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公開番号2024101576
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-30
出願番号2023005524
出願日2023-01-18
発明の名称スイッチング電源装置
出願人ミツミ電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H02M 3/28 20060101AFI20240723BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】同期整流トランジスタのターンオフ直前のボディダイオードによる整流期間を短くして損失を低減することができるスイッチング電源装置を提供する。
【解決手段】トランスの二次側コイルの電流を導通/遮断する同期整流素子と該同期整流素子をオン/オフ駆動する同期制御回路とを備えた同期整流型スイッチング電源装置において、同期制御回路に、同期整流素子をターンオンするタイミングを検出する検出回路と、同期整流素子をターンオフするタイミングを検出する検出回路と、前記オンタイミング検出回路の出力信号および前記オフタイミング検出回路の出力信号に基づいて前記同期整流素子のオン/オフ制御信号を生成するオン/オフ制御回路とを設けた。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一次側に入力電圧を受けるトランスと、該トランスの二次側コイルの電流を導通/遮断する同期整流素子と、該同期整流素子をオン/オフ駆動する同期制御回路と、を備えた同期整流型スイッチング電源装置において、
前記同期制御回路は、
前記同期整流素子の端子電圧に基づいて当該同期整流素子をターンオンするタイミングを検出するオンタイミング検出回路と、
前記同期整流素子の端子電圧と所定のしきい値電圧とを比較して当該同期整流素子をターンオフするタイミングを検出するオフタイミング検出回路と、
前記オンタイミング検出回路の出力信号および前記オフタイミング検出回路の出力信号に基づいて前記同期整流素子のオン/オフ制御信号を生成するオン/オフ制御回路と、
を備えることを特徴とするスイッチング電源装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記同期制御回路は、さらに、
前記同期整流素子のターンオフタイミングよりも前に前記同期整流素子のゲート端子の電荷を引き抜いて電圧を低下させるディスチャージ回路と、
前記オフタイミング検出回路が前記同期整流素子のターンオフタイミングを検出するために用いるターンオフしきい値電圧を、前記同期整流素子の端子電圧の変化に基づいて、前記同期整流素子のターンオフタイミングが前記同期整流素子に流れる電流がゼロになるポイントに近づくように補正する電圧調整回路と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
【請求項3】
前記ディスチャージ回路は、ディスチャージ開始後、前記同期整流素子の制御電圧が当該同期整流素子のオフ状態となる電位に降下する前にディスチャージを停止して、前記同期整流素子をディスチャージ開始前の低オン抵抗の状態から高オン抵抗の状態へ移行させるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源装置。
【請求項4】
前記電圧調整回路は、前記同期整流素子のターンオン後、当該同期整流素子のオン抵抗の増加またはドレイン電流の増加によるドレイン電圧波形の変化に基づいて、前記ターンオフしきい値電圧を設定するように構成されている事を特徴とする請求項2または3に記載のスイッチング電源装置。
【請求項5】
前記同期制御回路は、前記同期整流素子の端子電圧が低下したこと検出する電圧低下検出回路と、
前記電圧低下検出回路の検出結果に応じて前記ターンオフしきい値電圧を調整する電圧調整回路と、を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載のスイッチング電源装置。
【請求項6】
前記電圧調整回路は、前記電圧低下検出回路が前記同期整流素子の端子電圧が低下したことを判定した場合に、前記電圧調整回路により、オフタイミングが遅くなるように前記ターンオフしきい値電圧を調整するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のスイッチング電源装置。
【請求項7】
前記電圧調整回路は、前記電圧低下検出回路が前記同期整流素子の端子電圧が低下しないことを判定した場合に、前記電圧調整回路により、オフタイミングが早くなるように前記ターンオフしきい値電圧を調整するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のスイッチング電源装置。
【請求項8】
前記同期制御回路は、
前記同期整流素子の端子電圧が所定の電位以下に下がっている状態を検出する第1検出回路と、
前記ディスチャージ回路がディスチャージ動作を開始した後に前記同期整流素子の端子電圧が低下したことを検出する第2検出回路と、を備え、
前記電圧調整回路は、
前記第2検出回路の出力信号を、前記第1検出回路の出力信号の変化に応じて取り込む第1ラッチ回路と、
前記オンタイミング検出回路の出力信号の変化に応じて所定のパルス幅を有するパルス信号を生成するパルス生成回路と、
前記第1ラッチ回路の出力信号と前記パルス生成回路により生成された前記パルス信号との論理積をとる第1論理回路と、
前記第1ラッチ回路の反転出力信号と前記パルス生成回路により生成された前記パルス信号との論理積をとる第2論理回路と、
を備え、前記第1論理回路の出力信号に基づいて前記ターンオフしきい値電圧を所定量だけ高い方へ変化させ、前記第2論理回路の出力信号に基づいて前記ターンオフしきい値電圧を所定量だけ低い方へ変化させるように構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のスイッチング電源装置。
【請求項9】
前記同期制御回路は、前記電圧調整回路が前記ターンオフしきい値電圧を所定量だけ高い方へ変化させるのを禁止する判定回路を備え、
前記判定回路は、前記同期整流素子がターンオフされてから前記端子電圧が上昇するまでの時間が予め設定された所定時間以下の場合には、前記電圧調整回路が前記ターンオフしきい値電圧を高い方へ変化させるのを禁止するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のスイッチング電源装置。
【請求項10】
前記判定回路は、前記オフタイミング検出回路の出力信号の変化に応じて前記所定時間の計時を開始するタイマ回路と、前記第1検出回路の出力信号の変化に応じて前記タイマ回路の出力信号の状態を取り込む第2ラッチ回路と、を備え、
前記第2ラッチ回路の出力信号が前記第1論理回路に入力されるように構成されていることを特徴とする請求項9に記載のスイッチング電源装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧変換用のトランスを備えたスイッチング制御方式の直流電源装置に関し、例えばトランスの二次側に同期整流回路を備えた絶縁型DC-DCコンバータに利用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、スイッチング電源装置の1つとして、トランスの一次側コイルに間欠的に電流を流すためのスイッチング素子としてのMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)および該素子をオン/オフ制御する制御回路(IC)を備えたスイッチング電源装置(絶縁型DC-DCコンバータ)がある。この種のスイッチング電源装置には、一次側コイルに電流を流すことで二次側コイルに誘起された電流を整流素子により整流し、コンデンサで平滑して出力するものがある。しかるに、二次側回路の整流素子としてダイオードを用いた絶縁型DC-DCコンバータにおいては、整流用のダイオードにおける損失が大きく効率を低下させる原因となる。
【0003】
そこで、二次側回路の整流用ダイオードの代わりに同期整流用のスイッチング素子(MOSトランジスタ)を設けるとともに、二次側制御回路によって同期整流素子の端子電圧(ソース-ドレイン間電圧)を検出し、一次側回路のスイッチング素子のオフタイミングに同期して二次側同期整流素子をターンオン制御することによって、整流素子における損失を減らし高効率化を図るようにした技術がある。
なお、同期整流方式のスイッチング電源装置において、二次側同期整流素子のオフタイミングを調整することで、低損失化を図るようにした発明として、例えば特許文献1に記載されているものがある。二次側同期整流素子は、電流がゼロになった時点でオフされるのが理想的なタイミングである。
【0004】
上記特許文献1に記載されている発明は、同期整流用のスイッチング素子のボディダイオードに順方向電流が流れる第1タイミングを検出する第1タイミング検出回路と、同期整流用スイッチング素子のオン/オフ制御信号の変化タイミングを検出する第2タイミング検出回路と、ボディダイオードがオフした瞬間に発生する逆起電圧で第3タイミングを検出する第3タイミング検出回路と、を備え、第1タイミングで同期整流用スイッチング素子をオンさせ、第3タイミングよりも前に同期整流用スイッチング素子をオフさせるとともに、このスイッチング素子のオフタイミングを第3タイミングに近づけるように同期整流用スイッチング素子のオン/オフ制御信号を生成するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4862432号公報
米国特許第1078479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されている同期整流方式のスイッチング電源装置においては、同期整流用のMOSトランジスタのゲート容量が大きい場合、図7に示すように、ドレイン端子VDの電圧がターンオフしきい値電圧VTH_OFFに達したことを検知したターンオフ検知時に、ゲート端子VGの電圧を立下げるべくゲート容量の電荷を引き抜くディスチャージ電流のピークが高くなる。そのため、高周波ノイズが発生する原因となるという問題点がある(問題点1)。
【0007】
また、同期整流用のMOSトランジスタのオン抵抗を低く抑えるため充分に高いゲート電圧が印加されるように、制御回路が設定されている場合、図8に実線で示すように、ゲート端子VGの電圧が低い場合(一点鎖線)に比べて同期整流トランジスタのドレイン電流Idが低下してもドレイン端子VDの電圧がなかなか上昇しないため、ターンオフタイミングを精度よく検出することができない。
また、オン抵抗が小さく設定されている条件下でしきい値電圧Vth_OFFがプラス側にばらついた場合、オフタイミングの検出が遅れて、図9に破線で示すように、ドレイン電流Idが逆流してドレイン端子VDの電圧にサージSが発生してしまう。そのため、同期整流トランジスタを早めにターンオフしてボディダイオードによる整流期間を設ける必要がある。しかし、ターンオフのタイミングが早過ぎると、ボディダイオードに電流が流れる時間が長くなり損失が増加してしまうという問題点がある(問題点2)。
【0008】
そこで、本発明者らは、上記2つの問題点を解決する方法について検討した。そして、2つの解決方法を考えついた。1つ目の解決方法は、同期整流トランジスタのターンオフしきい値電圧VTH_OFFを調整する機能(補正回路)を同期整流制御回路に設けるというもの、2つ目の解決方法は、同期整流トランジスタのターンオフ時のゲート電圧を直前に低くするというものである。なお、上記2つ目の解決方法に関連して、従来、ターンオフ時のゲート電圧を低くする制御を行うようにしたICが提供されている。また、ゲート電圧波形が類似しているスイッチング電源装置に関する発明が特許文献2に記載されている。
【0009】
しかし、上記1つ目の解決方法にあっては、ドレイン端子VDの電圧の波形の傾きが緩やかな条件においては、ターンオフしきい値電圧VTH_OFFの調整時の補正精度の影響を受け易くなり、精度の高い補正回路を採用すると補正回路の規模が増大する。また、低い補正精度に合わせてターンオフを早くすると、ボディダイオード整流期間が長くなって損失が増加するという問題点があることが分かった(問題点3)。
【0010】
一方、ターンオフ時のゲート電圧を低くする2つ目の解決方法は、ターンオフ時のディスチャージ電流のピークを低下させ、高周波ノイズを抑制することができるという利点がある。また、ドレイン電圧波形の傾きは同期整流トランジスタのオン抵抗によって異なることから、2つ目の解決方法は、ターンオフ直前にゲート電圧を低くしてオン抵抗を増加させることで、ドレイン電圧波形の上昇傾きを大きくして、ターンオフ直前のボディダイオードによる整流期間を短くすることができるという利点がある。
(【0011】以降は省略されています)

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