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公開番号2024106689
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-08
出願番号2023011084
出願日2023-01-27
発明の名称測定装置および測定方法
出願人スミダコーポレーション株式会社,国立大学法人京都大学
代理人個人
主分類G01R 33/24 20060101AFI20240801BHJP(測定;試験)
要約【課題】 ノイズ成分を抑制して測定精度を高くする測定装置および測定方法を得る。
【解決手段】 被測定場が測定用磁気共鳴部材1には印加されるが参照用磁気共鳴部材1Rには印加されない。高周波磁場発生器2,2Rは、測定用マイクロ波および参照用マイクロ波で測定用磁気共鳴部材1および参照用磁気共鳴部材1Rの電子スピン量子操作をそれぞれ行う。パワーディバイダー11aは、高周波電源11からの高周波電流を高周波磁場発生器2,2Rに分配する。光分配器21は、発光装置12からの励起光を測定用磁気共鳴部材1および参照用磁気共鳴部材1Rに分配する。受光装置13,13Rは、測定用磁気共鳴部材1および参照用磁気共鳴部材1Rからの蛍光をそれぞれ受光して蛍光センサー信号をそれぞれ生成する。演算処理部30は、それらの蛍光センサー信号に基づいて測定値を導出する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
測定用マイクロ波で電子スピン量子操作の可能であって、被測定場が印加される測定用磁気共鳴部材と、
所定の測定シーケンスに従って前記測定用マイクロ波で前記測定用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行う測定用高周波磁場発生器と、
参照用マイクロ波で電子スピン量子操作の可能であって、前記被測定場が印加されない参照用磁気共鳴部材と、
前記所定の測定シーケンスに従って前記参照用マイクロ波で前記参照用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行う参照用高周波磁場発生器と、
前記測定用マイクロ波および前記参照用マイクロ波のための高周波電流を生成する高周波電源と、
前記高周波電流を前記測定用高周波磁場発生器および前記参照用高周波磁場発生器に分配するパワーディバイダーと、
前記測定用磁気共鳴部材および前記参照用磁気共鳴部材に照射すべき励起光を出射する発光装置と、
前記励起光を前記測定用磁気共鳴部材および前記参照用磁気共鳴部材に分配する光分配器と、
前記測定用磁気共鳴部材により前記励起光に対応して発せられる蛍光を受光し、受光した前記蛍光の強度に対応する第1蛍光センサー信号を生成する測定用受光装置と、
前記参照用磁気共鳴部材により前記励起光に対応して発せられる蛍光を受光し、受光した前記蛍光の強度に対応する第2蛍光センサー信号を生成する参照用受光装置と、
前記第1蛍光センサー信号および前記第2蛍光センサー信号に基づいて測定値を導出する演算処理部と、
を備えることを特徴とする測定装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
参照用マイクロ波で電子スピン量子操作の可能な参照用磁気共鳴部材に被測定場を印加せずに、測定用マイクロ波で電子スピン量子操作の可能な測定用磁気共鳴部材に前記被測定場を印加した状態とし、
高周波電流を測定用高周波磁場発生器および参照用高周波磁場発生器に分配して前記測定用マイクロ波および前記参照用マイクロ波をそれぞれ発生させて、前記状態において、所定の測定シーケンスに従って、前記測定用マイクロ波で前記測定用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行うとともに前記参照用マイクロ波で前記参照用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行い、
前記状態において、励起光を前記測定用磁気共鳴部材および前記参照用磁気共鳴部材に分配して前記測定用磁気共鳴部材および前記参照用磁気共鳴部材に照射し、
前記測定用磁気共鳴部材により前記励起光に対応して発せられる蛍光を受光し、受光した前記蛍光の強度に対応する第1蛍光センサー信号を生成するとともに、前記参照用磁気共鳴部材により前記励起光に対応して発せられる蛍光を受光し、受光した前記蛍光の強度に対応する第2蛍光センサー信号を生成し、
前記第1蛍光センサー信号および前記第2蛍光センサー信号に基づいて測定値を導出すること、
を特徴とする測定方法。
【請求項3】
前記第1蛍光センサー信号に対して、前記第2蛍光センサー信号に基づくコモンモードリジェクションを行うことで得られるコモンモードリジェクション信号に基づいて前記測定値を導出することを特徴とする請求項2記載の測定方法。
【請求項4】
前記励起光を分岐して得られる参照光を受光して参照光センサー信号を生成し、
前記コモンモードリジェクション信号および前記参照光センサー信号に基づいて前記測定値を導出すること、
を特徴とする請求項3記載の測定方法。
【請求項5】
前記測定用マイクロ波のノイズ成分に起因する前記第1蛍光センサー信号のノイズ成分の強度と前記参照用マイクロ波のノイズ成分に起因する前記第2蛍光センサー信号のノイズ成分の強度とが互いに一致するように、前記測定用磁気共鳴部材に印加する第1静磁場および前記参照用磁気共鳴部材に印加する第2静磁場が設定されていることを特徴とする請求項3記載の測定方法。
【請求項6】
前記測定用マイクロ波のノイズ成分に起因する前記第1蛍光センサー信号のノイズ成分の強度と前記参照用マイクロ波のノイズ成分に起因する前記第2蛍光センサー信号のノイズ成分の強度とが互いに一致するように、前記測定用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作のための前記測定用マイクロ波のパルス幅および前記参照用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作のための前記参照用マイクロ波のパルス幅が設定されていることを特徴とする請求項3記載の測定方法。
【請求項7】
前記参照用磁気共鳴部材は、前記測定用磁気共鳴部材に入射する外来電磁波が入射する位置に配置され、
前記測定用磁気共鳴部材および前記参照用磁気共鳴部材は、それぞれ、不純物および欠陥を含む同一種別のカラーセンターの磁気共鳴部材であって、前記不純物および前記欠陥の配列方向が互いに同一になるように配置されていること、
を特徴とする請求項2記載の測定方法。
【請求項8】
前記被測定場は、磁場であって、フラックストランスフォーマーの2次コイルによって前記測定用磁気共鳴部材に印加されていることを特徴とする請求項2記載の測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置および測定方法に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ある磁場測定装置は、窒素と格子欠陥(NVセンター:Nitrogen Vacancy Center)を有するダイヤモンド構造などといったセンシング部材の電子スピン共鳴を利用した光検出磁気共鳴(ODMR:Optically Detected Magnetic Resonance)で磁気計測を行っている。ODMRでは、このようなNVセンターを有するダイヤモンドといった磁気共鳴部材に対して、被測定磁場とは別に静磁場が印加されるとともに、所定の測定シーケンスでレーザー光(初期化および測定のための励起光)並びにマイクロ波が印加され、その磁気共鳴部材から出射する蛍光の光量が検出されその光量に基づいて被測定磁場の磁束密度が導出される。
【0003】
例えば、ラムゼイパルスシーケンスでは、(a)励起光をNVセンターに照射し、(b)マイクロ波の第1のπ/2パルスをNVセンターに印加し、(c)第1のπ/2パルスから所定の時間間隔ttでマイクロ波の第2のπ/2パルスをNVセンターに印加し、(d)励起光をNVセンターに照射してNVセンターの発光量を測定し、(e)測定した発光量に基づいて磁束密度を導出する。また、スピンエコーパルスシーケンスでは、(a)励起光をNVセンターに照射し、(b)マイクロ波の第1のπ/2パルスを被測定磁場の位相0度でNVセンターに印加し、(c)マイクロ波のπパルスを被測定磁場の位相180度でNVセンターに印加し、(d)マイクロ波の第2のπ/2パルスを被測定磁場の位相360度でNVセンターに印加し、(e)励起光をNVセンターに照射してNVセンターの発光量を測定し、(f)測定した発光量に基づいて磁束密度を導出する。
【0004】
あるセンサー装置は、上述のようなNVセンターを含むダイヤモンドセンサーを使用した核磁気共鳴で磁場測定を行っている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-138772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
センシング部材の電子スピン共鳴を利用した光検出磁気共鳴においては、蛍光から得られる検出信号が微弱であるため、ノイズの影響を受けやすく測定精度が低くなってしまう。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ノイズ成分を抑制して測定精度を高くする測定装置および測定方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る測定装置は、測定用マイクロ波で電子スピン量子操作の可能であって、被測定場が印加される測定用磁気共鳴部材と、所定の測定シーケンスに従って測定用マイクロ波で測定用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行う測定用高周波磁場発生器と、参照用マイクロ波で電子スピン量子操作の可能であって、上述の被測定場が印加されない参照用磁気共鳴部材と、上述の所定の測定シーケンスに従って参照用マイクロ波で参照用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行う参照用高周波磁場発生器と、測定用マイクロ波および参照用マイクロ波のための高周波電流を生成する高周波電源と、高周波電流を測定用高周波磁場発生器および参照用高周波磁場発生器に分配するパワーディバイダーと、測定用磁気共鳴部材および参照用磁気共鳴部材に照射すべき励起光を出射する発光装置と、励起光を測定用磁気共鳴部材および参照用磁気共鳴部材に分配する光分配器と、測定用磁気共鳴部材により励起光に対応して発せられる蛍光を受光し、受光した蛍光の強度に対応する第1蛍光センサー信号を生成する測定用受光装置と、参照用磁気共鳴部材により励起光に対応して発せられる蛍光を受光し、受光した蛍光の強度に対応する第2蛍光センサー信号を生成する参照用受光装置と、第1蛍光センサー信号および第2蛍光センサー信号に基づいて測定値を導出する演算処理部とを備える。
【0009】
本発明に係る測定方法は、(a)参照用マイクロ波で電子スピン量子操作の可能な参照用磁気共鳴部材に被測定場を印加せずに、測定用マイクロ波で電子スピン量子操作の可能な測定用磁気共鳴部材に上述の被測定場を印加した状態とし、(b)高周波電流を測定用高周波磁場発生器および参照用高周波磁場発生器に分配して測定用マイクロ波および参照用マイクロ波をそれぞれ発生させて、上述の状態において、所定の測定シーケンスに従って、測定用マイクロ波で測定用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行うとともに参照用マイクロ波で参照用磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行い、(c)上述の状態において、励起光を測定用磁気共鳴部材および参照用磁気共鳴部材に分配して測定用磁気共鳴部材および参照用磁気共鳴部材に照射し、測定用磁気共鳴部材により励起光に対応して発せられる蛍光を受光し、受光した蛍光の強度に対応する第1蛍光センサー信号を生成するとともに、参照用磁気共鳴部材により励起光に対応して発せられる蛍光を受光し、受光した蛍光の強度に対応する第2蛍光センサー信号を生成し、(d)第1蛍光センサー信号および第2蛍光センサー信号に基づいて測定値を導出する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ノイズ成分を抑制して測定精度を高くする測定装置および測定方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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