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公開番号2024113704
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023018800
出願日2023-02-10
発明の名称ニッケル基鋳造合金、その製造方法、およびそのニッケル基鋳造合金を用いた火格子
出願人日立造船株式会社
代理人弁理士法人森本国際特許事務所
主分類C22C 19/05 20060101AFI20240816BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】高温での腐食環境であって、硬い物質との摩耗が生じるような環境の下、特にごみ焼却炉のような環境下において用いられる、耐食性および耐食性を従来よりも向上させた、ニッケル基鋳造合金、その製造方法、およびそのニッケル基鋳造合金を用いた火格子を提供する。
【解決手段】ニッケル基鋳造合金は、Cを0.15~0.35質量%、Siを1.5~3.0質量%、Mnを1.5質量%以下、Niを50.0~55.0質量%、Crを20.0~23.0質量%、Moを2.0~6.0質量%、Wを4.0~5.0質量%、Nbを3.7~5.4質量%、残部がFeおよびその他の不可避的不純物を含有することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Cを0.15~0.35質量%、Siを1.5~3.0質量%、Mnを1.5質量%以下、Niを50.0~55.0質量%、Crを20.0~23.0質量%、Moを2.0~6.0質量%、Wを4.0~5.0質量%、Nbを3.7~5.4質量%、残部がFeおよびその他の不可避的不純物を含有することを特徴とするニッケル基鋳造合金。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
Nbにより析出するδ相(Ni

Nb)の体積率が10%以上、15%以下であることを特徴する請求項1に記載のニッケル基鋳造合金。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のニッケル基鋳造合金の製造方法であって、
ニッケル基鋳造合金を鋳造する工程と、
前記鋳造されたニッケル基鋳造合金に、745~765℃の温度範囲内で、10時間以上の熱処理を行う工程とを備えることを特徴とするニッケル基鋳造合金の製造方法。
【請求項4】
焼却炉に使用される火格子であって、請求項1または請求項2に記載のニッケル基鋳造合金を用いた火格子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル基鋳造合金、その製造方法、および前記ニッケル基鋳造合金を用いた火格子に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ニッケル基鋳造合金をはじめとする耐熱合金は、一例として、ごみ焼却炉などの火格子の材料として用いられる。火格子は、ごみ焼却設備の炉床部に敷き詰められている。炉床部は、ごみ焼却炉に投入されたごみを載せる部分であり、火格子の上を燃焼したごみが移動する。このため、火格子は、ごみの燃焼による高温に耐える耐熱性を備える必要がある。加えて、火格子は、ごみに含まれる金属または焼却灰などの硬い物質との間の摩耗に耐える耐摩耗性、および、ごみに含まれる塩化物や硫化物による腐食に耐える耐食性を兼ね備える必要がある。
【0003】
耐熱性を確保しつつ、耐摩耗性および耐食性を備えた耐熱合金には、オーステナイト系ステンレス鋼(特許文献1参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭60-162757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼は、ごみ焼却炉用の火格子のような硬い物質との間の摩耗が生じるケースの少ない火力発電ボイラ等の用途に開発されており、耐摩耗性よりも、高温での耐食性を向上させることを目的としている。このような背景もあって特許文献1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼は、1050℃の温度条件での溶体化処理が行われた鍛造材であり、火格子としての用途に耐える程度の耐摩耗性を備えていない。このため、特許文献1のオーステナイト系ステンレス鋼を用いた火格子では、ごみに含まれる硬い物質との間で生じる摩耗により、短期間で減耗してしまう問題が生じる。
【0006】
そこで、本発明は、高温での腐食環境であって、硬い物質との間で摩耗が生じるような環境の下、特にごみ焼却炉のような環境下において用いられる、耐食性および耐摩耗性を従来よりも向上させた、ニッケル基鋳造合金、その製造方法、およびそのニッケル基鋳造合金を用いた火格子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、第1の発明に係るニッケル基鋳造合金は、Cを0.15~0.35質量%、Siを1.5~3.0質量%、Mnを1.5質量%以下、Niを50.0~55.0質量%、Crを20.0~23.0質量%、Moを2.0~6.0質量%、Wを4.0~5.0質量%、Nbを3.7~5.4質量%、残部がFeおよびその他の不可避的不純物を含有することを特徴とする。
【0008】
第2の発明に係るニッケル基鋳造合金は、Nbにより析出するδ相(Ni

Nb)の体積率が10%以上、15%以下であることを特徴する。
【0009】
第3の発明に係るニッケル基鋳造合金の製造方法は、第1の発明または第2の発明に係るニッケル基鋳造合金の製造方法であって、ニッケル基鋳造合金を鋳造する工程と、前記鋳造されたニッケル基鋳造合金に、745~765℃の温度範囲内で、10時間以上の熱処理を行う工程とを備えることを特徴とする。
【0010】
第4の発明に係る火格子は、焼却炉用の火格子であって、第1の発明または第2の発明に係るニッケル基鋳造合金を用いた物であることを特徴する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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