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公開番号2024117270
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-29
出願番号2023023274
出願日2023-02-17
発明の名称仮設屋根および仮設屋根の使用方法
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類E04G 21/28 20060101AFI20240822BHJP(建築物)
要約【課題】建設工事で作業箇所等の上方を覆う屋根の張設および収納を簡易に行うことが可能な仮設屋根およびこの仮設屋根の使用方法を提案する。
【解決手段】既設構造物に固定される支柱部2と、支柱部2に取り付けられたシート取付部3と、シート取付部3に固定されたカバーシート4と、支柱部2とシート取付部3との接合部に形成されたロック機構とを備える仮設屋根1である。シート取付部3は、支柱部2と交差する方向に張り出す張出部分31を有していて、支柱部2を中心に回転可能である。ロック機構は、シート取付部3の回転を阻止可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
既設構造物に固定される支柱部と、
前記支柱部に取り付けられたシート取付部と、
前記シート取付部に固定されたカバーシートと、
前記支柱部と前記シート取付部との接合部に形成されたロック機構と、を備える仮設屋根であって、
前記シート取付部は、前記支柱部と交差する方向に張り出す張出部分を有していて、前記支柱部を中心に回転可能であり、
前記ロック機構は、前記シート取付部の回転を阻止可能であることを特徴とする、仮設屋根。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記シート取付部が逆J字状であることを特徴とする、請求項1に記載の仮設屋根。
【請求項3】
前記支柱部と前記シート取付部との接合部において、前記支柱部および前記シート取付部のいずれか一方の先端から突出する挿入部が形成されているとともに、他方に前記挿入部を内挿する内挿部が形成されており、
前記挿入部および前記内挿部には、互いに連通可能な挿通孔がそれぞれ形成されていて、
前記ロック機構は、前記挿通孔に挿入可能なピンを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の仮設屋根。
【請求項4】
前記挿入部または前記内挿部には、前記挿通孔から所定角度回転した位置に第二の挿通孔が形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の仮設屋根。
【請求項5】
前記カバーシートの周縁に複数の取付穴が形成されており、
前記シート取付部の先端に前記取付穴を係止可能な係止部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の仮設屋根。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の仮設屋根の使用方法であって、
前記既設構造物に前記支柱部を固定するとともに、前記シート取付部に前記カバーシートを固定し、
前記仮設屋根使用時には、前記シート取付部を回転させて、前記張出部分を前記既設構造物の側方に張り出させて、前記既設構造物の側方に設けられた養生対象領域の上方を前記カバーシートで覆い、
前記仮設屋根未使用時には、前記張出部分の先端が前記既設構造物の側面に近づくように前記シート取付部を回転させて、前記カバーシートを畳むことを特徴とする、仮設屋根の使用方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、仮設屋根および仮設屋根の使用方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
屋外での建設工事では、雨天時の雨除けや晴天時の日除けとして、作業箇所の上方に仮設屋根を設置する場合がある。また、火気を使用する場合には、火花養生として仮設屋根が必要になる場合がある。
仮設屋根として、特許文献1には、足場建枠の上方に取り付けられた梁枠材と、梁枠材に取り付けられた養生シートとを備えるものが開示されている。養生シートの周縁部には、複数の取付穴が形成されていて、梁枠材に形成された突起を養生シートの取付穴に挿通することで、養生シートを梁枠材に固定する。
なお、仮設屋根は、天候や作業の進行状況に応じて、設置や撤去できるのが望ましい。一方、特許文献1の仮設屋根は、梁枠材の傾斜角を所定の範囲内で調整可能であるものの、梁枠材は、治具によって足場建枠に固定されている。そのため、仮設屋根を撤去する場合には、治具を取り外すか、養生シートを梁枠材から取り外す必要があり、作業に手間がかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開平7-25150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、建設工事で作業箇所等の上方を覆う屋根の張設および収納を簡易に行うことが可能な仮設屋根およびこの仮設屋根の使用方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための本発明の仮設屋根は、既設構造物に固定される支柱部と、前記支柱部に取り付けられたシート取付部と、前記シート取付部に固定されたカバーシートと、前記支柱部と前記シート取付部との接合部に形成されたロック機構とを備えている。前記シート取付部は、前記支柱部と交差する方向に張り出す張出部分を有していて、前記支柱部を中心に回転可能である。また、前記ロック機構は、前記シート取付部の回転を阻止可能である。
この仮設屋根を使用する際には、前記既設構造物に前記支柱部を固定するとともに前記シート取付部に前記カバーシートを固定しておき、前記シート取付部を回転させることで前記張出部分を前記既設構造物の側方に張り出させて、前記既設構造物の側方に設けられた養生対象領域の上方を前記カバーシートで覆う。一方 前記仮設屋根の未使用時は、前記張出部分の先端が前記既設構造物の側面に近づくように前記シート取付部を回転させて、前記カバーシートを畳めばよい。
かかる仮設屋根によれば、シート取付部を回転させることで、養生対象領域の上方において屋根の張設および収納が可能なため、屋根の張設・収納時にカバーシートの取り付け・取り外しを行う必要がない。カバーシートを取り外す場合には、複数の人員が必要であるとともに、作業に時間がかかるのに対し、かかる仮設屋根によれば、作業性に優れていて、省力化が可能である。
【0006】
なお、前記シート取付部が逆J字状であれば、支柱部とシート取付部との接合部よりも高い位置にカバーシートを張設できるようになり、さらに、一本の部材を曲げ加工することによりシート取付部を製造できるようになるので、製造コストの低減化を図ることができる。
また、前記支柱部と前記シート取付部との接合部において、前記支柱部および前記シート取付部のいずれか一方の先端から突出する挿入部が形成されているとともに、他方に前記挿入部を内挿する内挿部が形成されている場合には、前記挿入部および前記内挿部に、互いに連通可能な挿通孔をそれぞれに形成しておき、前記ロック機構として、前記挿通孔に挿入可能なピンを使用すればよい。こうすることで、ピンの抜き差しによってシート取付部の回転の可否を制御できる。このとき、前記挿入部または前記内挿部に前記挿通孔から所定角度回転した位置に第二の挿通孔が形成されていれば、仮設屋根の使用時と未使用時においてそれぞれシート取付部の回転をピンにより阻止できる。
さらに、前記カバーシートの周縁に複数の取付穴が形成されている場合には、前記シート取付部の先端に前記取付穴を係止可能な係止部が形成されているのが望ましい。こうすることで、係止部に取付穴を係止するのみで、カバーシートをシート取付部に固定できる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の仮設屋根およびこの仮設屋根の使用方法によれば、建設工事で作業箇所等の上方を覆う屋根の張設および収納を簡易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態に係る仮設屋根を示す側面図である。
(a)は支柱部とシート取付部との接合部を示す分解図、(b)は挿入部の拡大図である。
カバーシートを示す平面図であって、(a)は第一シート材、(b)は第二シート材または第三シート材である。
固定用面ファスナーを示す断面図であって、(a)はシート取付部への固定前、(b)はシート取付部に固定した状態である。
ロック機構を示す斜視図であって、(a)は解除時、(b)はロック時である。
(a)は仮設屋根の使用時を示す側面図、(b)は仮設屋根の未使用時を示す側面図である。
(a)は挿入部の変形例を示す側面図、(b)は挿入部のその他の変形例を示す側面図である。
固定用面ファスナーの変形例を示す図であって、(a)は平面図、(b)はシート取付部への取付状況を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態では、ニューマチックケーソン工法により躯体を構築する場合において、躯体内部への漏水対策として、躯体側面を止水鋼板により覆う場合について説明する。止水鋼板同士は、溶接で接続するものとし、溶接作業はケーソン外周囲に設けられた足場を利用する。止水鋼板は、沈設前のケーソンに側面に設置するとともに隣接する他の止水鋼板に溶接する。止水鋼板の溶接作業は、ケーソンの沈設作業に影響を及ぼすことが無いように終わらせる必要がある。そのため、降雨時であっても、止水鋼板の溶接作業を実施する場合がある。
本実施形態では、降雨時の雨よけとして、仮設屋根1を設置する。図1に仮設屋根を示す。仮設屋根1は、図1に示すように、支柱部2とシート取付部3とカバーシート4、ロック機構5(図2参照)とを備えている。
【0010】
支柱部2は、仮設足場6に固定される管材(直管)である。本実施形態では、支柱部2の上下2箇所において、クランプ7を利用して支柱部2を仮設足場6に固定する。支柱部2の上端には、シート取付部3が取り付けられている。図2に支柱部2とシート取付部3の接合部を示す。図2(a)に示すように、支柱部2の上端には、上方に突出する挿入部8が形成されている。図2(b)に挿入部を示す。挿入部8は、支柱部2を構成する管材の内径よりも小さな外径を有する管材からなり、基端部分(図2において下部分)が支柱部2の先端部に挿入された状態で支柱部2に固定されていて、先端部分が支柱部2の先端から突出している。
挿入部8の側面には、第一挿通孔81が形成されているとともに、第一挿通孔81から左右に90°回転した位置にそれぞれ第二挿通孔82,82が形成されている。第一挿通孔81および第二挿通孔82は、同一の内径を有していて、挿入部8の外面から内面に貫通している。本実施形態では、第二挿通孔82が、挿入部8の仮設足場6側(図1において外側)の側面と仮設足場6の反対側(図1において躯体側)の側面にそれぞれ形成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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