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公開番号2024122846
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023170213
出願日2023-09-29
発明の名称非調質鍛造用鋼、非調質鍛造鋼および非調質鍛造部品
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240902BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】高強度を示す非調質鍛造部品と、非調質鍛造部品の製造に有用な、高強度を示し、かつ破断分離性に優れた非調質鍛造鋼、および非調質鍛造用鋼を提供する。
【解決手段】
所定の化学成分組成を満たし、下記の式(1)で示されるXが1.32~1.50である、非調質鍛造用鋼。
X=C+0.28Mn-1.03S+0.323Cr+1.69V・・・(1)
ただし、C、Mn、S、Cr、Vはそれぞれ、質量%で示した鋼中のC、Mn、S、Cr、Vの含有量を示し、含まれない元素はゼロとする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
C:0.40~0.60質量%、
Si:0.10~0.40質量%、
Mn:0.30~0.80質量%、
P :0.007~0.050質量%、
S :0.010~0.070質量%、
Cr:0.30~0.80質量%、
V :0.30質量%超、0.38質量%以下、
Al:0質量%超、0.050質量%以下、
N :0質量%超、0.0080質量%以下、
Ca:0.0002~0.0050質量%、
Mo:0~0.05質量%、
Cu:0~0.20質量%、
Ni:0~0.20質量%、
Ti:0~0.030質量%、
Pb:0~0.1質量%、
Bi:0~0.1質量%、
Sb:0~0.1質量%、
Mg:0~0.005質量%、
Zr:0~0.005質量%、
Te:0~0.1質量%、および
REM:0~0.02質量%
を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、
下記の式(1)で示されるXが1.32~1.50である、非調質鍛造用鋼。
X=C+0.28Mn-1.03S+0.323Cr+1.69V・・・(1)
ただし、C、Mn、S、Cr、Vはそれぞれ、質量%で示した鋼中のC、Mn、S、Cr、Vの含有量を示し、含まれない元素はゼロとする。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
C:0.40~0.60質量%、
Si:0.10~0.40質量%、
Mn:0.30~0.80質量%、
P :0.007~0.050質量%、
S :0.010~0.070質量%、
Cr:0.30~0.80質量%、
V :0.30質量%超、0.38質量%以下、
Al:0質量%超、0.050質量%以下、
N :0質量%超、0.0080質量%以下、
Ca:0.0002~0.0050質量%、
Mo:0~0.05質量%、
Cu:0~0.20質量%、
Ni:0~0.20質量%、
Ti:0~0.030質量%、
Pb:0~0.1質量%、
Bi:0~0.1質量%、
Sb:0~0.1質量%、
Mg:0~0.005質量%、
Zr:0~0.005質量%、
Te:0~0.1質量%、および
REM:0~0.02質量%、
を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、
下記の式(1)で示されるXが1.32~1.50である、非調質鍛造鋼。
X=C+0.28Mn-1.03S+0.323Cr+1.69V・・・(1)
ただし、C、Mn、S、Cr、Vはそれぞれ、質量%で示した鋼中のC、Mn、S、Cr、Vの含有量を示し、含まれない元素はゼロとする。
【請求項3】
請求項2に記載の非調質鍛造鋼を用いて作製された非調質鍛造部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、非調質鍛造用鋼、非調質鍛造鋼および非調質鍛造部品に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
地球温暖化問題等の深刻化を背景に、自動車の燃費改善の動きが加速している。燃費改善には車体の軽量化が有効であり、その車体軽量化のため、自動車用部品の高強度化が求められている。また、コネクティングロッド等の自動車用部品には鍛造部品が用いられるが、該自動車用の鍛造部品として、低コスト化と製造効率等の観点から、鍛造後に熱処理を行わない非調質鍛造部品であって、高強度を示すことが求められる。
【0003】
非調質鍛造部品として、例えば特許文献1には、所定の各成分範囲、所定の式(1)~(3)、および所定の組織を満たすことで、高強度と、優れた製造性、特には連続鋳造時の表面割れ防止とを両立できる非調質鍛造部品が得られる旨示されている。また、該非調質鍛造部品の製造に有用な非調質鍛造用鋼が示されている。
【0004】
特許文献2には、所定の各成分範囲、所定の式(1)と(2)、および所定の鋼の金属組織を満たすことで、破断分離時の欠損発生を抑制し、強度向上と嵌合性向上とを両立できる破断分離型コネクティングロッド用成型部品が得られる旨示されている。また、該コネクティングロッド用成型部品を用いたコネクティングロッドが示されている。
【0005】
特許文献3には、所定の各成分範囲、所定の式(1)、所定の組織、および式(1)の値とビッカース硬さを組み合わせたパラメータを満足させることによって、コネクティングロッドのロッド部の強度と、大端部と小端部の被削性とを両立させた破断分離型コネクティングロッド用成型部品が得られることが示されている。更には、該コネクティングロッド用成型部品を用いたコネクティングロッドと、該コネクティングロッドの製造方法が示されている。
【0006】
特許文献4には、所定の各成分範囲、成分と組織を組み合わせたパラメータである式(1)、所定の式(2)、所定の組織、および所定の硫化物系介在物の形態を満たすことによって、クランクシャフトに組み付けるための貫通孔部分が略半円に破断分離された、コネクティングロッドの製造に好適な圧延材が得られる旨示されている。また、該圧延材を用いて得られる熱間鍛造部品、更には、該熱間鍛造部品を用いて得られる破断分離型コネクティングロッドも示されている。
【0007】
特許文献5には、エネルギー費,加工費,材料費,型費等の大量追加を行うことなく、高耐力,高疲労強度が求められる連接部のみを効率良く高強度化し、破断分離が容易な高強度コネクティングロッド用鍛造品を製造する方法が示されている。該方法として、各成分の範囲を規定したフェライト・パーライト型非調質鋼を素材とし、熱間鍛造によりコネクティングロッド用の粗成形体を成形した後、その冷却過程において大端部に歪を加えることなく該粗成形体の連接部に対し形状矯正と歪時効のための加工とを兼ねたコイニング加工を、200~700℃の温間領域で且つ加工率3~40%で行い、該連接部を高強度化することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2019-143236号公報
特開2017-179476号公報
特開2017-179475号公報
特開2007-277705号公報
特開2006-052432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
非調質鍛造部品は、非調質鍛造用鋼を熱間鍛造して得られる非調質鍛造鋼に、切削等の機械加工および/または破断分離等を施して得られる。非調質鍛造部品がコネクティングロッドである場合、部品製造コスト低減の観点から、非調質鍛造鋼に機械加工を施した後、大端部分が2つの略半円となるよう冷間で破断分離することが行われる。なお、該冷間での破断分離で、変形等の分割不良が生じることなく、嵌合性の高い部品が得られることを「破断分離性に優れた」という。よって、コネクティングロッド等の非調質鍛造部品には、高強度と破断分離性に優れていることが求められる。しかしながら鋼の高強度化に伴い、破断分離時に破断面の一部に欠損が生じるか、または変形が生じ、高強度と優れた破断分離性の両立が困難であるとの問題があった。
【0010】
特許文献1~3では、破断分離性について検討されておらず、優れた破断分離性を確保するには、更なる改善が必要であると考えられる。特許文献4は、破断分離時の変形抑制を検討した技術であるが、より優れた破断分離性を確保するには、更なる改善が必要であると考えられる。また、特許文献5も破断分離性の向上を図った技術であるが、より優れた破断分離性を確保するには、更なる改善が必要であると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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