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公開番号2024092606
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022208659
出願日2022-12-26
発明の名称位置推定装置、位置推定システム、位置推定方法および制御回路
出願人三菱電機株式会社
代理人個人
主分類G01S 5/14 20060101AFI20240701BHJP(測定;試験)
要約【課題】事前に全ての環境下におけるマルチパス成分の統計データを精度よく得ることができない場合であっても、高精度に位置推定を行うことが可能な位置推定装置を得ること。
【解決手段】複数の固定局2のそれぞれと移動局1との間で無線通信を用いて測定した複数の測距結果に基づいて移動局1xの位置を推定する位置推定装置である移動局1は、複数の固定局2A-1,2A-2,2A-3,2B-1,2B-2,2B-3のそれぞれと移動局1xとの間の複数の測距結果を取得する測距結果取得部と、複数の固定局2A-1,2A-2,2A-3,2B-1,2B-2,2B-3のそれぞれから通知される固定局グループ情報に基づいて、測位に使用する固定局グループを選択するグループ選択部と、選択した固定局グループに所属する複数の固定局2A-1,2A-2,2A-3の測距結果を用いて、移動局1xの位置を計算する測位計算部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
複数の固定局のそれぞれと移動局との間で無線通信を用いて測定した複数の測距結果に基づいて前記移動局の位置を推定する位置推定装置であって、
複数の前記固定局のそれぞれと前記移動局との間の複数の前記測距結果を取得する測距結果取得部と、
複数の固定局のそれぞれから通知される各固定局が所属する固定局グループを示す固定局グループ情報に基づいて、測位に使用する固定局グループを選択するグループ選択部と、
選択した前記固定局グループに所属する複数の前記固定局の前記測距結果を用いて、前記移動局の位置を計算する測位計算部と、
を備えることを特徴とする位置推定装置。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記グループ選択部は、前記固定局グループ毎の前記測距結果に基づいて、前記測位に使用する固定局グループを選択することを特徴とする請求項１に記載の位置推定装置。
【請求項３】
前記グループ選択部は、前記移動局の移動方向における位置が同一である複数の前記固定局の複数の前記測距結果を比較し、前記測距結果が最も短い前記固定局が所属する前記固定局グループを前記測位に使用する固定局グループとして選択することを特徴とする請求項１に記載の位置推定装置。
【請求項４】
前記固定局グループ情報は、前記固定局グループに所属する固定局の数を含み、
前記グループ選択部は、前記固定局グループに所属する固定局の数と、前記固定局グループに所属する固定局のうち測距結果が取得された前記固定局の数との比較結果に基づいて、前記測位に使用する固定局グループを選択することを特徴とする請求項２に記載の位置推定装置。
【請求項５】
前記測距結果は、前記固定局と前記移動局との間における超広帯域無線信号の送受信タイミングに基づいて得られることを特徴とする請求項１に記載の位置推定装置。
【請求項６】
前記移動局は、予め定められた経路に沿って移動する移動体に搭載され、
前記固定局は、前記経路に沿って設置されることを特徴とする請求項１から５のいずれか１項に記載の位置推定装置。
【請求項７】
前記固定局グループは、複数の前記経路のそれぞれに対応していることを特徴とする請求項６に記載の位置推定装置。
【請求項８】
前記移動局は、線路上を走行する列車に搭載されており、
前記固定局は、前記列車が停止する駅に設置されており、
前記固定局グループは、前記駅の番線に対応していることを特徴とする請求項１に記載の位置推定装置。
【請求項９】
前記固定局グループ情報は、当該固定局グループに対応する前記番線を示す情報をさらに含むことを特徴とする請求項８に記載の位置推定装置。
【請求項１０】
複数の固定局と、
複数の前記固定局のそれぞれとの間で無線通信を用いて測定した複数の測距結果に基づいて移動局の位置を推定する前記移動局と、
を備え、
前記移動局は、
複数の前記固定局のそれぞれと前記移動局との間の複数の前記測距結果を取得する測距結果取得部と、
複数の固定局のそれぞれから通知される各固定局が所属する固定局グループを示す固定局グループ情報に基づいて、測位に使用する固定局グループを選択するグループ選択部と、
選択した前記固定局グループに所属する複数の前記固定局の前記測距結果を用いて、前記移動局の位置を計算する測位計算部と、
を有することを特徴とする位置推定システム。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、通信の送受信タイミングを利用した測距結果に基づいて移動局の位置を推定する位置推定装置、位置推定システム、位置推定方法および制御回路に関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
通信の送受信タイミングを利用して、地上に固定された複数の固定局と、移動局との間の伝搬時間から固定局と移動局との間の距離を測定して、固定局の既知の位置情報と測距結果とを用いて移動局の位置を推定する技術が利用されている。位置推定を行う際に用いられる一般的なアルゴリズムとしては、移動局の三次元の位置（ｘ，ｙ，ｚ）を決めるために、３台以上の固定局の位置と、固定局と移動局との間の測距結果とに関する三次元の非線形な連立方程式を解く最小二乗法があり、逐次近似的な計算により移動局の位置の推定が行われる。
【０００３】
このような分野では、位置の推定精度を向上させることが望まれている。例えば、特許文献１には、ＵＷＢ（Ultra-Wide Band）信号を用いた測距結果から移動局の位置を推定する方法において、受信信号に含まれるマルチパス成分の統計データに基づいて、固定局と移動局との間の電波伝搬が「見通し」状態であるか「非見通し」状態であるかを識別し、位置を推定する際に、「非見通し」状態である固定局との測距結果の影響が小さくなるように重み付けすることで、位置推定精度を改善する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特許第４５６７０９３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、上記従来の技術では、受信信号に含まれるマルチパス成分の統計データを、事前に収集しておく必要があり、複雑に変化する全ての環境下における統計データを事前に収集することができない場合、統計データの精度が低い場合などは、高精度に位置推定を行うことができないという問題があった。
【０００６】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、事前に全ての環境下におけるマルチパス成分の統計データを精度よく得ることができない場合であっても、高精度に位置推定を行うことが可能な位置推定装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る位置推定装置は、複数の固定局のそれぞれと移動局との間で無線通信を用いて測定した複数の測距結果に基づいて移動局の位置を推定する位置推定装置であって、複数の固定局のそれぞれと移動局との間の複数の測距結果を取得する測距結果取得部と、複数の固定局のそれぞれから通知される各固定局が所属する固定局グループを示す固定局グループ情報に基づいて、測位に使用する固定局グループを選択するグループ選択部と、選択した固定局グループに所属する複数の固定局の測距結果を用いて、移動局の位置を計算する測位計算部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本開示にかかる位置推定装置は、事前に全ての環境下におけるマルチパス成分の統計データを精度よく得ることができない場合であっても、固定局グループ情報を用いて、外部環境に関わらず見通し状態となる固定局を選択して、移動局の位置を計算するため、高精度に位置推定を行うことが可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
実施の形態１にかかる位置推定システムの構成を示す図
実施の形態１にかかる位置推定システムの具体例を示す図
移動局の機能構成を示す図
図２に示す位置推定システムの動作を説明するためのシーケンス図
実施の形態２にかかる固定局の配置の第１の比較例を示す図
実施の形態２にかかる固定局の配置の第１の例を示す図
実施の形態２にかかる固定局の配置の第２の比較例を示す図
実施の形態２にかかる固定局の配置の第２の例を示す図
実施の形態２にかかる固定局の配置の第３の例を示す図
実施の形態２にかかる固定局の配置に課せられる条件の説明図
実施の形態３にかかる位置推定システムの構成を示す図
実施の形態３にかかる位置推定システムの動作を説明するためのシーケンス図
実施の形態１～３にかかる移動局の機能を実現するための制御回路の構成を示す図
実施の形態１～３にかかる移動局の機能を実現するための専用のハードウェアを示す図
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下に、本開示の実施の形態に係る位置推定装置、位置推定システム、位置推定方法および制御回路を図面に基づいて詳細に説明する。
（【００１１】以降は省略されています）

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