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公開番号2024120862
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2024016625
出願日2024-02-06
発明の名称製鉄ダストの処理方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人,個人
主分類C22B 1/00 20060101AFI20240829BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】簡便かつ低コストで製鉄ダストに含まれる亜鉛を分離することができる製鉄ダストの処理方法を提案する。
【解決手段】転炉ダストを含む転炉ダストスラリーと高炉ダストを含む高炉ダストスラリーとを混合して混合ダストスラリーとするダスト混合工程と、混合ダストスラリーを亜鉛の少ない粗粒ダストを含む粗粒ダストスラリーと、亜鉛の多い細粒ダストを含む細粒ダストスラリーとに分離する湿式分級工程と、分離した細粒ダストスラリーを濃縮して濃縮細粒ダストスラリーとする細粒ダスト濃縮工程と、分離した粗粒ダストスラリーに水を混合して希釈して希釈粗粒ダストスラリーとする粗粒ダスト希釈工程と、濃縮細粒ダストスラリーを脱水して細粒ダスト脱水ケーキを得る細粒ダスト脱水工程と、希釈粗粒ダストスラリーを脱水して粗粒ダスト脱水ケーキを得る粗粒ダスト脱水工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
転炉ダストを含む転炉ダストスラリーと高炉ダストを含む高炉ダストスラリーとを混合して混合ダストスラリーとするダスト混合工程と、
前記混合ダストスラリーを亜鉛の少ない粗粒ダストを含む粗粒ダストスラリーと、亜鉛の多い細粒ダストを含む細粒ダストスラリーとに分離する湿式分級工程と、
分離した前記細粒ダストスラリーを濃縮して濃縮細粒ダストスラリーとする細粒ダスト濃縮工程と、
分離した前記粗粒ダストスラリーに水を混合して希釈して希釈粗粒ダストスラリーとする粗粒ダスト希釈工程と、
前記濃縮細粒ダストスラリーを脱水して細粒ダスト脱水ケーキを得る細粒ダスト脱水工程と、
前記希釈粗粒ダストスラリーを脱水して粗粒ダスト脱水ケーキを得る粗粒ダスト脱水工程と、
を含むことを特徴とする製鉄ダストの処理方法。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記ダスト混合工程は、得られる前記混合ダストスラリーのトータルFe(T.Fe)の濃度が25質量%以上60質量%以下になるように行う、請求項1に記載の製鉄ダストの処理方法。
【請求項3】
前記ダスト混合工程は、得られる前記混合ダストスラリーの濃度が5質量%以上40質量%以下になるように行う、請求項1または2に記載の製鉄ダストの処理方法。
【請求項4】
前記湿式分級工程は、湿式サイクロンを用いて行う、請求項1または2に記載の製鉄ダストの処理方法。
【請求項5】
前記細粒ダスト濃縮工程は、得られる前記濃縮細粒ダストスラリーの濃度が10質量%以上50質量%以下になるように行う、請求項1または2に記載の製鉄ダストの処理方法。
【請求項6】
前記粗粒ダスト希釈工程は、得られる前記希釈粗粒ダストスラリーの濃度が10質量%以上50質量%以下になるように行う、請求項1または2に記載の製鉄ダストの処理方法。
【請求項7】
前記粗粒ダスト希釈工程において用いる前記水は、前記細粒ダスト濃縮工程において生じた水である、請求項1または2に記載の製鉄ダストの処理方法。
【請求項8】
前記細粒ダスト脱水工程は、得られる前記細粒ダスト脱水ケーキの含水率が35質量%以下となるように行う、請求項1または2に記載の製鉄ダストの処理方法。
【請求項9】
前記粗粒ダスト脱水工程は、得られる前記粗粒ダスト脱水ケーキの含水率が35質量%以下となるように行う、請求項1または2に記載の製鉄ダストの処理方法。
【請求項10】
前記粗粒ダスト脱水工程において得られた前記粗粒ダスト脱水ケーキを、焼結機もしくは回転炉床炉もしくはロータリーキルンに投入し、鉄源として再利用する、請求項1または2に記載の製鉄ダストの処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、製鉄ダストの処理方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
高炉工程、転炉工程といった製鉄工程で発生するダスト(製鉄ダスト)は、主として鉄を含むため、再び製鉄プロセスに戻してリサイクルする取り組みが古くから行われている。
【0003】
しかしながら、製鉄ダストに鉄とともに含まれる亜鉛により、ダストのリサイクル量には亜鉛による制限が課せられている。なぜなら、亜鉛は高炉内で付着物を形成し、高炉操業に悪影響を及ぼすためである。したがって、製鉄ダストのリサイクル推進のためには、製鉄ダストから亜鉛を除去することが必要となる。
【0004】
また、製鉄プロセスにおけるCO

削減要求の高まりにより、近年鉄スクラップの利用が増加している。鉄スクラップの表面には亜鉛を含むめっきが施されているため、今後は特に、転炉ダストに含まれる亜鉛が増加することが予想される。
【0005】
製鉄ダストから亜鉛を分離する方法は多種多様であるが、例えば簡便な設備で亜鉛を分離できる湿式サイクロン法が広く用いられている。この方法は、製鉄ダスト中の亜鉛は主として微細粒子であるため、製鉄ダストの粗大粒子と微細粒子とを遠心力で篩い分ける(分級する)ことにより、亜鉛を分離回収する方法である。
【0006】
より亜鉛の分離効率を高めることを目的に、例えば特許文献1には、スラリー状の高炉湿ダストに超音波処理を施した後に湿式サイクロンに通し、上側回収物を亜鉛主体回収物、下側回収物を再度湿式サイクロン処理ならびに磁選処理を行うことにより、亜鉛主体回収物と、鉄主体回収物と、カーボン主体回収物とに分別する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2013-023720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の亜鉛回収方法は、亜鉛の分離のために多段の湿式分級処理が必要であり、処理が煩雑である。また、2段目の湿式分級処理前に希釈が必要であるが、1段目の分級処理の結果に応じて適切な希釈濃度を設定しないと期待した亜鉛分離能が得られない懸念がある。さらに、磁着物である金属鉄(M.Fe)や酸化第一鉄(FeO)粒子の表面に物理的もしくは化学的に結合した亜鉛は、磁力選別の際にM.FeやFeOに随伴して鉄主体回収物側に移行して、亜鉛の分離効率が低下することが懸念される。
【0009】
そこで、本発明の目的は、簡便かつ低コストで製鉄ダストに含まれる亜鉛を分離することができる製鉄ダストの処理方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決する方途について鋭意検討した。その結果、まず高炉ダストと転炉ダストとを混合し、次いで前記混合ダストを湿式分級することにより細粒ダストと粗粒ダストとに分級することが極めて有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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