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公開番号
2024124078
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2023031999
出願日
2023-03-02
発明の名称
スクロール型圧縮機
出願人
株式会社豊田自動織機
代理人
個人
,
個人
主分類
F04C
18/02 20060101AFI20240905BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】第1背圧空間内の流体を吸入圧空間に排出しやすいスクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】固定スクロール60と可動スクロール70とプレート80は、吸入室から流体が流入する吸入圧空間Kを区画している。背圧室S4は、可動スクロール70と軸支ハウジング40とによって区画される第1背圧空間S41と、プレート80と背圧室形成凹部48とによって区画される第2背圧空間S42とを有している。軸支ハウジング40は、第1背圧空間S41と第2背圧空間S42とを連通させる背圧供給溝49を有している。背圧供給溝49は、第1背圧空間S41内の流体を第2背圧空間S42に供給する。排出孔82は、プレート80を貫通するとともに第2背圧空間S42と吸入圧空間Kとを連通可能である。排出孔82は、第2背圧空間S42内の流体を吸入圧空間Kに排出可能である。排出孔82は、回転軸12の軸方向において背圧供給溝49と重なっている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
流体が吸入される吸入室を有するハウジングと、
前記ハウジングに対して回転可能に支持される回転軸と、
固定基板、前記固定基板から立設された固定渦巻壁、及び前記固定基板から立設されるとともに前記固定渦巻壁を取り囲む筒状の固定外周壁を有し、前記ハウジングに固定される固定スクロールと、
前記固定基板と対向する可動基板、及び前記可動基板から前記固定基板に向けて立設されるとともに前記固定渦巻壁と噛み合う可動渦巻壁を有し、前記固定外周壁の内側に配置され、前記回転軸の回転に伴い前記固定スクロールに対して公転運動する可動スクロールと、
前記可動基板に対して前記固定基板とは反対側に対向配置される対向壁と、
前記可動基板と前記対向壁との間に介在される環状のプレートと、
前記固定外周壁と前記可動スクロールと前記プレートとによって区画され、前記吸入室から前記流体が流入する吸入圧空間と、
前記対向壁における前記プレートと対向する対向面から凹む環状の背圧室形成凹部と、
前記可動スクロールと前記対向壁とによって区画される第1背圧空間、及び前記プレートと前記背圧室形成凹部とによって区画される第2背圧空間を有し、前記可動スクロールを前記固定スクロールに向けて付勢する背圧室と、
前記対向面から凹むとともに前記第1背圧空間と前記第2背圧空間とを連通させ、前記第1背圧空間内の前記流体を前記第2背圧空間に供給する背圧供給溝と、
前記プレートを貫通するとともに前記第2背圧空間と前記吸入圧空間とを連通可能であり、前記第2背圧空間内の前記流体を前記吸入圧空間に排出可能な排出孔と、
を備えたスクロール型圧縮機であって、
前記排出孔の少なくとも一部は、前記回転軸の軸方向において前記背圧供給溝と重なっていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記排出孔は、前記固定スクロールに対する前記可動スクロールの公転運動に伴い、前記吸入圧空間と連通する排出状態と前記可動スクロールと対向する非排出状態とで切り替わる請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項3】
前記排出孔は、重力方向において前記回転軸よりも下側で前記回転軸の軸方向において前記背圧供給溝と重なっている請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項4】
前記対向壁には、前記背圧供給溝が複数設けられ、
複数の前記背圧供給溝は、前記プレートの周方向において間隔を空けて並んでおり、
前記排出孔は、複数の前記背圧供給溝のうち、一部の前記背圧供給溝と前記回転軸の軸方向に重なっている請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項5】
前記背圧供給溝は、前記プレートの径方向に沿って延びる直線状の溝である請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項6】
前記背圧室は、前記可動スクロールと前記プレートとによって区画されるとともに前記第1背圧空間と連通する第3背圧空間を有している請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクロール型圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のスクロール型圧縮機は、ハウジングと、回転軸と、固定スクロールと、可動スクロールと、対向壁と、環状のプレートとを備えている。ハウジングは、流体が吸入される吸入室を有している。回転軸は、ハウジングに対して回転可能に支持されている。固定スクロールは、固定基板と、固定基板から立設された固定渦巻壁と、固定基板から立設されるとともに固定渦巻壁を取り囲む筒状の固定外周壁とを有している。固定スクロールは、ハウジングに固定されている。可動スクロールは、固定基板と対向する可動基板と、可動基板から固定基板に向けて立設されるとともに固定渦巻壁と噛み合う可動渦巻壁とを有している。可動スクロールは、固定外周壁の内側に配置されている。可動スクロールは、回転軸の回転に伴い固定スクロールに対して公転運動する。対向壁は、可動基板に対して固定基板とは反対側に対向配置されている。プレートは、可動基板と対向壁との間に配置されている。対向壁は、プレートと対向する対向面から凹む環状の背圧室形成凹部を有している。また、対向壁は、対向面から凹む背圧供給溝を有している。
【0003】
スクロール型圧縮機は、吸入室から流体が流入する吸入圧空間と、可動スクロールを固定スクロールに向けて付勢する背圧室とを有している。吸入圧空間は、固定外周壁と可動スクロールとプレートとによって区画されている。背圧室は、可動スクロールと対向壁とによって区画される第1背圧空間と、プレートと背圧室形成凹部とによって区画される第2背圧空間とを有している。第1背圧空間と第2背圧空間とは、背圧供給溝によって連通している。背圧供給溝は、第1背圧空間内の流体を第2背圧空間に供給する。
【0004】
流体としての冷媒を圧縮するスクロール型圧縮機では、ハウジング内の温度がハウジング外よりも低い状態で長時間放置されると、背圧室内に液冷媒が溜まる。この状態でスクロール型圧縮機を運転すると、背圧室内に溜まった液冷媒が気化することにより背圧室内の圧力が過剰に上昇する。背圧室内の圧力が上昇すると、固定スクロールと可動スクロールとの摺動抵抗、及び可動スクロールとプレートとの摺動抵抗は増大する。このため、例えば、背圧室内の流体を吸入圧空間に排出するための排出孔をプレートに設けることが考えられる。排出孔は、プレートを貫通している。排出孔は、第2背圧空間と吸入圧空間とを連通可能である。排出孔は、第2背圧空間内の流体を吸入圧空間に排出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-159314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
排出孔が設けられたスクロール型圧縮機において、第1背圧空間内の流体は、背圧供給溝を通って第2背圧空間に流れた後、排出孔によって吸入圧空間に排出される。つまり、第1背圧空間内の流体が吸入圧空間に排出されるためには第2背圧空間を通る必要がある。しかしながら、第2背圧空間は、対向壁の背圧室形成凹部とプレートとによって区画された狭い空間である。このため、第1背圧空間内の流体は吸入圧空間に排出されにくい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するためのスクロール型圧縮機は、流体が吸入される吸入室を有するハウジングと、前記ハウジングに対して回転可能に支持される回転軸と、固定基板、前記固定基板から立設された固定渦巻壁、及び前記固定基板から立設されるとともに前記固定渦巻壁を取り囲む筒状の固定外周壁を有し、前記ハウジングに固定される固定スクロールと、前記固定基板と対向する可動基板、及び前記可動基板から前記固定基板に向けて立設されるとともに前記固定渦巻壁と噛み合う可動渦巻壁を有し、前記固定外周壁の内側に配置され、前記回転軸の回転に伴い前記固定スクロールに対して公転運動する可動スクロールと、前記可動基板に対して前記固定基板とは反対側に対向配置される対向壁と、前記可動基板と前記対向壁との間に介在される環状のプレートと、前記固定外周壁と前記可動スクロールと前記プレートとによって区画され、前記吸入室から前記流体が流入する吸入圧空間と、前記対向壁における前記プレートと対向する対向面から凹む環状の背圧室形成凹部と、前記可動スクロールと前記対向壁とによって区画される第1背圧空間、及び前記プレートと前記背圧室形成凹部とによって区画される第2背圧空間を有し、前記可動スクロールを前記固定スクロールに向けて付勢する背圧室と、前記対向面から凹むとともに前記第1背圧空間と前記第2背圧空間とを連通させ、前記第1背圧空間内の前記流体を前記第2背圧空間に供給する背圧供給溝と、前記プレートを貫通するとともに前記第2背圧空間と前記吸入圧空間とを連通可能であり、前記第2背圧空間内の前記流体を前記吸入圧空間に排出可能な排出孔と、を備えたスクロール型圧縮機であって、前記排出孔の少なくとも一部は、前記回転軸の軸方向において前記背圧供給溝と重なっていることを特徴とするスクロール型圧縮機。ことを要旨とする。
【0008】
上記構成によれば、排出孔の少なくとも一部は、回転軸の軸方向において背圧供給溝と重なっている。このため、第1背圧空間から排出孔と重なる背圧供給溝に流れた流体は、第2背圧空間を流れることなく、排出孔から吸入圧空間に排出される。したがって、第1背圧空間内の流体を吸入圧空間に排出しやすい。その結果、背圧室内の圧力が過剰に上昇することによる固定スクロールと可動スクロールとの摺動抵抗、及び可動スクロールとプレートとの摺動抵抗の増大を抑制できる。
【0009】
上記スクロール型圧縮機において、前記排出孔は、前記固定スクロールに対する前記可動スクロールの公転運動に伴い、前記吸入圧空間と連通する排出状態と前記可動スクロールと対向する非排出状態とで切り替わってもよい。
【0010】
例えば、排出孔が可動スクロールと対向する非排出状態のみを取る場合、背圧室と吸入圧空間とは連通しない。このため、背圧室内の流体は吸入圧空間に排出されない。一方、排出孔が吸入圧空間と連通する排出状態のみを取る場合、背圧室と吸入圧空間とは排出孔によって常に連通した状態になる。このため、背圧室内の流体が吸入圧空間に過剰に排出されることによって、背圧室内の圧力が低下しすぎるおそれがある。特に排出孔が背圧供給溝と重なっている場合はそのおそれが顕著である。背圧室内の圧力が低下しすぎると、可動スクロールを固定スクロールに付勢する付勢力が不足する。これに対し、上記構成では、排出孔は、固定スクロールに対する可動スクロールの公転運動に伴い、排出状態と非排出状態とで切り替わる。したがって、背圧室内の圧力が低下しすぎることを回避しつつ、背圧室内の流体を吸入圧空間に排出することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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