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公開番号2024121158
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028106
出願日2023-02-27
発明の名称充電器
出願人矢崎総業株式会社,長岡パワーエレクトロニクス株式会社,国立大学法人東京海洋大学
代理人個人,個人,個人
主分類H02M 7/12 20060101AFI20240830BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電力の脈動を吸収することが可能な小型で高効率な充電器を提供する。
【解決手段】DC/DCコンバータ120の出力電力値Poutが第1の電力値PO1より小さいならば、交流電源200から入力される交流電圧vSの一周期のすべての期間、不連続電流モードにより、DC/DCコンバータ120のスイッチS21~S28と電力脈動吸収回路130の第1のスイッチS31を制御し、DC/DCコンバータ120の出力電力値Poutが第2の電力値PO2以上ならば、交流電圧vSの一周期のすべての期間、連続電流モードにより、DC/DCコンバータ120のスイッチS21~S28と電力脈動吸収回路130の第1のスイッチS31を制御する。
【選択図】図12
特許請求の範囲【請求項1】
交流電源に接続するための2つの入力端子とカソード端子とアノード端子を有する整流器と、
前記整流器のカソード端子に第1のラインを介して接続する第1の端子と、前記整流器のアノード端子に第2のラインを介して接続する第2の端子と、バッテリに接続するための2つの出力端子と、を有するDC/DCコンバータと、
第1のダイオードと、第2のダイオードと、第3のダイオードと、インダクタと、コンデンサと、第1のスイッチと、第2のスイッチと、を有する電力脈動吸収回路と、
前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチと前記第2のスイッチのスイッチングを制御する制御部と、を有し、
前記第1のダイオードは、前記電力脈動吸収回路のインダクタと前記整流器の2つの入力端子の一方との間に接続され、前記第2のダイオードは、前記インダクタと前記整流器の2つの入力端子の他方との間に接続され、
前記コンデンサと前記第1のスイッチは、前記第1のラインと前記第2のラインの間に、直列に接続され、前記コンデンサは、前記第2のライン側に配置され、
前記第3のダイオードは、前記コンデンサと前記第1のスイッチを接続するラインと前記電力脈動吸収回路のインダクタとの間に接続され、
前記第2のスイッチは、前記電力脈動吸収回路のインダクタと前記第3のダイオードを接続するラインと前記第2のラインとの間に接続され、
前記制御部は、
前記DC/DCコンバータの出力電力値が第1の電力値より小さいならば、前記交流電源から入力される交流電圧の一周期のすべての期間、不連続電流モードにより、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチを制御し、
前記DC/DCコンバータの出力電力値が第2の電力値以上ならば、前記交流電圧の一周期のすべての期間、連続電流モードにより、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチを制御する、充電器。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記不連続電流モードにおいて、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチのスイッチング周波数を変化させず、
前記連続電流モードにおいて、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチのスイッチング周波数を変化させる、請求項1に記載の充電器。
【請求項3】
前記第1の電力値は、前記第2の電力値と異なる値であり、
前記制御部は、前記DC/DCコンバータの出力電力値が前記第1の電力値以上であり、かつ前記第2の電力値より小さいならば、
前記交流電圧の一周期のうちの第1の期間に、前記連続電流モードにより、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチを制御し、
前記交流電圧の一周期のうちの前記第1の期間以外の期間に、前記不連続電流モードにより、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチのスイッチングを制御する、請求項1または2に記載の充電器。
【請求項4】
前記制御部は、
前記DC/DCコンバータのインダクタの動作波形が方形波形により近似可能な動作波形になるように、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチのスイッチングを制御し、
前記連続電流モードにおいて、前記スイッチング周波数の最小値が第1の周波数値になるように、前記方形波形の波高値の指定値を制御する、請求項3に記載の充電器。
【請求項5】
前記制御部は、前記スイッチング周波数の最大値が前記第1の周波数値より大きい第2の周波数値以下になるように、前記第1の期間を設定する、請求項4に記載の充電器。
【請求項6】
前記交流電源から入力される交流電圧の一周期のうちの前記第1の期間以外の期間の前記スイッチング周波数は、前記第1の周波数値である、請求項5に記載の充電器。
【請求項7】
前記スイッチング周波数の最大値は、前記第2の周波数値であり、
前記交流電源から入力される交流電圧の一周期のうちの前記第1の期間以外の期間の前記スイッチング周波数は、前記第2の周波数値である、請求項5に記載の充電器。
【請求項8】
前記第1の電力値は、前記スイッチング周波数の変化率がゼロになるタイミングのスイッチング周波数が前記第2の周波数値以下になるように設定される、請求項5に記載の充電器。
【請求項9】
前記第2の電力値は、前記交流電圧の一周期のすべての期間を前記連続電流モードにより前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチを制御したときの前記スイッチング周波数の最大値が前記第2の周波数値以下になるように設定される、請求項8に記載の充電器。
【請求項10】
前記DC/DCコンバータは、DAB(Dual Active Bridge)コンバータである、請求項1に記載の充電器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、充電器に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車向け充電器として,種々の絶縁形単相AC/DCコンバータが検討されている。一般的には、電気自動車向け充電器として、力率改善(Power factor Correction(PFC))回路付きのダイオード整流器、直流リンク部の大容量コンデンサ、高周波絶縁形DC/DCコンバータからなる回路構成が用いられる。直流リンク部の大容量コンデンサは単相交流電源による電力の脈動を吸収するだけの容量が必要であり、このような回路構成では、小型化が困難であった。
【0003】
電力の脈動を吸収することが可能な小型の充電器として、特許文献1、非特許文献1には、Dual-Active-Bridge(DAB)コンバータに電力脈動吸収用のアクティブバッファを付加した充電器とその制御が開示されている。
【0004】
特許文献1、非特許文献1に開示された制御(不連続電流モード)では、DABコンバータのすべてのスイッチがオフになる期間(零電流期間)がある。このため、スイッチング回数が多く、スイッチング損失が大きくなる。また、この零電流期間では、すべてのスイッチがオフになるため、DABコンバータのインダクタLを流れる電流はゼロになるはずであるが、実際にはスイッチがオフになるタイミングにずれが生じ、このずれにより電流が残存し、DC/DCコンバータ120のインダクタLとスイッチS21~S28の寄生容量との間の共振が生じる。このため、零電流期間後のスイッチングがハードスイッチングとなり、スイッチング損失が生じる。
【0005】
そこで、非特許文献2、3には、零電流期間が存在しない制御(連続電流モード)が開示されている。連続電流モードでは、零電流期間がゼロになるように、交流電源から入力される交流電圧の一周期の間に、DC/DCコンバータ120のスイッチS21~S28、電力脈動吸収回路130の第1のスイッチS31のスイッチングのスイッチング周波数f
SW
を変化させることにより、インダクタLの電流と電圧の振動を除去し、零電流期間後のハードスイッチングを避け、充電器を高効率に制御することを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-34820号公報
【非特許文献】
【0007】
米田昇平, 大沼喜也, 「アクティブバッファを有するDual Active Bridge AC-DCコンバータの検討」, 半導体電力変換研究会資料, 2021, SPC-21-003, pp. 13-18
米田昇平, 宅間春介, 大沼喜也, 「アクティブバッファを有するDual Active Bridge AC-DCコンバータの可変周波数制御の検討」, 2021年電気学会産業応用部門大会講演論文集, 2021, Vol. 1, No. 30, pp. 13-18
S. Komeda, S. Takuma and Y. Ohnuma, "A Variable Switching Frequency Control Method for a Dual-Active-Bridge Single-Phase AC-DC Converter with an Active Energy Buffer," 2022 International Power Electronics Conference (IPEC-Himeji 2022- ECCE Asia), 2022, pp. 1185-1190
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図6、7は、連続電流モードにおけるスイッチング周波数f
SW
の変化を示す図である。図6、7には、DC/DCコンバータ120の出力電力値が1kW、3kW、7kWであるときのスイッチング周波数f
SW
の変化が示されている。図6、7に示すように、連続電流モードでは、出力電力値が小さくなるにつれ、スイッチング周波数f
SW
の最大値がかなり大きな値になる。このため、軽負荷時には、連続電流モードで充電器を動作させることができない。
【0009】
そこで、本発明は、電力の脈動を吸収することが可能な小型で高効率な充電器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明に係る一実施形態に係る充電器は、交流電源に接続するための2つの入力端子とカソード端子とアノード端子を有する整流器と、前記整流器のカソード端子に第1のラインを介して接続する第1の端子と、前記整流器のアノード端子に第2のラインを介して接続する第2の端子と、バッテリに接続するための2つの出力端子と、を有するDC/DCコンバータと、第1のダイオードと、第2のダイオードと、第3のダイオードと、インダクタと、コンデンサと、第1のスイッチと、第2のスイッチと、を有する電力脈動吸収回路と、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチと前記第2のスイッチのスイッチングを制御する制御部と、を有し、前記第1のダイオードは、前記電力脈動吸収回路のインダクタと前記整流器の2つの入力端子の一方との間に接続され、前記第2のダイオードは、前記インダクタと前記整流器の2つの入力端子の他方との間に接続され、前記コンデンサと前記第1のスイッチは、前記第1のラインと前記第2のラインの間に、直列に接続され、前記コンデンサは、前記第2のライン側に配置され、前記第3のダイオードは、前記コンデンサと前記第1のスイッチを接続するラインと前記電力脈動吸収回路のインダクタとの間に接続され、前記第2のスイッチは、前記電力脈動吸収回路のインダクタと前記第3のダイオードを接続するラインと前記第2のラインとの間に接続され、前記制御部は、前記DC/DCコンバータの出力電力値が第1の電力値より小さいならば、前記交流電源から入力される交流電圧の一周期のすべての期間、不連続電流モードにより、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチを制御し、前記DC/DCコンバータの出力電力値が第2の電力値以上ならば、前記交流電圧の一周期のすべての期間、連続電流モードにより、前記DC/DCコンバータのスイッチと前記第1のスイッチを制御する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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