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公開番号2024119081
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023025695
出願日2023-02-22
発明の名称光触媒及びその製造方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B01J 35/39 20240101AFI20240827BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】優れた水分解活性を有する光触媒を開示する。
【解決手段】本開示の光触媒は、光半導体粒子及び助触媒を有し、前記光半導体粒子が、炭化ケイ素を含み、前記炭化ケイ素が、5.00%以下の積層欠陥密度を有し、前記助触媒が、前記光半導体粒子に担持されているものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
光触媒であって、光半導体粒子及び助触媒を有し、
前記光半導体粒子が、炭化ケイ素を含み、
前記炭化ケイ素が、5.00%以下の積層欠陥密度を有し、
前記助触媒が、前記光半導体粒子に担持されている、
光触媒。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の光触媒であって、
前記炭化ケイ素が、1.00%以下の積層欠陥密度を有する、
光触媒。
【請求項3】
請求項1に記載の光触媒であって、
前記助触媒が、酸素発生用助触媒を含む、
光触媒。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の光触媒であって、
前記光半導体粒子が、0.01m

/g以上20.0m

/g以下のBET比表面積を有する、
光触媒。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の光触媒であって、
前記光半導体粒子が、5.0×10
15
atom/cm

以上の窒素を含有する、
光触媒。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の光触媒であって、
前記光半導体粒子が、5.0×10
16
atom/cm

以上のアルミニウムを含有する、
光触媒。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の光触媒であって、
前記光半導体粒子が、第1ファセット面と、前記第1ファセット面を囲む少なくとも1種以上の第2ファセット面とを有する、
光触媒。
【請求項8】
光触媒の製造方法であって、
光半導体粒子を得ること、及び
前記光半導体粒子に助触媒を担持すること、を含み、
前記光半導体粒子が、炭化ケイ素を含み、
前記炭化ケイ素が、5.00%以下の積層欠陥密度を有する、
光触媒の製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の製造方法であって、
ケイ素源(S1)を加熱して融液(L1)を得ること、
前記融液(L1)に炭素(C1)を溶解させて前記融液(L1)に含まれるケイ素と前記炭素(C1)とを液相反応させることにより固体の炭化ケイ素(SC1)を得ること、及び
前記固体の炭化ケイ素(SC1)を砕いて前記光半導体粒子を得ること、を含み、
前記助触媒として、酸素発生用助触媒及び水素発生用助触媒のうちの一方又は両方を用いる、
製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の製造方法であって、
前記融液(L1)が、添加元素源(M1)を含み、かつ
前記添加元素源(M1)が、金属単体及び金属元素を含む化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である、
製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、特に光照射による水の分解に適した光触媒及びその製造方法を開示する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
光触媒による有機物分解あるいは水分解の技術は広く知られているところである。従来からこの用途に用いる半導体材料として酸化チタン(TiO

)などが広く知られているところであるが、エネルギー変換効率が低いという問題があるため、他の候補材料に注目が集まっている。特に、太陽光の有効利用においては、太陽光の成分のうち、可視光に応答する光触媒が求められている。例えば、炭化ケイ素(SiC)は、入手が容易な元素で構成されており、化学的安定性も期待が持てるため、光触媒として有望な材料と考えられる。SiCには、3C-SiC、4H-SiC、6H-SiCなどの多形が存在する。中でも3C-SiCはバンドギャップが2.23eVと小さく、高い太陽光エネルギー変換効率を達成し得る材料と考えられる。一方で、炭化ケイ素は光照射により生成した正孔によって自身を酸化する、自己酸化現象を示すことが報告されており、例えば水から酸素を生成することは困難と考えられている。
【0003】
非特許文献1には、ゾルゲル法で合成された6H-SiCを含む3C-SiC粒子を、水、酸素生成用犠牲試薬、水素生成用犠牲試薬の各溶液中に浸漬しつつ光を照射した場合に生成する気体の分析を行っている。しかしながら、非特許文献1に開示された3C-SiC粒子は、バンドギャップよりも長波長において光の吸収が大きく、光照射における酸素生成量が少ない。非特許文献2には、4H-SiCウエハを加工して、Co



を助触媒として担持したSiC光触媒ワイヤが開示されている。ここで、ウエハはコストが高く、実用化には適していない。また、4H-SiCはバンドギャップが大きく、高い太陽光エネルギー変換効率が期待できない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Applied Nanoscience 8 (2018) 987-999
Mater Today Energy 7(2018)37-43
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の通り、従来のSiC光触媒は、水分解活性に関して、改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は上記課題を解決するための手段として、以下の複数の態様を開示する。
<態様1>
光触媒であって、光半導体粒子及び助触媒を有し、
前記光半導体粒子が、炭化ケイ素を含み、
前記炭化ケイ素が、5.00%以下の積層欠陥密度を有し、
前記助触媒が、前記光半導体粒子に担持されている、
光触媒。
<態様2>
態様1の光触媒であって、
前記炭化ケイ素が、1.00%以下の積層欠陥密度を有する、
光触媒。
<態様3>
態様1又は2の光触媒であって、
前記助触媒が、酸素発生用助触媒を含む、
光触媒。
<態様4>
態様1~3のいずれかの光触媒であって、
前記光半導体粒子が、0.01m

/g以上20.0m

/g以下のBET比表面積を有する、
光触媒。
<態様5>
態様1~4のいずれかの光触媒であって、
前記光半導体粒子が、5.0×10
15
atom/cm

以上の窒素を含有する、
光触媒。
<態様6>
態様1~4のいずれかの光触媒であって、
前記光半導体粒子が、5.0×10
16
atom/cm

以上のアルミニウムを含有する、
光触媒。
<態様7>
態様1~6のいずれかの光触媒であって、
前記光半導体粒子が、第1ファセット面と、前記第1ファセット面を囲む少なくとも1種以上の第2ファセット面とを有する、
光触媒。
<態様8>
光触媒の製造方法であって、
光半導体粒子を得ること、及び
前記光半導体粒子に助触媒を担持すること、を含み、
前記光半導体粒子が、炭化ケイ素を含み、
前記炭化ケイ素が、5.00%以下の積層欠陥密度を有する、
光触媒の製造方法。
<態様9>
態様8の製造方法であって、
ケイ素源(S1)を加熱して融液(L1)を得ること、
前記融液(L1)に炭素(C1)を溶解させて前記融液(L1)に含まれるケイ素と前記炭素(C1)とを液相反応させることにより固体の炭化ケイ素(SC1)を得ること、及び
前記固体の炭化ケイ素(SC1)を砕いて前記光半導体粒子を得ること、を含み、
前記助触媒として、酸素発生用助触媒及び水素発生用助触媒のうちの一方又は両方を用いる、
【発明の効果】
【0007】
本開示の光触媒は、優れた水分解活性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
一実施形態に係る光触媒の構成を概略的に示している。
ファセット面の概念を概略的に示している。
溶液成長法でSiC光半導体を製造する際に用いられる装置の一例を概略的に示している。
溶液成長法で光半導体粒子を製造する際の溶液の温度と冷却速度の測定に用いられる装置の一例を概略的に示している。
光触媒の水分解活性を評価する際に用いられる装置の一例を概略的に示している。
実施例1~4および比較例1で用いたSiCのSEM像を示している。
実施例5~6で用いたSiCのSEM像を示している。
実施例1~6、比較例1及び2の各々の光半導体粒子のX線回折パターンを示している。
実施例1~6、比較例1及び2の各々の光半導体粒子の拡散反射スペクトルを示している。
実施例1に係る光触媒の水分解活性(酸素生成能力)を示している。
実施例2に係る光触媒の水分解活性(酸素生成能力)を示している。
実施例3に係る光触媒の水分解活性(酸素生成能力)を示している。
実施例4に係る光触媒の水分解活性(酸素生成能力)を示している。
実施例5に係る光触媒の水分解活性(酸素生成能力)を示している。
実施例6に係る光触媒の水分解活性(酸素生成能力)を示している。
比較例1に係る光触媒の水分解活性(酸素生成能力)を示している。
比較例2に係る光触媒の水分解活性(酸素生成能力)を示している。
実施例7及び比較例3の各々の光触媒の水分解活性(水素生成能力)を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について詳しく説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0010】
1.光触媒
図1に示されるように、一実施形態に係る光触媒10は、光半導体粒子10a及び助触媒10bを有する。ここで、前記光半導体粒子10aは、炭化ケイ素(SiC)を含む。前記炭化ケイ素は、5.00%以下の積層欠陥密度を有する。前記助触媒10bは、前記光半導体粒子10aに担持されている。
(【0011】以降は省略されています)

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