3には、MOF又は金属有機多面体(Metal-Organic Polyhedra; MOP)を含んだゲルが開示されている。これらの開示は、永続的な多孔性を示すゲルを提供することを目的としている。
【0008】
しかしながら、これらのゲルは、作製時に空孔中に捕らえられた溶媒分子又は気体分子を事前に除去するための活性化工程によって、必然的にエアロゲル(Aerogel)に変化してしまう。このようなエアロゲルにおいては、永続的な多孔性が得られるものの、ゲル特有の粘弾性は喪われてしまっている。即ち、これらのゲルにおいては、エアロゲルへの変換を行うことなしに、ゲスト吸着特性を発揮させることができない。
【0009】
このように、本発明者らは、従来の多孔性ゲルでは、多孔性材料としてのゲスト吸着特性(永続的な多孔性)と、ゲルとしての物理的特性とを両立させることは困難であることを見出した。即ち、本発明者らは、多孔性材料としてのゲスト吸着特性を得るためにはゲルとしての物理的特性が犠牲となり、ゲルとしての物理的特性を保持するためには多孔性材料としてのゲスト吸着特性が犠牲となるというトレードオフ関係が存在することを見出した。
【0010】
そこで、本発明者らは、非特許文献4乃至6に示す発表において、リンカーによって互いに架橋された(cross-linked)MOPを用いた多孔性ゲルを報告した。このゲルは、ゲル特有の粘弾性と永続的な多孔性とを併せ持っている。
(【0011】以降は省略されています)
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