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公開番号2024104164
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-02
出願番号2023008251
出願日2023-01-23
発明の名称モータの支持構造
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類H02K 1/18 20060101AFI20240726BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ステータを保持してステータと一体化しているケースの振動を抑制することのできるモータの支持構造を提供する。
【解決手段】ステータ5の内部にロータ6を配置した三相交流型のモータ2を収容してモータ2を保持するケース3を備え、ステータ5の外周面とケース3の内周面とのそれぞれに密着するリング部4が設けられているモータの支持構造1であって、リング部4は、ステータ5の外周面に面接触する内筒リング部4aと、内筒リング部4aの外周側に所定の間隔を空けて同心円状に配置され、外周面がケース3に面接触する外筒リング部4bと、内筒リング部4aと外筒リング部4bとの間にリング部4の円周方向に所定の間隔を空けて設けられ、それらを連結する複数の仕切り部4cと、を有し、仕切り部4cは、モータ2における三相のうちの特定の一つの相の外周側に配置されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数対の磁極を有するステータの内部に磁力によって回転するロータを配置した三相交流型のモータを収容して前記モータを保持するケースを備え、前記ステータの外周面と前記ケースの内周面とのそれぞれに密着して前記ステータと前記ケースとの間を埋めているリング部が設けられているモータの支持構造であって、
前記リング部は、
前記ステータの外周面に面接触する内筒リング部と、
前記内筒リング部の外周側に所定の間隔を空けて同心円状に配置されるとともに外周面が前記ケースに面接触する外筒リング部と、
前記内筒リング部と前記外筒リング部との間に前記リング部の円周方向に所定の間隔を空けて設けられて前記内筒リング部と前記外筒リング部とを連結している複数の仕切り部と、を有し、
前記仕切り部は、前記モータにおける三相のうちの特定の一つの相の外周側に配置されている
ことを特徴とするモータの支持構造。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
請求項1に記載のモータの支持構造であって、
前記仕切り部は、
前記モータの磁極の対の数である極対数に2の累乗を乗じた数だけ形成され、かつ、
前記モータの回転中心について対称となる位置に設けられている
ことを特徴とするモータの支持構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載のモータの支持構造であって、
前記仕切り部は、前記モータにおける前記特定の一つの相の数と同じ数だけ設けられている
ことを特徴とするモータの支持構造。
【請求項4】
請求項1または2に記載のモータの支持構造であって、
前記リング部は、半径方向における前記内筒リング部と前記外筒リング部との間に隙間を有し、
前記隙間は、前記仕切り部によって前記半径方向に仕切られることにより前記モータを冷却するための流路となっている
ことを特徴とするモータの支持構造。
【請求項5】
請求項1または2に記載のモータの支持構造であって、
前記仕切り部は、前記リング部の円周方向に折れ曲がった屈曲部を有している
ことを特徴とするモータの支持構造。
【請求項6】
請求項1または2に記載のモータの支持構造であって、
前記ステータは、
所定のクリアランスを空けて内周面から半径方向内側に突出する複数のティースと、
複数の前記ティースのうち隣接する二つのティース同士の間の隙間である複数のスロットと、を有し、
前記特定の一つの相は、U相であり、
前記ステータと前記リング部との締結および前記ケースと前記リング部との締結は、いずれも焼きばめであり、
前記仕切り部の円周方向の幅は、一つの前記ティースの幅方向の長さに二つの前記スロットの幅方向の長さを加えた長さに形成されている
ことを特徴とするモータの支持構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータのステータをケースなどの固定部材に支持する構造に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、圧縮応力の増大による鉄損の増大を抑制しつつ、必要な締付荷重を確保することを目的としたステータの固定構造が開示されている。特許文献1の構造では、モータのステータが外筒リングを介してケースに固定されている。ステータのステータコアは、円弧状に形成された複数のコアセグメントを円環状に繋ぎ合わせて形成されており、その外周面が焼き嵌めによって外筒リングの内周面に面接触するように締結されている。外筒リングは、ケースに嵌め込むことによってケースに固定されている。外筒リングは、内周面の径がほぼ同一の円筒状に形成されており、これに対して、外周面の径が軸線方向における中間部において、外周面の他の部分と比較して小さくなっている。具体的には、外筒リングの外径は、ステータの軸線方向での両端部において互いに等しく、これに対して軸線方向での中間部で両端部よりも小さくなっている。また、外筒リングはケースの内部に収容されるとともに、ケースの内周面に対して間隔を空けて固定されている。すなわち、外筒リングの軸方向端部の外周には、ロータとステータとの同軸精度を高めるための樹脂リングが設けられており、その樹脂リングがケースに嵌合していることにより、外筒リングがケースに固定されている。
【0003】
特許文献1には、このような構成により、外筒リングの外径が大きい両端部によって比較的大きな締付荷重をステータに与えることにより、衝突時におけるステータの抜けを防止するのに必要な程度の締付荷重を確保することができると記載されている。また、中間部の外径を両端部の外径よりも縮小したことにより、モータの回転時にステータに生じる反力に対して、ステータを回転方向に保持するのに必要な最小限の締付荷重を設定することが可能となるので、中間部における締付荷重の不要な増大を回避して、圧縮応力によるステータの鉄損の増大を抑制することができる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-246259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
モータには、トルクを発生させているときに、主に、電磁力の変動によって振動が生じる。その振動がケースを介して他の部材に伝わることによりノイズが発生する。例えば、特許文献1の構造では、外筒リングがケースの内部に収容された状態で固定されるとともに、外筒リングの軸方向端部の外周にはケースとの間に介在される樹脂リングが設けられている。そのため、モータの振動が外筒リングおよび樹脂リングを介してケースに伝達されてしまい、上述したような振動やノイズが発生する可能性がある。また、電磁力の変動は、モータの極数などに応じて変わるので、ステータに生じる振動もそれに応じて変化する。すなわち、外筒リングの円周方向において発生する振動の大きさが異なる場合があり、その結果、ケースに生じる振動やノイズが局所的に大きくなってしまう可能性があった。
【0006】
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、ステータを保持してステータと一体化しているケースの振動を抑制することのできるモータの支持構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の目的を達成するために、複数対の磁極を有するステータの内部に磁力によって回転するロータを配置した三相交流型のモータを収容して前記モータを保持するケースを備え、前記ステータの外周面と前記ケースの内周面とのそれぞれに密着して前記ステータと前記ケースとの間を埋めているリング部が設けられているモータの支持構造であって、前記リング部は、前記ステータの外周面に面接触する内筒リング部と、前記内筒リング部の外周側に所定の間隔を空けて同心円状に配置されるとともに外周面が前記ケースに面接触する外筒リング部と、前記内筒リング部と前記外筒リング部との間に前記リング部の円周方向に所定の間隔を空けて設けられて前記内筒リング部と前記外筒リング部とを連結している複数の仕切り部と、を有し、前記仕切り部は、前記モータにおける三相のうちの特定の一つの相の外周側に配置されていることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明では、前記仕切り部は、前記モータの磁極の対の数である極対数に2の累乗を乗じた数だけ形成され、かつ、前記モータの回転中心について対称となる位置に設けられていてよい。
【0009】
また、本発明では、前記仕切り部は、前記モータにおける前記特定の一つの相の数と同じ数だけ設けられていてよい。
【0010】
また、本発明では、前記リング部は、半径方向における前記内筒リング部と前記外筒リング部との間に隙間を有し、前記隙間は、前記仕切り部によって前記半径方向に仕切られることにより前記モータを冷却するための流路となっていてよい。
(【0011】以降は省略されています)

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