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公開番号2024077788
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2022189944
出願日2022-11-29
発明の名称結合装置
出願人アイエスケー株式会社
代理人個人,個人
主分類E21D 11/04 20060101AFI20240603BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】結合のための抵抗を抑える。
【解決手段】結合装置10はオス側金具20とメス側金具22とを備える。メス側金具22がケーシング60と複数のメス側柱状部材62,62,62,62と配置体64と環状部材66とを有している。複数のメス側柱状部材62,62,62,62は、ケーシング60に形成される柱状空間内に収容され、かつ、同一円周上に配置される。その同一円周は、柱状空間の中心軸108上に中心が配置されるものである。この場合、メス側金具クリアランスCが同一円周の径方向についての環状部材66の幅Aより大きい。メス側金具クリアランスCは、柱状空間内の同一円周上に複数のメス側柱状部材62,62,62,62が配置されるときのケーシング60の内周面とメス側柱状部材62,62,62,62の同一円周の中心側の側面から見た裏側面124,126との最小隙間である。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
オス側金具と、
メス側金具とを備え、
前記オス側金具が柱状のオス側柱状部材を有しており、
前記メス側金具が、
柱状空間を形成する空間形成部を有しており、前記柱状空間に連通する前記オス側柱状部材の進入口が一端に形成されているケーシングと、
前記柱状空間内に収容されている複数のメス側柱状部材と、
前記柱状空間の中心軸上に中心が配置される同一円周上に前記複数のメス側柱状部材を前記柱状空間の中心軸方向への移動が可能となるように配置する配置体と、
前記複数のメス側柱状部材を束ねる環状部材とを有しており、
前記ケーシングの前記進入口の中心が前記柱状空間の中心軸上に配置されている結合装置であって、
前記メス側柱状部材が、前記同一円周の中心側の側面から見た裏側に配置され前記同一円周の周方向の一端から他端までにわたる溝部を有しており、
前記環状部材が、前記複数のメス側柱状部材それぞれの前記溝部に嵌まることで前記複数のメス側柱状部材を束ね、
前記配置体によって前記柱状空間内の前記同一円周上に前記複数のメス側柱状部材が配置されるときの前記空間形成部の内周面と前記メス側柱状部材の前記同一円周の中心側の側面から見た裏表面との最小隙間であるメス側金具クリアランスが前記同一円周の径方向についての前記環状部材の幅より大きいことを特徴とする結合装置。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記溝部の深さが前記同一円周の径方向についての前記環状部材の幅より大きいことを特徴とする請求項1に記載の結合装置。
【請求項3】
前記メス側金具クリアランスが、前記同一円周の径方向についての前記環状部材の幅と前記ケーシングの前記進入口に進入する前記オス側柱状部材の前記柱状空間の中心軸に対する最大偏心量との和以下であることを特徴とする請求項1に記載の結合装置。
【請求項4】
前記メス側柱状部材が、前記同一円周の中心側の側面に配置される凹凸部を前記溝部に加えて有しており、
前記メス側金具クリアランスが、前記同一円周の径方向についての前記環状部材の幅と前記ケーシングの前記進入口に進入する前記オス側柱状部材の前記柱状空間の中心軸に対する最大偏心量と前記凹凸部における凹凸の高さとの和以下であることを特徴とする請求項1に記載の結合装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、結合装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は接合構造を開示する。この接合構造は、第1の部材と第2の部材どうしを、互いの接合面を合わせた状態で接合する構造である。この接合構造においては、接合具が第1の部材の内部に埋設される。接合具は、ケーシング内に複数のメス側柱状部材が軸方向に移動可能に収納されてなる。ケーシングの内周面は、軸方向一端から他端に向けて内径が拡径する。この接合構造においては、第1の部材の接合面に第2の部材の接合面を合わせられる。この接合構造においては、第2の部材に形成された貫通孔が、接合具と略同軸的に一致させられる。この接合構造においては、少なくとも一端にねじ部が形成されたオス側柱状部材が、他端部側から第2の部材の貫通孔に貫通させられる。そのオス側柱状部材は接合具の複数のメス側柱状部材を径方向に離しながら進入する。この接合構造においては、そのオス側柱状部材のねじ部にねじ込んだナットを第2の部材に締め付けることによりそのオス側柱状部材を第2の部材側に引き寄せてその他端部を接合具に係止させる。特許文献1に開示された接合構造は、セグメント等の部材どうしの少しの位置ずれがあっても締結が容易で、かつ作業性にも優れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平7-317744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された接合構造には、オス側柱状部材を複数のメス側柱状部材の中央の隙間に挿入するための抵抗が高くなりやすいという問題点がある。本発明は、このような問題を解決するものである。本発明の目的は、結合のための抵抗を抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
図面に基づき本発明の結合装置が説明される。なおこの欄で図中の符号を使用したのは発明の内容の理解を助けるためであって内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
【0006】
上述された課題を解決するために、本発明のある局面に従うと、結合装置10,12は、オス側金具20,24と、メス側金具22とを備える。オス側金具20,24が、柱状のオス側柱状部材40を有している。メス側金具22が、ケーシング60と、複数のメス側柱状部材62,62,62,62と、配置体64と、環状部材66とを有している。ケーシング60は空間形成部82を有している。空間形成部82は柱状空間を形成する。ケーシング60の一端にオス側柱状部材40の進入口100が形成されている。この進入口100は柱状空間に連通する。複数のメス側柱状部材62,62,62,62は柱状空間内に収容される。配置体64は、次に述べられる同一円周上に複数のメス側柱状部材62,62,62,62を配置する。その同一円周は、柱状空間の中心軸108上に中心が配置されるものである。複数のメス側柱状部材62,62,62,62は、柱状空間の中心軸108方向への移動が可能となるように配置体64によって配置される。環状部材66は、複数のメス側柱状部材62,62,62,62を束ねる。ケーシング60の進入口100の中心が柱状空間の中心軸108上に配置されている。メス側柱状部材62が、溝部122を有している。溝部122は同一円周の中心側の側面から見た裏側に配置される。溝部122は、同一円周の周方向の一端から他端までにわたる。環状部材66は、複数のメス側柱状部材62,62,62,62それぞれの溝部122に嵌まることで複数のメス側柱状部材62,62,62,62を束ねる。この場合、メス側金具クリアランスCが同一円周の径方向についての環状部材66の幅Aより大きい。メス側金具クリアランスCは、配置体64によって柱状空間内の同一円周上に複数のメス側柱状部材62,62,62,62が配置されるときの空間形成部82の内周面とメス側柱状部材62,62,62,62の同一円周の中心側の側面から見た裏側面124,126との最小隙間である。
【0007】
進入口100を介してケーシング60の内部の複数のメス側柱状部材62,62,62,62の間にオス側柱状部材40が進入させられ得る。一方、環状部材66は、複数のメス側柱状部材62,62,62,62それぞれの溝部122に嵌まることで複数のメス側柱状部材62,62,62,62を束ねる。オス側柱状部材40がケーシング60の内部へ進入したとき、そのオス側柱状部材40の進入位置が複数のメス側柱状部材62,62,62,62に囲まれる空間に対し偏っていることがある。そのオス側柱状部材40の進入方向が柱状空間の中心軸108に対して傾いていることもある。それらの場合、そのオス側柱状部材40は複数のメス側柱状部材62,62,62,62のいずれかのみを押したり複数のメス側柱状部材62,62,62,62のいずれかを押し上げたりする。それらの際、メス側柱状部材62の動きに伴って環状部材66が溝部122から出ることがあり得る。環状部材66が溝部122から出た場合、メス側金具クリアランスCが同一円周の径方向についての環状部材66の幅Aより大きいと、環状部材66は空間形成部82の内周面に接触しない。環状部材66が空間形成部82の内周面に接触しないとその接触が妨げとなってメス側柱状部材62の動きが抑制されることもなくなる。その結果、本発明のある局面に従う結合装置10,12は、オス側金具20,24とメス側金具22との結合のための抵抗を抑え得る。
【0008】
また、上述された溝部122の深さBが同一円周の径方向についての環状部材66の幅Aより大きいことが望ましい。この場合、複数のメス側柱状部材62,62,62,62のいずれかが押し上げられても溝部122によって形成される溝から環状部材66が出難くなる。環状部材66が出難くなると、環状部材66が空間形成部82の内周面に接触し難くなる。環状部材66が空間形成部82の内周面に接触し難くなるとその接触が妨げとなってメス側柱状部材62の動きが抑制されることもなくなる。その結果、本発明のある局面に従う結合装置10,12は、オス側金具20,24とメス側金具22との結合のための抵抗を抑え得る。
【0009】
また、上述されたメス側金具クリアランスCが、同一円周の径方向についての環状部材66の幅Aとケーシング60の進入口100に進入するオス側柱状部材40の柱状空間の中心軸108に対する最大偏心量との和以下であることが望ましい。
【0010】
オス側柱状部材40の進入位置が複数のメス側柱状部材62,62,62,62に囲まれる空間に対し偏っているとする。その場合、その偏心量すなわちオス側柱状部材40の柱状空間の中心軸108に対する同一円周の径方向についての距離の分だけ、複数のメス側柱状部材62,62,62,62のうちオス側柱状部材40に押されたものの移動量は大きくなる。ここで言う移動量は、同一円周の径方向についてのものを意味する。その移動量が大きくなると、その分、そのメス側柱状部材62は空間形成部82の内周面に近づく。メス側金具クリアランスCはその分大きい方が望ましい。しかしながら、メス側金具クリアランスCが大きくなることは空間形成部82の内径が大きくなる原因となる。メス側金具クリアランスCが、同一円周の径方向についての環状部材66の幅Aとケーシング60の進入口100に進入するオス側柱状部材40の柱状空間の中心軸108に対する最大偏心量との和以下であるとする。この場合、空間形成部82の内径を必要以上に大きくすることなく、メス側金具クリアランスCの大きさに応じてメス側柱状部材62が空間形成部82の内周面に接触する可能性を抑えることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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