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公開番号2024126977
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035784
出願日2023-03-08
発明の名称金属有機構造体の製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類C07F 1/08 20060101AFI20240912BHJP(有機化学)
要約【課題】溶媒を用いることなく金属有機構造体を合成可能な方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、金属イオンと配位結合を形成可能な有機化合物とイオン性金属化合物の混合物を押出加工する金属有機構造体の製造方法であって、前記イオン性金属化合物のカウンターアニオンはOH-以外のアニオンであり、前記押出加工は、溶媒及び塩基の不存在下、60℃以上の温度で行われる金属有機構造体の製造方法である。前記イオン性金属化合物中の金属イオンに対する、前記有機化合物のモル比(有機化合物/金属イオン)が3未満であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属イオンと配位結合を形成可能な有機化合物とイオン性金属化合物の混合物を押出加工する金属有機構造体の製造方法であって、
前記イオン性金属化合物のカウンターアニオンはOH

以外のアニオンであり、
前記押出加工は、溶媒及び塩基の不存在下、60℃以上の温度で行われる金属有機構造体の製造方法。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記イオン性金属化合物中の金属イオンに対する、前記有機化合物のモル比(有機化合物/金属イオン)が3未満である請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記有機化合物は、シュウ酸及びR(COOH)

(前記Rはn価の基であり、nは2以上の整数)で表される多価カルボン酸よりなる群L1から選択される1種以上を含む請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記イオン性金属化合物中の金属は周期表第3~6周期、かつ第2~14族の元素から選ばれる少なくとも1種の金属を含み、カウンターアニオンは、NO


、SO

2-
、CH

COO

、Cl

、Br

、及び(OR
2


(R
2
は有機基)よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属有機構造体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
金属有機構造体(Metal Organic Frameworks)は、多孔性配位高分子(Porous Coordination Polymer)とも呼ばれ、金属イオンと有機配位子との配位結合により多孔性の構造を形成する材料の一つであり、ガスを吸脱着したり、触媒等への応用が期待されている材料である。
【0003】
金属有機構造体の製造方法としては、従来から、金属イオンの原料となる金属化合物と、有機配位子の原料となる有機化合物とを溶媒に溶解させ、溶媒中で反応させる液相合成法が知られている。しかし、液相合成法では溶媒を多量に使用するため、溶媒を除去するためのエネルギー及び時間を要する。
【0004】
そこで、液相合成法に代わり、固相合成法で金属有機構造体を製造する試みがなされている。例えば特許文献1では、金属塩と多座有機配位子を含む固体の混合物を供給し、前記混合物を金属有機構造体の粉末状前駆体を生成するのに十分な時間、混練または粉砕する方法であって、前記粉末状前駆体が有機金属構造体を実質的に含まない方法が開示され、更に前記粉末状前駆体が金属有機構造体に変換されるのに十分な時間と温度で前記粉末状前駆体を加熱することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
WO2020/159631
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記特許文献1とは異なる固相合成法であって、溶媒を用いることなく金属有機構造体を合成可能な方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成した本発明は以下の通りである。
[1]金属イオンと配位結合を形成可能な有機化合物とイオン性金属化合物の混合物を押出加工する金属有機構造体の製造方法であって、
前記イオン性金属化合物のカウンターアニオンはOH

以外のアニオンであり、
前記押出加工は、溶媒及び塩基の不存在下、60℃以上の温度で行われる金属有機構造体の製造方法。
[2]前記イオン性金属化合物中の金属イオンに対する、前記有機化合物のモル比(有機化合物/金属イオン)が3未満である[1]に記載の製造方法。
[3]前記有機化合物は、シュウ酸及びR(COOH)

(前記Rはn価の基であり、nは2以上の整数)で表される多価カルボン酸よりなる群L1から選択される1種以上を含む[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記イオン性金属化合物中の金属は周期表第3~6周期、かつ第2~14族の元素から選ばれる少なくとも1種の金属を含み、カウンターアニオンは、NO


、SO

2-
、CH

COO

、Cl

、Br

、及び(OR
2


(R
2
は有機基)よりなる群から選ばれる少なくとも1種である[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、溶媒を用いることがないので金属有機構造体の製造に際してエネルギー及び時間を節約することができ、また連続的に金属有機構造体を製造できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、金属イオンと配位結合を形成可能な有機化合物とイオン性金属化合物の混合物を押出加工する金属有機構造体の製造方法であって、前記イオン性金属化合物のカウンターアニオンはOH

以外のアニオンであり、前記押出加工は、溶媒及び塩基の不存在下、60℃以上の温度で行われる金属有機構造体の製造方法である。
【0010】
(1)金属イオンと配位結合を形成可能な有機化合物
金属イオンと配位結合を形成可能な有機化合物は、すなわち金属有機構造体において有機配位子となる有機化合物である。有機配位子において、金属イオンに配位可能な官能基Xとしては、COOH、無水カルボン酸基、-OH、-OR
11
、-NH

、-NHR
11
、-N(R
11


、-CN、ハロゲノ基、-C(=S)SH、-C(=O)SH及びその互変異性体、-SO

H、-S-S-などが挙げられる(前記R
11
はいずれも炭素数1または2のアルキル基を表す。)。有機配位子は、多座配位子を含むことや、官能基XとしてCOOHを含むことが好ましく、特に有機化合物がシュウ酸、及びR(COOH)

(Rはn価の基であり、nは2以上の整数)で表される多価カルボン酸よりなる群L1から選択される1種以上を含むことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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