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公開番号
2024106251
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-07
出願番号
2023010499
出願日
2023-01-26
発明の名称
膜形成装置、積層体の製造方法、及び半導体デバイスの製造方法
出願人
東洋紡株式会社
代理人
主分類
C23C
16/455 20060101AFI20240731BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】基板の洗浄から当該基板の膜形成プロセスへの移動を簡便にした、膜形成装置、積層体の製造方法、及び半導体デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】基板5上に膜を形成する装置10であって、基板5を洗浄する洗浄機構Aと、開口部2、並びに、膜原料を含有するガス及び不活性ガスを導入するガス導入口3、を有する容器1と、洗浄後の基板5及び容器1の少なくとも一方を移動させて、基板5の第1面及び開口部2を対向させる制御を行う第1制御機構Bとを備える、膜形成装置10。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
基板上に膜を形成する装置であって、
前記基板を洗浄する洗浄機構と、
開口部、並びに、膜原料を含有するガス及び不活性ガスを導入するガス導入口、を有する容器と、
前記洗浄後の基板及び前記容器の少なくとも一方を移動させて、前記基板の第1面及び前記開口部を対向させる制御を行う第1制御機構と
を備える、膜形成装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記第1面及び前記開口部が対向している間に、前記基板及び前記容器の少なくとも一方を移動させて、前記開口部を前記第1面に接触させる制御、並びに、前記開口部及び前記基板の当該接触を解除する制御を行う第2制御機構をさらに備える、請求項1に記載の膜形成装置。
【請求項3】
前記第2制御機構は、前記開口部を前記第1面に接触させることにより、前記容器と前記基板とに囲まれた領域からなる膜形成室を形成する、請求項2に記載の膜形成装置。
【請求項4】
前記膜原料を含有するガスは、膜形成材料又は膜形成材料の前駆体を含む液体をミスト化したものを含む、請求項1に記載の膜形成装置。
【請求項5】
前記ガス導入口を介して前記容器に不活性ガスを導入し、当該不活性ガスの導入に係るレイノルズ数を30以上3000以下にするガス導入機構をさらに備える、請求項1に記載の膜形成装置。
【請求項6】
前記第1制御機構は、前記基板を搬送する搬送機構を含み、前記搬送機構内の前記基板上部の清浄度がクラス1000以下である、請求項1に記載の膜形成装置。
【請求項7】
前記膜原料を含有するガスの導入により前記第1面に膜原料が付着された前記基板を加熱して前記膜を形成する加熱ステーションをさらに備える、請求項1に記載の膜形成装置。
【請求項8】
前記膜は、有機薄膜太陽電池デバイス用の膜である、請求項1~7のいずれか一項に記載の膜形成装置。
【請求項9】
基板と膜とを含む積層体の製造方法であって、
前記基板を洗浄する工程と、
前記洗浄後の基板及び開口部を有する容器の少なくとも一方を移動させて、前記基板の第1面及び前記開口部を対向させる工程と、
前記第1面及び前記開口部が対向している間に、前記開口部を前記第1面に接触させる工程と、
前記開口部及び前記第1面の接触の間に前記容器内に膜原料を含有するガスを導入して前記第1面上に膜を形成する工程と
を含む、積層体の製造方法。
【請求項10】
前記開口部を前記第1面に接触させる工程では、前記開口部を前記第1面に接触させることにより、前記容器と前記基板とに囲まれた領域からなる膜形成室が形成され、
前記膜原料を含有するガスの前記導入は、前記膜形成室が形成されている間に行われる、
請求項9に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、膜形成装置、積層体の製造方法、及び半導体デバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
太陽電池デバイス等の半導体デバイスにおいて、所定の膜を被処理部材(例えば基板)に形成する種々の方法が知られている(特許文献1~5)。
これらの特許文献1~5において、膜を形成する際の問題点として、作業環境が汚染されること、膜形成材料が基板以外に付着すること、基板及び基板に形成される膜が汚損されること、形成される膜が均一でないこと等が知られている。
【0003】
特許文献1は、ミスト発生装置を用いたミストの塗布方法がブース内で行われることを開示する(図1)。特許文献2には、誘電体膜の製造方法に用いる成膜装置として、チャンバー内に基板を置き、ミスト発生器をこのチャンバーに接続した装置が記載されている(図1)。特許文献3は、プロセスチャンバー内に、基板を載せる回転ステージと、ミスト噴出手段とを備える誘電体薄膜形成装置を開示する(図1)。特許文献4には、ミスト化した被膜材料溶液を被処理部材の表面に塗布する成膜方法が、処理室内で行われることが教示されている(図2)。特許文献5は、チャンバー内に、ミスト散布部と、基板設置部とを備えるパターン形成装置を有することを開示する(図1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平3-26370号公報
特開平10-92802号公報
特開平11-131238号公報
特開2003-273097号公報
特開2007-27536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、特許文献1~5はいずれも、成膜装置内に基板を設置して膜を形成している。例えば、成膜装置が有機薄膜太陽電池デバイスの製造に用いられるような場合、基板を洗浄する装置から成膜装置への基板の移動を効率化することは検討されていなかった。これは、例えば水分及び酸素の影響を防ぐため成膜装置内で基板が事前に乾燥されていることが要求され、故に、これらの装置を単純に接続することが困難なためである。
【0006】
そこで、本発明は、基板の洗浄から当該基板の膜形成プロセスへの移動を簡便にした、膜形成装置、積層体の製造方法、及び半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、次に記載の態様を含み得る。
[1] 基板上に膜を形成する装置であって、
前記基板を洗浄する洗浄機構と、
開口部、並びに、膜原料を含有するガス及び不活性ガスを導入するガス導入口、を有する容器と、
前記洗浄後の基板及び前記容器の少なくとも一方を移動させて、前記基板の第1面及び前記開口部を対向させる制御を行う第1制御機構と
を備える、膜形成装置。
[2] 前記第1面及び前記開口部が対向している間に、前記基板及び前記容器の少なくとも一方を移動させて、前記開口部を前記第1面に接触させる制御、並びに、前記開口部及び前記基板の当該接触を解除する制御を行う第2制御機構をさらに備える、[1]に記載の膜形成装置。
[3] 前記第2制御機構は、前記開口部を前記第1面に接触させることにより、前記容器と前記基板とに囲まれた領域からなる膜形成室を形成する、[2]に記載の膜形成装置。
[4] 前記膜原料を含有するガスは、膜形成材料又は膜形成材料の前駆体を含む液体をミスト化したものを含む、[1]~[3]のいずれかに記載の膜形成装置。
[5] 前記ガス導入口を介して前記容器に不活性ガスを導入し、当該不活性ガスの導入に係るレイノルズ数を30以上3000以下にするガス導入機構をさらに備える、[1]~[4]のいずれかに記載の膜形成装置。
[6] 前記第1制御機構は、前記基板を搬送する搬送機構を含み、前記搬送機構内の前記基板上部の清浄度がクラス1000以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の膜形成装置。
[7] 前記膜原料を含有するガスの導入により前記第1面に膜原料が付着された前記基板を加熱して前記膜を形成する加熱ステーションをさらに備える、[1]~[6]のいずれかに記載の膜形成装置。
[8] 前記膜は、有機薄膜太陽電池デバイス用の膜である、[1]~[7]のいずれか一項に記載の膜形成装置。
[9] 基板と膜とを含む積層体の製造方法であって、
前記基板を洗浄する工程と、
前記洗浄後の基板及び開口部を有する容器の少なくとも一方を移動させて、前記基板の第1面及び前記開口部を対向させる工程と、
前記第1面及び前記開口部が対向している間に、前記開口部を前記第1面に接触させる工程と、
前記開口部及び前記第1面の接触の間に前記容器内に膜原料を含有するガスを導入して前記第1面上に膜を形成する工程と
を含む、積層体の製造方法。
[10] 前記開口部を前記第1面に接触させる工程では、前記開口部を前記第1面に接触させることにより、前記容器と前記基板とに囲まれた領域からなる膜形成室が形成され、
前記膜原料を含有するガスの前記導入は、前記膜形成室が形成されている間に行われる、
[9]に記載の製造方法。
[11] 前記開口部及び前記第1面の接触の間に前記容器内に不活性ガスを導入することにより、前記第1面のうち前記開口部に囲まれた領域を、前記不活性ガスの導入により乾燥させる工程をさらに含み、
前記第1面上に膜を形成する工程は、前記乾燥させる工程に続いて行われる、
[9]又は[10]に記載の製造方法。
[12] 前記膜原料を含有するガスは、膜形成材料又は膜形成材料の前駆体を含む液体をミスト化したものを含む、[9]~[11]のいずれかに記載の製造方法。
[13] [9]から[12]のいずれかに記載の方法により前記積層体を製造する工程を含む、半導体デバイスの製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、洗浄後の基板、及び、開口部を有する容器、の少なくとも一方が移動されて、基板の第1面及び開口部が対向される。開口部を有する容器では、膜原料を含有するガスが導入されて膜形成が行われる。このように、基板の洗浄から当該基板の膜形成プロセスへの移動が簡便化される。例えば、基板の移動経路にHEPAフィルタが設けられた囲いを設けることによりクリーンの管理および湿度の管理が容易となり、さらに、搬送系がシンプルになる故に発塵が低減され、装置全体での占有面積が低減され、ならびに、装置全体の低コスト化も可能となり得る。。
【0009】
このような移動系が可能とされるのは、例えば次の構成による。上記容器では、例えば、開口部を基板の第1面に接触させることにより当該容器に基板が設置される。このように基板が設置された当該容器内に不活性ガスを導入することにより、基板の成膜面を容易に乾燥させることが可能である。或いは、基板を洗浄する洗浄機構内では、例えば、基板洗浄工程に続いて基板の乾燥工程が行われるようにする。このようにして、成膜装置に設置される基板が乾燥されていることの要求への対処がなされ、故に上述したような移動系が可能とされる。
【0010】
さらに、本発明によると次に説明する効果も奏され得る。
特許文献1~5の膜形成によれば、例えば基板を成膜装置内に移送して基板を当該成膜装置内で位置合わせする手順等が要され、さらに、膜を複数形成する場合に当該装置を複数設置することが要されるため、膜形成に要する時間が長くなっていた。他方、積層された膜に凹凸パターンを形成する際に、通常、メタルマスク及びエッチングが用いられる。メタルマスク、エッチングは、膜形成の作業環境とは異なる作業環境で使用される場合が多く、作業工程が煩雑となり、かかる点でも膜形成に要する時間が長くなっていた。また、メタルマスク、エッチングに必要な部材も増えコストがかかっていた。上述したように開口部を基板の第1面に接触させることにより当該容器に基板が設置される場合、開口部の形状によるパターン形成が可能であるため、メタルマスク及びエッチングを必要とせず、膜形成効率を改善することが可能となり、さらには、コストの低減及び作業環境の汚染の抑制も可能となり得る。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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