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公開番号2024101492
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-29
出願番号2023005501
出願日2023-01-17
発明の名称インバートの設置方法
出願人株式会社奥村組,株式会社IHI建材工業
代理人個人
主分類E21D 11/04 20060101AFI20240722BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】トンネルの盤膨れ防止施工を、短工期、低コスト且つ容易に行うこと。
【解決手段】エレメント10e同士が接続される接続用開口部10eaに双方のエレメント10eの内部空間を連通させるとともに上方向からの荷重を支持する支持部材11が設置され、上板10ts、下板10usおよび側板10sfからなる備えた中空構造のインバート用ブロック10を形成する複数の長尺状のエレメント10eを用意する第1の工程と、複数のエレメント10eをトンネルの軸方向に向かって並列に配置し、これらのエレメント10eを接続してインバート用ブロック10を設置する第2の工程と、第2の工程で形成された既設のインバート用ブロック10内にコンクリートを打設してインバートを作製する第3の工程とを有し、第2の工程と第3の工程とを相互に異なる範囲で並行して実行してトンネルの底部地盤にインバートを設置する。
【選択図】図26
特許請求の範囲【請求項１】
２車線の内の一方の車線を通行規制し、複数の鋼製のエレメントを接続して構成されるインバートをトンネルの底部地盤に設置する方法であって、
前記エレメント同士が接続される接続用開口部に双方の前記エレメントの内部空間を連通させるとともに上方向からの荷重を支持する支持部材が設置され、上板、下板および側板からなる箱型の中空構造のインバート用ブロックを形成する複数の長尺状の前記エレメントを用意する第１の工程と、
トンネルの底部地盤を掘削して複数の前記エレメントをトンネルの軸方向に向かって並列に配置し、これらの前記エレメントを接続して前記インバート用ブロックを形成し、当該インバート用ブロックにコンクリート打設用の接続管を上方に向けて取り付ける第２の工程と、
前記第２の工程で形成された既設の前記インバート用ブロック内に前記接続管を介してコンクリートを打設してインバートを作製する第３の工程と、
前記第２の工程および前記第３の工程とを相互に異なる範囲で並行して実行した後、路床材で埋め戻して路床を形成し、さらに前記路床の上に路盤層およびアスファルト層を積層形成する第４の工程と、
を有し、
前記第４の工程では、前記接続管の先端位置が前記アスファルト層の下部となるように前記路盤層および前記アスファルト層を積層形成する、
ことを特徴とするインバートの設置方法。
続きを表示（約 370 文字）【請求項２】
前記コンクリートには、高流動コンクリートが用いられる、
ことを特徴とする請求項１記載のインバートの設置方法。
【請求項３】
コンクリートを打設してインバートを作製する範囲では、前記アスファルト層または前記アスファルト層および前記路盤層の一部を剥離して前記接続管の先端を露出する第５の工程と、
を有し、
前記第５の工程を実行した後、前記第２～第４の工程を実行する、
ことを特徴とする請求項１または２記載のインバートの設置方法。
【請求項４】
２車線の双方の車線について前記第２～第５の工程を実行して前記インバートを設置した後、全範囲の前記路盤層および前記アスファルト層を剥離して本舗装を行う、
ことを特徴とする請求項３記載のインバートの設置方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、トンネル内の盤膨れを防止するための施工技術に関するものである。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
トンネル周辺部の応力状態によっては、下側底から押し上げる圧力を受けるために路面の隆起や変状等による盤膨れ箇所が発生し、トンネル構造物の健全性が低下する場合がある。
【０００３】
そのために、下側底から押し上げる圧力に耐えるように、トンネルの底部地盤に当該トンネルに対して逆アーチ状となったインバートを設置する工事が行われる。
【０００４】
なお、トンネルにインバートを施工する技術については、例えば特許文献１（特開２０２０－０４１３８１号公報）に記載されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２０－０４１３８１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
ここで、トンネルにおけるインバートの設置は、現場打ちコンクリートによる工法が一般的である。しかしながら、現場打ちのコンクリートでは、コンクリートを打設するための型枠の設置、コンクリートの養生等に時間がかかり、工期が長くなる。特に、供用中の高速道路のトンネルに当該工法を適用すると、車線規制期間が長くなることから、影響が大きくなる。
【０００７】
また、プレキャストのインバートを製造してトンネル内に搬入し、設置していく工法もあるが、費用がかかるのみならず、トンネル内での施工となるために使用重機の大きさが限定され、さらに、インバートを吊り上げて設置するためのクレーンの旋回が難しくなるなど、困難な設置作業となる。
【０００８】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、トンネルにおける盤膨れ防止の施工を、短い工期で、低コスト且つ容易に行うことのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記課題を解決するため、請求項１に記載の本発明のインバートの設置方法は、２車線の内の一方の車線を通行規制し、複数の鋼製のエレメントを接続して構成されるインバートをトンネルの底部地盤に設置する方法であって、前記エレメント同士が接続される接続用開口部に双方の前記エレメントの内部空間を連通させるとともに上方向からの荷重を支持する支持部材が設置され、上板、下板および側板からなる箱型の中空構造のインバート用ブロックを形成する複数の長尺状の前記エレメントを用意する第１の工程と、トンネルの底部地盤を掘削して複数の前記エレメントをトンネルの軸方向に向かって並列に配置し、これらの前記エレメントを接続して前記インバート用ブロックを形成し、当該インバート用ブロックにコンクリート打設用の接続管を上方に向けて取り付ける第２の工程と、前記第２の工程で形成された既設の前記インバート用ブロック内に前記接続管を介してコンクリートを打設してインバートを作製する第３の工程と、前記第２の工程および前記第３の工程とを相互に異なる範囲で並行して実行した後、路床材で埋め戻して路床を形成し、さらに前記路床の上に路盤層およびアスファルト層を積層形成する第４の工程と、を有し、前記第４の工程では、前記接続管の先端位置が前記アスファルト層の下部となるように前記路盤層および前記アスファルト層を積層形成する、ことを特徴とする。
【００１０】
請求項２に記載の本発明のインバートの設置方法は、上記請求項１に記載の発明において、前記コンクリートには、高流動コンクリートが用いられる、ことを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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