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公開番号2024112270
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-20
出願番号2023115007,2023016938
出願日2023-07-13,2023-02-07
発明の名称温度制御システム及び温度制御方法
出願人株式会社東京精密
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/66 20060101AFI20240813BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】保持部材に設置される温度センサの数を多くすることなく、保持部材の温度を適切に制御することができる温度制御システム及び温度制御方法を提供する。
【解決手段】被保持媒体(ウェーハW)を保持する保持面18Aを有する保持部材(ウェーハチャック18)を加熱冷却する加熱冷却部40と、保持部材に配置された複数の測定点(測温点60)ごとに、第1深さ位置と第2深さ位置との間の上下温度差を測定する上下温度差測定部(熱電対56)と、保持部材における被保持媒体の発熱部分に対応した対応部分での第2深さ位置の基準温度を測定する基準温度測定部(温度センサ52)と、上下温度差測定部及び基準温度測定部の測定結果に基づいて、対応部分の温度である発熱部測温点の温度を算出する温度算出部(温度制御装置100)と、加熱冷却部を制御する温度制御部(温度制御装置100)と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
被保持媒体を保持する保持面を有する保持部材と、
前記保持部材を加熱又は冷却する加熱冷却部と、
前記保持部材に配置された複数の測定点ごとに、前記保持面から第1深さ位置と、前記第1深さ位置よりも深い第2深さ位置と、の間の上下温度差を測定する上下温度差測定部と、
前記保持部材における前記被保持媒体の発熱部分に対応した部分を対応部分とした場合に、前記対応部分での前記第2深さ位置の温度である基準温度を測定する基準温度測定部と、
前記上下温度差測定部の測定結果と、前記基準温度測定部の測定結果と、に基づいて、前記対応部分の温度である発熱部測温点の温度を算出する温度算出部と、
前記発熱部測温点の温度を制御温度として、前記制御温度が予め設定された目標温度となるように前記加熱冷却部を制御する温度制御部と、
を備える温度制御システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
被保持媒体を保持する保持面を有する保持部材と、
前記保持部材を加熱又は冷却する加熱冷却部と、
前記保持部材に配置された複数の測定点ごとに、前記保持面から第1深さ位置と、前記第1深さ位置よりも深い第2深さ位置と、の間の上下温度差を測定する上下温度差測定部と、
前記保持部材における前記被保持媒体の発熱部分に対応した部分を対応部分とした場合に、前記対応部分での前記第2深さ位置の温度である基準温度を測定する基準温度測定部と、
前記上下温度差測定部の測定結果と、前記基準温度測定部の測定結果と、前記被保持媒体及び前記保持部材の物性値及び寸法を含むデータと、に基づいて、前記被保持媒体の発熱部分の温度である発熱部分温度を算出する温度算出部と、
前記発熱部分温度を制御温度として、前記制御温度が予め設定された目標温度となるように前記加熱冷却部を制御する温度制御部と、
を備える温度制御システム。
【請求項3】
被保持媒体を保持する保持面を有する保持部材の温度制御方法において、
前記保持部材に配置された複数の測定点ごとに、前記保持面から第1深さ位置と、前記第1深さ位置よりも深い第2深さ位置と、の間の上下温度差を測定する上下温度差測定ステップと、
前記保持部材における前記被保持媒体の発熱部分に対応した部分を対応部分とした場合に、前記対応部分での前記第2深さ位置の温度である基準温度を測定する基準温度測定ステップと、
前記上下温度差測定ステップの測定結果と、前記基準温度測定ステップの測定結果と、に基づいて、前記対応部分の温度である発熱部測温点の温度を算出する温度算出ステップと、
前記発熱部測温点の温度を制御温度として、前記制御温度が予め設定された目標温度となるように前記保持部材を加熱又は冷却する加熱冷却ステップと、
を有する温度制御方法。
【請求項4】
被保持媒体を保持する保持面を有する保持部材の温度制御方法において、
前記保持部材に配置された複数の測定点ごとに、前記保持面から第1深さ位置と、前記第1深さ位置よりも深い第2深さ位置と、の間の上下温度差を測定する上下温度差測定ステップと、
前記保持部材における前記被保持媒体の発熱部分に対応した部分を対応部分とした場合に、前記対応部分での前記第2深さ位置の温度である基準温度を測定する基準温度測定ステップと、
前記上下温度差測定ステップの測定結果と、前記基準温度測定ステップの測定結果と、前記被保持媒体及び前記保持部材の物性値及び寸法を含むデータと、に基づいて、前記被保持媒体の発熱部分の温度である発熱部分温度を算出する温度算出ステップと、
前記発熱部分温度を制御温度として、前記制御温度が予め設定された目標温度となるように前記保持部材を加熱又は冷却する加熱冷却ステップと、
を有する温度制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、温度制御システム及び温度制御方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
半導体製造工程では、半導体ウェーハに各種の処理を施して、半導体デバイスをそれぞれ有する複数のチップ(ダイ)を形成する。各チップは電気的特性が検査され、その後ダイサで分断された後、リードフレーム等に固定されて組み立てられる。電気的特性の検査は、プローバとテスタで構成されるウェーハテストシステムにより行われる。プローバは、ウェーハをウェーハチャックに固定し、各チップの電極パッドにプローブを接触させる。テスタは、プローブに接続される端子から、電源及び各種の試験信号を供給し、チップの電極に出力される信号を解析して、検査対象のチップの半導体デバイスが正常に動作するかを確認する。
【0003】
プローバでは、電気的特性の検査時の温度を設定された温度にし、且つ一定に維持する必要がある。そのため、ウェーハチャックは、検査対象のチップの半導体デバイス(測定デバイス)の発熱に対して、その温度や発熱量を検知するために、測温抵抗体や熱電対式温度センサ等の温度センサを設置し、温度センサの検出結果に基づいてウェーハチャックの温度制御が行われる。
【0004】
例えば、特許文献1に開示されたプローバは、ウェーハチャック(プローバチャック)に複数の温度センサを配設し、複数の温度センサの中から検査対象となる測定デバイスに最も近い温度センサの検出結果に基づいてウェーハチャックの温度制御を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-294873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に開示されたプローバにおいて、測定デバイスの発熱部分に対応するウェーハチャックの温度を正確に測定するためには、ウェーハチャックに設置する温度センサの数を多くする必要がある。しかしながら、ウェーハチャック内部の構造的な制限から、その設置数や設置位置に制限があり、多くの温度センサを理想的な位置に組み込むことが困難である。また、多くの温度センサを設置した場合、温度センサの信号線のセットは温度センサの数だけ必要になり、その配線処理が非常に困難となる。
【0007】
特に、測定デバイスが、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等のSoC(System On Chip)系のデバイスである場合には、メモリデバイスと比べて、局部的に熱密度の大きい発熱となる。そのため、多くの温度センサをウェーハチャックに設置できない場合、測定デバイスの発熱に対してウェーハチャックの温度を適切に制御することが困難となる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ウェーハチャックに設置される温度センサの数を多くすることなく、ウェーハチャックの温度を適切に制御することができる温度制御システム及び温度制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の温度制御システムは、ウェーハを保持するウェーハチャックと、ウェーハチャックを加熱又は冷却する加熱冷却部と、ウェーハチャックに配置された少なくとも1つの温度センサと、ウェーハチャックに配置され、複数の熱電対を直列に接続して構成された熱流センサと、温度センサの検出結果と熱流センサの検出結果とに基づいて制御温度を算出し、制御温度が予め設定された目標温度となるように加熱冷却部を制御する温度制御部と、を備える。
【0010】
本発明の一形態の温度制御システムによれば、熱流センサは、熱電対毎に設けられた複数の測温点を有し、ウェーハチャックを平面視した場合に、複数の測温点がウェーハチャックの全体にわたって配置される。
(【0011】以降は省略されています)

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