TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024130912
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023040870
出願日2023-03-15
発明の名称生体信号計測装置
出願人オムロン株式会社,オムロンヘルスケア株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類A61B 5/33 20210101AFI20240920BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】日常生活の中でも心房細動などの循環器疾患の診断に有用なデータを計測することが可能な技術を提供する。
【解決手段】ユーザーに装着され、生体信号の常時計測を行う生体信号計測装置が、前記ユーザーの体肢においてECG信号を計測するECGセンサと、前記ユーザーの脈波を計測する脈波センサと、前記ECGセンサにより得られたECG信号の時系列データと前記脈波センサにより得られた脈波の時系列データに基づいて、心拍変動に関する情報と心電波形の異常に関する情報とを取得する情報処理部と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ユーザーに装着され、生体信号の常時計測を行う生体信号計測装置であって、
前記ユーザーの体肢においてECG信号を計測するECGセンサと、
前記ユーザーの脈波を計測する脈波センサと、
前記ECGセンサにより得られたECG信号の時系列データと前記脈波センサにより得られた脈波の時系列データに基づいて、心拍変動に関する情報と心電波形の異常に関する情報とを取得する情報処理部と、を有する、
生体信号計測装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記心電波形の異常に関する情報は、P波の有無に関する情報を含み、
前記情報処理部は、常時計測される前記ECG信号及び前記脈波の時系列データから取得された前記心拍変動に関する情報と前記P波の有無に関する情報に基づいて、心房細動の発生を検出する、
請求項1に記載の生体信号計測装置。
【請求項3】
前記情報処理部は、所定の計測期間における心房細動の検出結果に基づいて心房細動に関する指標を生成し、記録又は出力する、
請求項2に記載の生体信号計測装置。
【請求項4】
前記心房細動に関する指標は、前記所定の計測期間における最長の心房細動持続時間、前記所定の計測期間における心房細動発生回数、及び、前記所定の計測期間における心房細動の累積時間の少なくともいずれかを含む、
請求項3に記載の生体信号計測装置。
【請求項5】
前記情報処理部は、前記ECG信号の時系列データから前記心電波形の異常に関する情報を取得し、前記脈波の時系列データから前記心拍変動に関する情報を取得する、
請求項1に記載の生体信号計測装置。
【請求項6】
前記情報処理部は、
前記ECG信号の信号品質の良否を判定するECG信号品質判定部と前記脈波の信号品質の良否を判定する脈波信号品質判定を有し、
前記ECG信号の信号品質が良好と判定されている期間は、前記ECG信号の時系列データから前記心拍変動に関する情報を取得し、
前記ECG信号の信号品質が不良と判定されている期間は、前記脈波の時系列データから前記心拍変動に関する情報を取得する、
請求項1~請求項5のいずれかに記載の生体信号計測装置。
【請求項7】
乾式の電極と、
前記電極を前記ユーザーの体肢に押し当てた状態で固定する部材と、を有しており、
前記ECGセンサは、前記部材によって固定された前記電極によりECG信号を計測する、
請求項1~請求項5のいずれかに記載の生体信号計測装置。
【請求項8】
前記脈波センサは、PPG(Photoplethysmography)センサである、
請求項7に記載の生体信号計測装置。
【請求項9】
ユーザーに装着され、生体信号の常時計測を行う生体信号計測装置の制御方法であって、
ECGセンサにより、前記ユーザーの体肢においてECG信号を計測するステップと、
脈波センサにより、前記ユーザーの脈波を計測するステップと、
前記ECGセンサにより得られたECG信号の時系列データと前記脈波センサにより得られた脈波の時系列データに基づいて、心拍変動に関する情報と心電波形の異常に関する情報とを取得するステップと、を有する、
生体信号計測装置の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生体信号を常時計測する生体信号計測装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
心房細動(Atrial Fibrillation;AF)は、不整脈の一種であり、洞結節以外の場所から発生する異常な電気信号によって心房が小刻みに痙攣し、脈(心拍間隔)が不規則になる病気である。心房細動は、動悸や息切れを招き日常生活に支障をきたすだけでなく、脳梗塞や心不全などの重篤な病気を引き起こす可能性もあるため、心房細動の早期発見及び適切な治療が望まれる。
【0003】
心房細動の診断は、通常、心電図(Electrocardiogram;ECG)により心拍間隔の乱れを評価することにより行われる。また、発作性心房細動のように心房細動がいつ発生するか予測できない場合には、短時間の心電図検査では発見・診断が困難であるため、24時間ホルター心電計による長時間心電図が利用されることが一般的である。24時間ホルター心電計とは、胸の数か所に導電性粘着ゲルで電極を貼り付け、日常生活の中で心電図を常時計測し記録することが可能な携帯型の心電計である。特許文献1では、24時間ホルター心電計により計測された長時間心電図データに基づいて、R-R間隔(心電図のR波と次のR波の間隔)を2次元散布図にプロットし、その分布にみられる特徴から発作性心房細動の有無を判別する、というアイデアが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-16248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発作性心房細動の正確な診断には長時間心電図の利用が欠かせない。また最近は、AF
burden(心房細動負担)と呼ばれる指標が認知されはじめ、長時間心電図から、心房細動の最長の持続時間、一日の発作回数、心房細動の累積時間などを評価することの重要性が高まっている。
【0006】
そこで本発明者らは、長時間心電図の計測を手軽に行えるようにするために、ユーザーの腕や手首、あるいは脚などの体肢部分に装着するタイプの心電計(以下「体肢式心電計」と称する。)の開発を進めている。しかしながら、体肢式心電計は、ホルター心電計と比較して、筋電ノイズの影響を受けやすいという課題がある。心電図は、心臓が拍動するときに発生する微弱な電気信号(ECG信号)を皮膚表面に固定した電極により計測するという原理であるため、体動により発生する筋電信号はノイズとなる。ホルター心電計は主に胸に電極が装着されるために体動の影響を受けにくいのに対し、体肢式心電計が装着される部位(腕、手首、脚など)は動きが大きいため、日中など活動時には筋電ノイズの混入が避けられない。しかも、ホルター心電計と比べて体肢式心電計は心臓から電極までの距離が遠くなるため、ECG信号の電位の減衰も大きく、SN比の悪化を招きやすい。したがって、体肢式心電計により心電図を24時間計測できたとしても、日中(活動時間帯)のデータは心房細動の診断にほとんど利用できない可能性もある。
【0007】
一方、Apple Watch(登録商標)のように、PPG(Photoplethysmography)センサによって心房細動を検出可能であることを謳う製品も登場している。PPGセンサは、血流量の変化を光学的に計測することで脈波を測定するとい
う原理であるため、筋電ノイズの影響を受けないという点で心電計より有利かもしれない。しかしながら、厳密には、PPGセンサで得られる脈波データからは心房細動の正確な判定はできない。なぜなら、心房細動の診断には、心房が洞結節からの電気信号にしたがって動作しているかそれ以外の異常な電気信号にしたがって動作しているかの判断が必須であり、その判断のための手がかりとして、P波(心房の興奮を示す波)が形成されているか消失しているかの確認が必要となるからである。脈波データにはP波の情報が含まれていないため、脈波データからは、不整脈(頻脈や不規則な脈)が生じていることは判るものの、その不整脈が、心房細動によるものか、他の病気(例えば期外収縮)によるものかを区別することができない。
【0008】
ここまで心房細動を例に挙げたが、例えば、虚血性心疾患、心室性期外収縮などの循環器疾患の場合も同様の問題が生じる。すなわち、体肢式心電計では筋電ノイズの影響により安定した計測や診断が難しく、また、脈波データからは心電波形をとらえることができないため循環器疾患の正確な判断を行うことができない。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、日常生活の中でも心房細動などの循環器疾患の診断に有用なデータを計測することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示は、ユーザーに装着され、生体信号の常時計測を行う生体信号計測装置であって、前記ユーザーの体肢においてECG信号を計測するECGセンサと、前記ユーザーの脈波を計測する脈波センサと、前記ECGセンサにより得られたECG信号の時系列データと前記脈波センサにより得られた脈波の時系列データに基づいて、心拍変動に関する情報と心電波形の異常に関する情報とを取得する情報処理部と、を有する、生体信号計測装置を含む。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
穿刺補助具
2か月前
個人
男性用下着
2か月前
個人
錠剤撒き器
1か月前
株式会社コロナ
脱臭機
28日前
個人
排便漏れ予防装具
2か月前
個人
鼻腔拡張具
1か月前
個人
挟圧手工爪矯正具
1か月前
個人
口腔ケア用歯ブラシ
1か月前
個人
マウスピース
3か月前
株式会社ニデック
眼科装置
3か月前
株式会社ファンケル
化粧料
今日
株式会社ニデック
眼科装置
21日前
個人
圧排器具
2か月前
株式会社ダリヤ
皮膚洗浄剤
24日前
株式会社ニデック
眼科装置
17日前
株式会社ダリヤ
染毛剤組成物
1か月前
池田食研株式会社
肌質改善剤
2か月前
株式会社ニデック
OCT装置
2か月前
東レ株式会社
浄化モジュール
3か月前
株式会社トクヤマ
唇用化粧料
3か月前
大正製薬株式会社
外用組成物
2か月前
株式会社コーセー
水系組成物
2か月前
株式会社TAT
冷却具
1か月前
個人
色調採得支援方法
3か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
クラシエ株式会社
毛髪化粧料
3か月前
株式会社東洋新薬
皮膚外用剤
今日
株式会社東洋新薬
皮膚外用剤
今日
株式会社コーセー
香料組成物
2か月前
株式会社ノエビア
皮膚外用剤
27日前
株式会社コーセー
水系化粧料
2か月前
株式会社八光
分岐管コネクタ
3か月前
クラシエ株式会社
香料組成物
2か月前
株式会社ニデック
SLO装置
2か月前
株式会社コーセー
粉末化粧料
3か月前
株式会社ニデック
眼科測定装置
2か月前
続きを見る