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公開番号
2024119104
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-03
出願番号
2023025749
出願日
2023-02-22
発明の名称
めっき装置
出願人
株式会社SCREENホールディングス
代理人
個人
,
個人
主分類
C25D
21/04 20060101AFI20240827BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】腐食性雰囲気による部品の劣化を抑制することで製造コストを抑えつつ、品質の良好なめっき皮膜を形成することのできる技術を提供する。
【解決手段】本発明は、基板をめっき液に浸漬させるめっき装置であって、基板に当接してめっき液中で基板を保持する保持部と、保持部を変位させて、めっき液中で基板が保持された状態とめっき液中で基板が保持されていない状態とを切り替える切り替え機構と、底部に設けられた開口部から保持部を突出させた状態で切り替え機構の周囲を覆うカバー部と、カバー部の内部空間に接続され内部空間を排気するための排気流路と、開口部の周縁から開口部の中央に向けて気体を噴出する気体噴出部とを備える。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
基板をめっき液に浸漬させるめっき装置であって、
前記基板に当接して前記めっき液中で前記基板を保持する保持部と、
前記保持部を変位させて、前記めっき液中で前記基板が保持された状態と前記めっき液中で前記基板が保持されていない状態とを切り替える切り替え機構と、
底部に設けられた開口部から前記保持部を突出させた状態で前記切り替え機構の周囲を覆うカバー部と、
前記カバー部の内部空間に接続され前記内部空間を排気するための排気流路と、
前記開口部の周縁から前記開口部の中央に向けて気体を噴出する気体噴出部と
を備える、めっき装置。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記カバー部は、前記切り替え機構の周囲を取り囲む内側カバー部材と、前記内側カバー部材の外側に設けられ、内面が前記内側カバー部材の外面と所定の距離を隔てて配置された外側カバー部材とを有し、
前記気体は、前記内側カバー部材と前記外側カバー部材との隙間を通って前記開口部の周縁から噴出される、請求項1に記載のめっき装置。
【請求項3】
前記内側カバー部材の底部に第1の開口が設けられるとともに、前記外側カバー部材の底部には前記第1の開口に対応する位置に第2の開口が設けられており、前記第1の開口と前記第2の開口とが水平方向における少なくとも一部で重なり合うことで前記開口部を形成する、請求項2に記載のめっき装置。
【請求項4】
前記内側カバー部材の底面と前記外側カバー部材の底面との隙間が前記気体噴出部を形成する、請求項2に記載のめっき装置。
【請求項5】
前記第2の開口の開口サイズが、前記第1の開口の開口サイズよりも大きい、請求項3に記載のめっき装置。
【請求項6】
前記保持部を複数有し、複数の前記保持部で前記基板を保持し、
前記複数の保持部の各々に対し、個別に前記カバー部が設けられる、請求項1に記載のめっき装置。
【請求項7】
前記保持部は1対のチャック部材で前記基板を把持し、
前記切り替え機構は、前記1対のチャック部材の距離を変化させることにより、前記チャック部材が前記基板を把持した状態と、該把持を解除した状態とを切り替える、請求項1に記載のめっき装置。
【請求項8】
前記排気流路から排出される気体の流量よりも、前記気体噴出部から噴出される気体の流量の方が大きい、請求項1ないし7のいずれかに記載のめっき装置。
【請求項9】
前記気体噴出部は、前記気体の噴出方向が下向きの方向成分を有するように、前記気体を噴出する、請求項8に記載のめっき装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばプリント配線基板やガラス基板等の基板の一方主面をめっきするめっき装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体基板、プリント配線基板、ガラス基板等の各種基板の表面に対し、めっきにより金属薄膜を形成する技術が広く用いられている。例えば特許文献1に記載のめっき装置では、めっき液を貯留する処理槽に搬送されてくる基板の一端部を、カソード電極が設けられたクランプにより把持し、該クランプが移動することで基板を処理槽内で搬送しながらめっき処理が施される。
【0003】
また、特許文献2に記載のめっき装置では、カソード電極が設けられ中央部が開口する環状の基板ホルダで基板の周縁部が把持される。そして、基板ホルダが吊り下げられた状態でめっき液を貯留する処理槽に浸漬されることにより、基板がめっき液により処理される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4268874号公報
特開2021-031718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの従来技術のように、めっき処理対象の基板を上方側から保持してめっき液に浸漬する構成においては、次のような問題がある。第1に、基板を保持するための機構部品が、例えば酸性ガスのような腐食性雰囲気となる槽の近傍で動作するため、特に露出した可動部分が腐食により劣化しやすい。このことによる装置の稼働効率の低下や、耐薬品性の高いあるいは密閉型部品の使用は、いずれも製品コストの上昇の原因となる。また第2に、部品同士の接触によって発塵が生じると、金属等の微粉がめっき槽内のめっき液や基板上に落下し、基板の汚染によるめっき品質の低下が生じる。
【0006】
特に電子デバイスの製造分野においては、基板の大型化やデバイスの微細化によってめっき品質に対する要求のレベルが高まっており、上記のような問題が無視できなくなってきている。一方で、デバイスの製造コストに対しても当然に要求は厳しい。このため、上記した問題をいずれも解消することのできる技術が求められている。
【0007】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、腐食性雰囲気による部品の劣化を抑制することで製造コストを抑えつつ、品質の良好なめっき皮膜を形成することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の態様は、基板をめっき液に浸漬させるめっき装置であって、前記基板に当接して前記めっき液中で前記基板を保持する保持部と、前記保持部を変位させて、前記めっき液中で前記基板が保持された状態と前記めっき液中で前記基板が保持されていない状態とを切り替える切り替え機構と、底部に設けられた開口部から前記保持部を突出させた状態で前記切り替え機構の周囲を覆うカバー部と、前記カバー部の内部空間に接続され前記内部空間を排気するための排気流路と、前記開口部の周縁から前記開口部の中央に向けて気体を噴出する気体噴出部とを備えている。
【0009】
このように構成された発明では、めっき液中で基板を保持するように構成された保持部は、切り替え機構により、めっき液中で基板を保持する状態とそれ以外の状態とが切り替えられる。このための可動部位を必然的に有する切り替え機構は、カバー部に収容されている。これにより切り替え機構がめっき液から発生する腐食性雰囲気に曝されることが抑制される。したがって、切り替え機構として密閉型のものを使用する必要もない。一方、可動部位からの発塵に対しては、カバー部の内部空間を排気することにより、微粉がカバー部材の外部へ漏れ出しめっき液や基板等に落下することを防止する。
【0010】
そうすると、カバー部の内部空間が負圧となることで、底部の開口部から腐食性ガスを含む外気が流入するおそれがある。そこで、開口部の周縁から中央に向けて、気体噴出部が気体を噴出する。これにより生じるエアカーテン効果によって、外部雰囲気がカバー部材の内部空間に流入するのをさらに効果的に抑制することが可能となる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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