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公開番号2024120139
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-04
出願番号2023026802
出願日2023-02-23
発明の名称視覚装置の位置調整機構及びこれを有する視覚装置
出願人エントラスト株式会社
代理人個人
主分類G02B 27/02 20060101AFI20240828BHJP(光学)
要約【課題】 容易に調整して見やすい視覚を得られるようにした視覚装置の位置調整機構及びこれを有する視覚装置を提供する。
【解決手段】 ユーザの眼に画像を投影する視覚装置の位置調整機構であって、視覚装置ユーザの頭部に装着されるフレームと、ユーザの眼に画像を投影する画像出力部を内蔵する画像出力ユニットと、フレームに設置され画像出力ユニットの位置を調整する位置調整機構とを備え、位置調整機構は画像出力ユニットを左右方向とともに上下方向にフレームに対して移動させて、ユーザの眼に対する左右方向及び上下方向の画像出力ユニットの位置を、調整可能に構成されているので、眼に最適な位置に画像出力ユニットの位置を調整することが可能となった。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
ユーザの眼に画像を投影する視覚装置の位置調整機構であって、
前記視覚装置は、前記ユーザの頭部に装着されるフレームと、前記ユーザの眼に画像を投影する画像出力部を内蔵する画像出力ユニットと、前記フレームに設置され前記画像出力ユニットの位置を調整する前記位置調整機構と、を備え、
前記視覚装置が前記ユーザの左右の眼に対しそれぞれ1台の前記画像出力ユニットを備えている場合には、前記位置調整機構は、前記フレームに対して、それぞれの前記画像出力ユニットを左右方向とともに上下方向に移動させて、前記ユーザの左右の眼に対する左右方向及び上下方向の前記画像出力ユニットの位置を、それぞれ調整可能に構成されている
ことを特徴とする視覚装置の位置調整機構。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記位置調整機構は、前記画像出力ユニットを左右方向に移動させる左右方向移動ツマミと、上下方向に移動させる上下方向移動ツマミを有し、
前記左右方向移動ツマミは前記位置調整機構に対し左右方向に移動可能に構成され、
前記上下方向移動ツマミは前記位置調整機構に対し上下方向に移動可能に構成され、
前記左右方向移動ツマミまたは前記上下方向移動ツマミを操作したときには、前記画像出力ユニットは同一方向に移動して位置が調整されるよう構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の視覚装置の位置調整機構。
【請求項3】
前記位置調整機構は、左右方向および上下方向のそれぞれにブレーキ手段を有し、前記画像出力ユニットの調整された位置が、前記ブレーキ手段のブレーキ力により保持されるよう構成されている
ことを特徴とする請求項2記載の視覚装置の位置調整機構。
【請求項4】
前記ブレーキ手段はそれぞれ、前記左右方向移動ツマミまたは前記上下方向移動ツマミを押圧すると前記ブレーキ力が解除されるよう構成され、
前記ユーザが前記左右方向移動ツマミまたは前記上下方向移動ツマミを押圧しながら移動させたときには、前記ブレーキ力が解除された状態で操作できるように構成されている
ことを特徴とする請求項3記載の視覚装置の位置調整機構。
【請求項5】
前記ユーザが前記左右方向移動ツマミまたは前記上下方向移動ツマミを押圧しないで移動させたときには、前記ブレーキ力がかかった状態で操作できるように構成されている
ことを特徴とする請求項4記載の視覚装置の位置調整機構。
【請求項6】
前記位置調整機構は、左右方向移動ツマミに連動する左右方向調整レバーと、前記上下方向移動ツマミに連動する上下方向調整レバーと、摩擦手段を有し、
前記位置調整機構には、前記左右方向調整レバーと前記上下方向調整レバーにそれぞれ前記摩擦手段が当接して前記ブレーキ力が働き、
前記左右方向調整レバーまたは前記上下方向調整レバーが押圧されると、前記摩擦手段が離間して前記ブレーキ力が解除されるよう構成されている
ことを特徴とする請求項5記載の視覚装置の位置調整機構。
【請求項7】
前記左右方向移動ツマミの左右方向に移動するストロークは、前記画像出力ユニットが左右方向に移動するストロークより大きく、
前記上下方向移動ツマミの上下方向に移動するストロークは、前記画像出力ユニットが上下方向に移動するストロークより大きくなるよう構成されている
ことを特徴とする請求項6記載の視覚装置の位置調整機構。
【請求項8】
前記左右方向移動ツマミは左右方向に略直線的に、または略円弧状に移動可能に構成され、前記左右方向調整レバーを同一方向に回動させて、
前記上下方向移動ツマミの上下方向に略直線的に、または略円弧状に移動可能に構成され、前記左右方向調整レバーを同一方向に回動させるよう構成されている
ことを特徴とする請求項7記載の視覚装置の位置調整機構。
【請求項9】
前記視覚装置が前記ユーザの一方の眼に対し1台の前記画像出力ユニットを備えている場合には、前記位置調整機構は、前記フレームに対して、前記画像出力ユニットを左右方向とともに上下方向に移動させて、前記ユーザの一方の眼に対する左右方向及び上下方向の前記画像出力ユニットの位置を、調整可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の視覚装置の位置調整機構。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9の位置調整機構を有する
ことを特徴とする視覚装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は視覚装置の位置調整機構及びこれを有する視覚装置に関する。より詳細には、視覚を補助し拡張するようにした視覚装置の位置調整機構及びこれを有する視覚装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、白内障や弱視等、眼に障害を持つ人のための視覚装置が開発されてきている。そして、このような機器を容易に使用できるようにした、視覚装置の位置調整機構及びこれを有する視覚装置が求められている。
また近年、実画像と映像等を併せて見られるようにした視覚装置が開発されてきている。そして、このような機器を容易に使用できるようにした、視覚装置の位置調整機構及びこれを有する視覚装置が求められている。
【0003】
すなわち、白内障や弱視等の人は、メガネをかけても視力を完全に矯正することは難しい(特に、白内障の人は、カメラのレンズにあたる水晶体が白く濁ってくるので、メガネをかけても視力が上がらない)。そして、視覚が奪われるため、日常生活にも支障をきたすことがある。白内障の場合、一般に、濁った水晶体を取り除き、水晶体の代わりに「眼内レンズ」を挿入する手術により、治療が行われる。しかしながら、眼に他の病気を併発しているような人の場合等では、手術が困難な場合がある。
【0004】
このような人のために、実際に見えている画像よりも鮮明な画像が得られる、視覚を補助し拡張する視覚装置が開発されてきている。そして、それぞれの障害に合わせ、容易に調整して見やすい視覚を得られるようにした、視覚装置の位置調整機構及びこれを有する視覚装置が求められている。
【0005】
またすなわち、近年の視覚デバイスや近接通信等の技術の進歩により、作業する人がカメラ付きの視覚装置を装着して作業し、そのカメラの画像を外部に送出しモニターで見ることがされている。そして、外部から、その作業に関連する映像を送り込み、作業する人は、実画像とともに、それに関連する映像等を併せて見て作業するようなことが、世界中で行われてきている。
【0006】
しかしながら、世界の人々の鼻の高さや眼の位置等、顔の形状は様々であり、また、顔の傾いている人もいる。そして、いろいろな人々の個人差に対応可能であって、容易に調整して見やすい視覚を得られるようにした、視覚装置の位置調整機構及びこれを有する視覚装置が求められている。
【0007】
このような装置として、特許文献1にて開示された視覚補助装置がある。この装置は、白内障や弱視の人が用いて好適な視覚補助装置であって、頭部に装着された装置本体内に、光源と透過型液晶パネルと凸レンズという光学系を備え、液晶パネルの映像を直接眼球の網膜に投影させるような仕組みになっている。そして、装置本体の左右の眼球の高さ位置に対応する位置に、液晶パネルの映像を撮る小形カメラを設けたことにより、視力に関係なく鮮明な映像を得ることができるようになっている。
【0008】
すなわち、特許文献1の第3図に示されるように、この光学系では、豆電球を点光源として用いて液晶パネルを照射し、その映像を凸レンズにより、眼の水晶体をレンズとして用いることなく、直接網膜に投射する構成となっている。そのため、白内障の人が、この視覚補助装置を使用した場合に、裸眼で見るよりも鮮明な立体映像を見ることができる。
【0009】
なお、この視覚補助装置は、出願された1990年当時の技術を用いて、実現可能に構成されている。これに近年の技術を組み合わせることにより、容易に、実画像とともに、それに関連する映像等を併せて見られるようにするような、視覚を補助し拡張する視覚補助装置が構成できると考えられる。
【0010】
また、このような装置として、特許文献2にて開示された画像投影装置がある。この装置は、ユーザの頭部に装着されるフレームに設置された右眼用、左眼用それぞれの画像出力部を内蔵する筐体により、ユーザの眼に画像を投影する仕組みになっている。また、フレームには、ユーザの視線方向の画像を撮像するカメラが設置されている。そして、この画像投影部は、光源から出射されたレーザ光を走査させ、走査させた光を投影ミラーにより、ユーザの網膜に照射する構成を有している。ここで、投影ミラーがハーフミラーであれば、視線方向の実画像を透過させて、走査光による画像と組み合わせて、視認させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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