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公開番号2024120910
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2024091670,2020128538
出願日2024-06-05,2020-07-29
発明の名称硬化膜及び積層体、並びにこれらの製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09D 201/00 20060101AFI20240829BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】艶消し性及び帯電防止性に優れる硬化膜及び積層体、並びにこのような硬化膜及び積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化膜であって、表面にしわ状の凹凸構造を有し、帯電防止剤を含有する硬化膜。帯電防止剤を含有する硬化性組成物を積層し、エキシマ光を照射して硬化させる前記硬化膜の製造方法。前記硬化膜が基材上に積層されてなる積層体。基材上に帯電防止剤を含有する硬化性組成物を積層し、エキシマ光を照射して硬化させる前記積層体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化膜であって、表面にしわ状の凹凸構造を有し、帯電防止剤を含有する硬化膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化膜及び積層体、並びにこれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
壁紙等の建築建材、ディスプレイ用部材、加飾フィルム等の部材に、艶消し性等を付与するために、基材の表面に微細な凹凸を付与することがある。またこれらの部材には帯電防止性が求められることがある。
特許文献1には、磁気記録媒体に用いられる二軸配向熱可塑性樹脂フィルムの表面にエキシマレーザー光を照射して微細な凹凸を形成する方法が開示されている。
特許文献2には、反射防止フィルムに用いられるハードコート層を有するフィルム表面への凹凸形成方法として、ハードコート樹脂及び無機微粒子を含むハードコート層が形成されたフィルムにエキシマ光を照射することで、表層のハードコート樹脂の部分を分解する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平4-305430号公報
特開2014-224920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の方法では、十分な艶消し効果が得られない特定の凹凸構造しか得られない。また、二軸配向熱可塑性樹脂フィルムに直接凹凸を形成しているので、耐擦傷性や帯電防止性などの各種の表面特性を付与して使用するディスプレイ用途などに適用するのは困難である。
特許文献2に記載の方法では、ハードコート層のハードコート樹脂だけを分解して無機微粒子を表面に露出させるので、当該粒子が脱落しやすくなり、ディスプレイ等に使用する場合に視認性に支障をきたすことがある。また、表面凹凸構造が粒子の形状や分布により限定されるという問題がある。
本発明は、艶消し性及び帯電防止性に優れる硬化膜及び積層体、並びにこのような硬化膜及び積層体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化膜であって、表面にしわ状の凹凸構造を有し、帯電防止剤を含有する硬化膜。
[2] 活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化膜であって、表面にしわ状の凹凸構造を有し、実質的に粒子を含まず、60°グロスが50以下、表面抵抗値が1.0×10
13
Ω以下である硬化膜。
[3] 前記硬化性組成物は(メタ)アクリレートを含有する、前記[1]又は[2]に記載の硬化膜。
[4] 前記凹凸構造のJIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1μm以上である、前記[1]~[3]のいずれかに記載の硬化膜。
[5] 前記凹凸構造のISO25178で定義される算術平均高さ(Sa)が0.1μm以上である、前記[1]~[4]のいずれかに記載の硬化膜。
[6] 前記凹凸構造の局部傾斜角度の平均値(θa)が2°以上である、前記[1]~[5]のいずれかに記載の硬化膜。
[7] 表面の60°グロスが30以下である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の硬化膜。
[8] 帯電防止剤を含有する硬化性組成物を積層し、エキシマ光を照射して硬化させる、前記[1]~[7]のいずれかに記載の硬化膜の製造方法。
[9] 前記[1]~[7]のいずれかに記載の硬化膜が基材上に積層されてなる積層体。
[10] 前記基材がフィルムである、前記[9]に記載の積層体。
[11] 基材上に帯電防止剤を含有する硬化性組成物を積層し、エキシマ光を照射して硬化させる、前記[9]又は[10]に記載の積層体の製造方法。
[12] 基材上に実質的に粒子を含まない硬化性組成物を積層し、エキシマ光を照射して硬化させる、前記[9]又は[10]に記載の積層体の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明の硬化膜及び積層体は、艶消し性及び帯電防止性に優れる。本発明の硬化膜及び積層体の製造方法によれば、艶消し性及び帯電防止性に優れる硬化膜及び積層体が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートの総称である。「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの総称である。数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
【0008】
〔硬化膜〕
本発明の硬化膜(以下、単に「硬化膜」という)は、活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射してなるものであり、表面にしわ状の凹凸構造(非平滑構造)を有するものである。
本発明の第一の硬化膜は、表面にしわ状の凹凸構造を有し、帯電防止剤を含有する硬化膜である。また、本発明の第ニの硬化膜は、表面にしわ状の凹凸構造を有し、実質的に粒子を含まず、60°グロスが50以下、表面抵抗値が1.0×10
13
Ω以下である硬化膜である。本発明の硬化膜は、艶消し性及び帯電防止性に優れることから、防眩膜として好適である。
【0009】
(グロス)
後述する実施例に記載の方法により測定される硬化膜の表面の60°グロス(60°鏡面光沢度)は、好ましくは50以下、より好ましくは30以下、さらに好ましくは20以下、特に好ましくは15以下、最も好ましくは11以下の範囲であり、低いほど好ましい。60°グロス値は小さいほど艶消し性に優れる。
また、同様に20°グロスは、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下、特に好ましくは2以下、最も好ましくは1以下の範囲であり、低いほど好ましい。20°グロス値は小さいほど艶消し性に優れる。
【0010】
(表面抵抗値)
硬化膜の表面抵抗値は、好ましくは1.0×10
13
Ω以下、より好ましくは1.0×10
12
Ω以下、さらに好ましくは1.0×10
11
Ω以下、特に好ましくは1.0×10
10
Ω以下の範囲であり、特に下限はないが好ましくは1.0×10

Ω以上、より好ましくは1.0×10

Ω以上である。表面抵抗値は小さいほど帯電防止性に優れ、ほこりなどの付着を防止できる。
(【0011】以降は省略されています)

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