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公開番号
2024113550
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-22
出願番号
2023018621
出願日
2023-02-09
発明の名称
真空ポンプ
出願人
株式会社荏原製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F04C
18/08 20060101AFI20240815BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】粉体がルーツロータ間に挟まれにくく、ルーツロータのスムーズな回転を維持することができる真空ポンプを提供する。
【解決手段】第1ルーツロータ8Cおよび第2ルーツロータ9Cのそれぞれは、インボリュート曲線からなる形状を有するインボリュート側面31と、インボリュート側面31の外側端部に接続された円弧凸面34と、インボリュート側面31の内側端部に接続された円弧凹面36を有しており、円弧凸面34の曲率半径は、円弧凹面36の曲率半径よりも大きい。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも1つのロータ室を内部に有するポンプケーシングと、
前記ロータ室内に並列に配置された第1ルーツロータおよび第2ルーツロータを備え、
前記第1ルーツロータおよび前記第2ルーツロータのそれぞれは、インボリュート曲線からなる形状を有するインボリュート側面と、前記インボリュート側面の外側端部に接続された円弧凸面と、前記インボリュート側面の内側端部に接続された円弧凹面を有しており、
前記円弧凸面の曲率半径は、前記円弧凹面の曲率半径よりも大きい、真空ポンプ。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記第1ルーツロータおよび前記第2ルーツロータが回転しているときの前記第1ルーツロータの前記インボリュート側面と、前記第2ルーツロータの前記インボリュート側面との隙間は、一定である、請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項3】
前記第1ルーツロータの前記円弧凸面と、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面との隙間は、前記第1ルーツロータの前記インボリュート側面と、前記第2ルーツロータの前記インボリュート側面との前記隙間よりも大きい、請求項2に記載の真空ポンプ。
【請求項4】
前記第1ルーツロータの前記円弧凸面上の最外点と、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面上の最内点が最も近づいたときの前記最外点と前記最内点との隙間は、前記第1ルーツロータの前記インボリュート側面と前記第2ルーツロータの前記インボリュート側面との隙間の1.5~20倍である、請求項3に記載の真空ポンプ。
【請求項5】
前記第1ルーツロータの前記円弧凸面と、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面とが対向したときに、前記第1ルーツロータの前記円弧凸面と、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面との間には三日月形状の空間が形成される、請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項6】
前記第1ルーツロータおよび前記第2ルーツロータが回転しているとき、前記第1ルーツロータの前記インボリュート側面は、前記第2ルーツロータの前記インボリュート側面のみに対向し、前記第1ルーツロータの前記円弧凸面は、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面のみに対向し、前記第2ルーツロータの前記円弧凸面は、前記第1ルーツロータの前記円弧凹面のみに対向する、請求項1に記載の真空ポンプ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空ポンプに関し、特に半導体デバイス、液晶パネル、LED、太陽電池等の製造に使用されるプロセスガスを排気する用途に好適に使用される真空ポンプに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス、液晶パネル、LED、太陽電池等を製造する製造プロセスにおいては、プロセスガスをプロセスチャンバ内に導入してエッチング処理やCVD処理等の各種処理を行っている。プロセスチャンバに導入されたプロセスガスは、真空ポンプによって排気される。一般に、高い清浄度が必要とされるこれらの製造プロセスに使用される真空ポンプは、気体の流路内にオイルを使用しない、いわゆるドライ真空ポンプである。このようなドライ真空ポンプの代表例として、ロータ室内に配置された一対のルーツロータを互いに反対方向に回転させて、気体を移送する容積式真空ポンプがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平1-077782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プロセスガスは、副生成物からなる粉体を含むことがある。このような粉体は、プロセスガスとともに真空ポンプ内に流入する。また、真空ポンプ内の状態(例えば、温度、圧力)によっては、プロセスガスが真空ポンプに流入した後に真空ポンプ内で粉体が生成されることもある。粉体の大部分は、プロセスガスとともに真空ポンプから排出されるが、粉体の一部はロータ室内に留まり、ロータ室内に徐々に堆積する。特に、対向する2つのルーツロータの凸面と凹面が面接触(実際には非接触)の状態のときに、粉体の逃げ場がないために、粉体はこれらルーツロータの凸面と凹面との間に強く挟まれて、ルーツロータの回転が阻害されてしまうことがある。
【0005】
そこで、本発明は、粉体がルーツロータ間に挟まれにくく、ルーツロータのスムーズな回転を維持することができる真空ポンプを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、少なくとも1つのロータ室を内部に有するポンプケーシングと、前記ロータ室内に並列に配置された第1ルーツロータおよび第2ルーツロータを備え、前記第1ルーツロータおよび前記第2ルーツロータのそれぞれは、インボリュート曲線からなる形状を有するインボリュート側面と、前記インボリュート側面の外側端部に接続された円弧凸面と、前記インボリュート側面の内側端部に接続された円弧凹面を有しており、前記円弧凸面の曲率半径は、前記円弧凹面の曲率半径よりも大きい、真空ポンプが提供される。
【0007】
一態様では、前記第1ルーツロータおよび前記第2ルーツロータが回転しているときの前記第1ルーツロータの前記インボリュート側面と、前記第2ルーツロータの前記インボリュート側面との隙間は、一定である。
一態様では、前記第1ルーツロータの前記円弧凸面と、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面との隙間は、前記第1ルーツロータの前記インボリュート側面と、前記第2ルーツロータの前記インボリュート側面との前記隙間よりも大きい。
一態様では、前記第1ルーツロータの前記円弧凸面上の最外点と、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面上の最内点が最も近づいたときの前記最外点と前記最内点との隙間は、前記第1ルーツロータの前記インボリュート側面と前記第2ルーツロータの前記インボリュート側面との隙間の1.5~20倍である。
一態様では、前記第1ルーツロータの前記円弧凸面と、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面とが対向したときに、前記第1ルーツロータの前記円弧凸面と、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面との間には三日月形状の空間が形成される。
一態様では、前記第1ルーツロータおよび前記第2ルーツロータが回転しているとき、前記第1ルーツロータの前記インボリュート側面は、前記第2ルーツロータの前記インボリュート側面のみに対向し、前記第1ルーツロータの前記円弧凸面は、前記第2ルーツロータの前記円弧凹面のみに対向し、前記第2ルーツロータの前記円弧凸面は、前記第1ルーツロータの前記円弧凹面のみに対向する。
【発明の効果】
【0008】
第1ルーツロータと第2ルーツロータのインボリュート側面同士は互いに対向し、円弧凸面および円弧凹面には対向しない。インボリュート側面間の隙間の両側で空間が広がっているので、インボリュート側面は粉体を噛み込まない。同様に、第1ルーツロータと第2ルーツロータの円弧凸面と円弧凹面が対向したとき、円弧凸面とインボリュート側面との接続点、および円弧凹面とインボリュート側面との接続点の両側で空間が広がっているので、第1ルーツロータと第2ルーツロータは粉体を噛み込まない。
【0009】
第1ルーツロータの円弧凸面と第2ルーツロータの円弧凹面との間には三日月状の大きな空間が形成される。したがって、粉体は、第1ルーツロータの円弧凸面と第2ルーツロータの円弧凹面との間に挟まれにくい。三日月状の空間内に閉じ込められた粉体は、これらルーツロータの回転に伴って三日月状の空間から排出される。結果として、ルーツロータは、スムーズな回転を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
真空ポンプ装置の一実施形態を示す断面図である。
図1のA-A線断面図である。
ルーツロータの拡大図である。
ルーツロータ間の隙間を説明する拡大図である。
2つのルーツロータが反対方向に回転している様子を示す図である。
二葉ルーツロータの一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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