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公開番号2024106226
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-07
出願番号2023010439
出願日2023-01-26
発明の名称分散剤、樹脂組成物、およびその用途
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240731BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】セルロースファイバーなどの有機フィラーの分散性に優れる分散剤、該分散剤と有機フィラーとを含む、加工性および柔軟性に優れる樹脂組成物およびその用途を提供すること。
【解決手段】下記要件(a1)~(a5)を満たすエチレン・α-オレフィン共重合体(a)を含む分散剤(A)。
(a1)エチレンから導かれる構成単位の含有量が15~85mol%である
(a2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、1,000~100,000である
(a3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下である
(a4)150℃における回転粘度が1~5,000mPa・sである
(a5)流動点が0℃以下である
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記要件(a1)~(a5)を満たすエチレン・α-オレフィン共重合体(a)を含む分散剤(A)。
(a1)エチレンから導かれる構成単位の含有量が15~85mol%である
(a2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、1,000~100,000である
(a3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下である
(a4)150℃における回転粘度が1~5,000mPa・sである
(a5)流動点が0℃以下である
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記エチレン・α-オレフィン共重合体(a)におけるα-オレフィンがプロピレンである、請求項1に記載の分散剤(A)。
【請求項3】
前記エチレン・α-オレフィン共重合体(a)が、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体から選ばれる1種以上の化合物によってグラフト変性されており、該化合物から導かれる構成単位の含有量が0.1~30質量%である、請求項1に記載の分散剤(A)。
【請求項4】
前記エチレン・α-オレフィン共重合体(a)が、マレイン酸および無水マレイン酸から選ばれる1種以上によってグラフト変性されており、酸価が1~200mgKOH/gである、請求項1に記載の分散剤(A)。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の分散剤(A)、該分散剤(A)以外の熱可塑性樹脂(B)、および、フィラー(C)を含有する樹脂組成物。
【請求項6】
前記分散剤(A)、前記熱可塑性樹脂(B)および前記フィラー(C)の含有量の合計を100質量%とした時、前記分散剤(A)の含有量が0.1~30質量%である、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記熱可塑性樹脂(B)が、炭素数2~12のα-オレフィンから選ばれる1種以上から導かれる構成単位を含有するオレフィン系重合体を含む、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記フィラー(C)が有機フィラーを含む、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記フィラー(C)が、木粉、セルロースファイバーおよびセルロースナノファイバーからなる群より選ばれる1種以上の有機フィラーを含む、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
請求項5に記載の樹脂組成物を含む、成形体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分散剤、樹脂組成物、およびその用途に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
木粉、セルロースファイバー、竹粉、稲わら等の有機フィラーと、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂とを複合した樹脂組成物が広く知られている。この樹脂組成物を、押出成形法、射出成形法等の各種成形法によって目的とする形状に成形することで、産業廃材として捨てられてきた天然素材の有効活用を目的の一つとして実用化が検討されている。
【0003】
しかしながら、従来の、セルロースファイバーやセルロースナノファイバーなどの有機フィラーを含有する樹脂組成物は、成形性が悪く、特に流動性が低いため、使用する有機フィラーのサイズが限定されたり(大きな有機フィラーの使用が求められる)、有機フィラーの含有量が限定されたりする等の制限があった。そこで、この制限を取り払うべく、樹脂組成物の流動性を向上させるための添加剤の開発が種々行われている。
【0004】
特許文献1では、有機フィラーの分散剤(相容化剤)として、特定のポリオレフィンワックスまたは石油樹脂を用いることが提案されている。また、特許文献2では、特定のポリオレフィンワックスを、有機フィラーの分散剤として用いることが提案されている。特許文献1および2では、有機フィラーとして、平均粒径がミクロンサイズの大きな木粉が用いられている。一方、特許文献3および4では、有機フィラーとして、ナノサイズの小さなセルロースナノファイバーが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6470402号公報
特開2020-111690号公報
特開2020-012050号公報
特開2020-076082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のいずれの有機フィラーを含む樹脂組成物においても、分散剤として、高い融点を有するポリオレフィンワックスや高いガラス転移点を有する石油樹脂が用いられているため、高い弾性率を有する樹脂組成物への応用に限定されていた。なお、これらの樹脂組成物に、ゴム系材料を配合することで弾性率を低くすることは可能であるが、該ゴム系材料は高分子量体であるため、樹脂組成物の加工性を損なうことが問題となっていた。
これらのことから、従来の有機フィラーを含む樹脂組成物は、加工性と柔軟性との両立ができず、この点で改良の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、セルロースファイバーなどの有機フィラーの分散性に優れる分散剤、該分散剤と有機フィラーとを含む、加工性および柔軟性に優れる樹脂組成物およびその用途を提供することを課題とする。
本発明の構成例は、以下の通りである。
【0008】
[1] 下記要件(a1)~(a5)を満たすエチレン・α-オレフィン共重合体(a)を含む分散剤(A)。
(a1)エチレンから導かれる構成単位の含有量が15~85mol%である
(a2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、1,000~100,000である
(a3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下である
(a4)150℃における回転粘度が1~5,000mPa・sである
(a5)流動点が0℃以下である
【0009】
[2] 前記エチレン・α-オレフィン共重合体(a)におけるα-オレフィンがプロピレンである、[1]に記載の分散剤(A)。
【0010】
[3] 前記エチレン・α-オレフィン共重合体(a)が、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体から選ばれる1種以上の化合物によってグラフト変性されており、該化合物から導かれる構成単位の含有量が0.1~30質量%である、[1]または[2]に記載の分散剤(A)。
(【0011】以降は省略されています)

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