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公開番号2024092062
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-05
出願番号2024077209,2022142061
出願日2024-05-10,2016-03-16
発明の名称血液ポンプ
出願人アビオメド オイローパ ゲーエムベーハー
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類A61M 60/104 20210101AFI20240628BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は血液ポンプに関するものである。
【解決手段】血液ポンプ1は、通路7によって接続された血流入口5および血流出口6を有するポンプケーシング2と、回転軸9を中心にして回転可能であるようにしてポンプケーシング2内に配置されたインペラ3とを備える。インペラ3は、通路7に沿って血流入口5から血流出口6まで血液を運搬するようにサイズおよび形状が決められた羽根4を備え、インペラ3は、ポンプケーシング2の軸受表面に面するインペラ3の軸受表面を備える接触型軸受20によって、ポンプケーシング2内で回転可能に支持される。洗い流しチャネル30は、インペラ3を通って延在すると共に、第1の開口部34を介して通路7と、第2の開口部35を介して軸受20と流体接続している。洗い流しチャネル30は、補助ポンプと動作的に関連付けられ、補助ポンプは、洗い流しチャネル30によって少なくとも部分的に形成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
通路(7)によって接続された血流入口(5)および血流出口(6)を有するポンプケーシング(2)と、
回転軸(9)を中心にして回転可能であるようにして、前記ポンプケーシング(2)内に配置されたインペラ(3)であって、前記通路(7)に沿って前記血流入口(5)から前記血流出口(6)まで血液を運搬するようにサイズおよび形状が決められた羽根(4)を備え、前記ポンプケーシング(2)の軸受表面に面するインペラ(3)の軸受表面を備える少なくとも1つの接触型軸受(20)によって前記ポンプケーシング(2)内で回転可能に支持された、インペラ(3)とを備え、
少なくとも1つの洗い流しチャネル(30)が、前記インペラ(3)を通って延在すると共に、第1の開口部(34)を介して前記通路(7)と、また第2の開口部(35)を介して前記軸受(20)と流体接続しており、前記洗い流しチャネル(30)が、前記洗い流しチャネル(30)を通って前記軸受(20)に向かって血液を給送する補助ポンプと動作的に関連付けられ、
前記補助ポンプが、前記回転軸(9)に対して少なくとも1つの接線方向成分を有する方向に沿って前記インペラ(3)を通って延在する、前記少なくとも1つの洗い流しチャネル(30)によって少なくとも部分的に形成され、
前記洗い流しチャネル(30)が、曲線状であり、前記回転軸(9)の周囲を回る方向で前記第1の開口部(34)から延在することを特徴とする血液ポンプ(1)。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
通路(7)によって接続された血流入口(5)および血流出口(6)を有するポンプケーシング(2)と、
回転軸(9)を中心にして回転可能であるようにして、前記ポンプケーシング(2)内に配置されたインペラ(3)であって、前記通路(7)に沿って前記血流入口(5)から前記血流出口(6)まで血液を運搬するようにサイズおよび形状が決められた羽根(4)を備え、前記ポンプケーシング(2)の軸受表面に面するインペラ(3)の軸受表面を備える少なくとも1つの接触型軸受(20)によって前記ポンプケーシング(2)内で回転可能に支持された、インペラ(3)とを備え、
少なくとも1つの洗い流しチャネル(30)が、前記インペラ(3)を通って延在すると共に、第1の開口部(34)を介して前記通路(7)と、また第2の開口部(35)を介して前記軸受(20)と流体接続しており、前記洗い流しチャネル(30)が、前記洗い流しチャネル(30)を通って前記軸受(20)に向かって血液を給送する補助ポンプと動作的に関連付けられ、
前記補助ポンプが、前記回転軸(9)に対して少なくとも1つの接線方向成分を有する方向に沿って前記インペラ(3)を通って延在する、前記少なくとも1つの洗い流しチャネル(30)によって少なくとも部分的に形成され、
前記洗い流しチャネル(30)が、前記第1の開口部(34)から、回転方向とは反対の円周方向で前記インペラ(3)の表面に対してある角度で延在することを特徴とする血液ポンプ(1)。
【請求項3】
通路(7)によって接続された血流入口(5)および血流出口(6)を有するポンプケーシング(2)と、
回転軸(9)を中心にして回転可能であるようにして、前記ポンプケーシング(2)内に配置されたインペラ(3)であって、前記通路(7)に沿って前記血流入口(5)から前記血流出口(6)まで血液を運搬するようにサイズおよび形状が決められた羽根(4)を備え、前記ポンプケーシング(2)の軸受表面に面するインペラ(3)の軸受表面を備える少なくとも1つの接触型軸受(20)によって前記ポンプケーシング(2)内で回転可能に支持された、インペラ(3)とを備え、
少なくとも1つの洗い流しチャネル(30)が、前記インペラ(3)を通って延在すると共に、第1の開口部(34)を介して前記通路(7)と、また第2の開口部(35)を介して前記軸受(20)と流体接続しており、前記洗い流しチャネル(30)が、前記洗い流しチャネル(30)を通って前記軸受(20)に向かって血液を給送する補助ポンプと動作的に関連付けられ、
前記補助ポンプが、前記回転軸(9)に対して少なくとも1つの接線方向成分を有する方向に沿って前記インペラ(3)を通って延在する、前記少なくとも1つの洗い流しチャネル(30)によって少なくとも部分的に形成され、
突起(38)が、前記洗い流しチャネル(30)の前記第1の開口部(34)内へと延在し、前記第1の開口部(34)を通って前記洗い流しチャネル(30)に入る血流を増加させるようにサイズおよび形状が決められていることを特徴とする血液ポンプ(1)。
【請求項4】
通路(7)によって接続された血流入口(5)および血流出口(6)を有するポンプケーシング(2)と、
回転軸(9)を中心にして回転可能であるようにして、前記ポンプケーシング(2)内に配置されたインペラ(3)であって、前記通路(7)に沿って前記血流入口(5)から前記血流出口(6)まで血液を運搬するようにサイズおよび形状が決められた羽根(4)を備え、前記ポンプケーシング(2)の軸受表面に面するインペラ(3)の軸受表面を備える少なくとも1つの接触型軸受(20)によって前記ポンプケーシング(2)内で回転可能に支持された、インペラ(3)とを備え、
少なくとも1つの洗い流しチャネル(30)が、前記インペラ(3)を通って延在すると共に、第1の開口部(34)を介して前記通路(7)と、また第2の開口部(35)を介して前記軸受(20)と流体接続しており、前記洗い流しチャネル(30)が、前記洗い流しチャネル(30)を通って前記軸受(20)に向かって血液を給送する補助ポンプと動作的に関連付けられ、
前記補助ポンプが、前記回転軸(9)に対して少なくとも1つの接線方向成分を有する方向に沿って前記インペラ(3)を通って延在する、前記少なくとも1つの洗い流しチャネル(30)によって少なくとも部分的に形成され、
前記インペラ(3)が、前記インペラから径方向に延在し、前記洗い流しチャネル(30)の前記第1の開口部(34)に隣接して、また回転方向に対して前記第1の開口部(34)の後方に配設された、少なくとも1つのウィング(39)を備えることを特徴とする血液ポンプ(1)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記回転軸(9)と前記第1の開口部(34)との間の距離が、前記回転軸(9)と洗い流しフローが前記通路(7)に出る地点(36)との間の距離の50%未満であることを特徴とする血液ポンプ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記インペラ(3)が、前記回転軸(9)に沿って延在し、前記軸受(20)を受け入れる中央開口部(32)を備え、前記第2の開口部(35)が前記中央開口部(32)と流体接続していることを特徴とする血液ポンプ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記洗い流しチャネル(30)の前記第1の開口部(34)が、前記回転方向に対して前記羽根(4)の順方向側において、前記インペラ(3)の前記羽根(4)の1つに隣接して配設されることを特徴とする血液ポンプ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記第1の開口部(34)の断面が円形または非円形であることを特徴とする血液ポンプ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記第1の開口部(34)が、前記洗い流しチャネル(30)が前記インペラ(3)の表面に対して傾斜していることによって少なくとも部分的に露出した、前記洗い流しチャネル(30)の端部部分によって形成されることを特徴とする血液ポンプ。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記回転軸(9)に対して対称的に配置された2つ以上の洗い流しチャネル(30)を備えることを特徴とする血液ポンプ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の心臓を支援するため、患者に埋め込まれる血液ポンプに関する。特に、血液ポンプは、患者の心臓が十分に回復するまで血液ポンプが一時的に支援する、「回復への橋渡しをする」デバイスとして使用されることがある。
続きを表示(約 3,300 文字)【0002】
軸流血液ポンプ、遠心血液ポンプ、または軸方向力および半径方向力の両方によって血流が生じる混合型血液ポンプなど、様々なタイプの血液ポンプが知られている。血液ポンプは、カテーテルを用いて、大動脈などの患者の血管に挿入されてもよく、または胸腔内に配置されてもよい。血液ポンプは、一般的に、通路によって接続された血流入口および血流出口を有するポンプケーシングを備える。通路に沿って血流入口から血流出口までの血流を生じさせるために、血液を運搬する羽根を備えたインペラが、ポンプケーシング内で回転可能に支持される。
【0003】
インペラは、少なくとも1つの軸受によってポンプケーシング内で支持されるが、軸受は、例えば、血液ポンプが短期間(数時間もしくは数日間)の使用のみに向けたものであるか、長期間(数週間もしくは数年間)の使用のみに向けたものであるかといった、血液ポンプの意図される用途に応じて、異なるタイプのものであってもよい。接触型軸受および非接触型軸受など、異々な軸受が知られている。非接触型軸受では、例えば、反発する磁力によって軸受表面が「浮揚」する磁気軸受の場合、軸受表面は互いに接触しない。一般に、接触型軸受は、例えば、滑り軸受、ピボット軸受、動圧軸受、静圧軸受、玉軸受など、またはそれらの任意の組み合わせでは、ポンプの動作中の任意の時点で(即ち、常にもしくは断続的に)軸受表面が少なくとも部分的に接触してもよい全てのタイプの軸受を含んでよい。特に、接触型軸受は、軸受表面が血液接触を有する「血液浸潤軸受」であってもよい。接触型軸受は、使用中に昇温することがあり、ポンプの動作中の回転する軸受表面と静止した軸受表面との接触によって機械的摩耗を起こし易い。血液自体など、軸受に対して冷却流体を供給することが望ましい。非接触型軸受では、軸受表面は物理的接触を有さず、通路または他の流体供給部と流体接続している隙間によって離間されている。同様に、例えばインペラの下流側前面において、血液の凝固および目詰まりを回避するため、インペラとポンプケーシングとの間の他の隙間が洗い流されるべきである。
【0004】
血液ポンプ内の隙間または軸受表面をすすぐための構成が、例えば、米国出願公開第2011/0238172A1号に開示されている。洗い流しチャネルは、インペラを通って延在し、第1および第2の開口部を介して通路および隙間と流体連通している。ポンプケーシング内の圧力分布は、圧力がインペラに沿って下流方向で増加する場合、隙間および洗い流しチャネルを通る血流を生じさせ、血液は、インペラの下流側端部で隙間に入り、洗い流しチャネルを通って、低圧で通路の区域に向かって流れる。この洗い流しフローには、血流を生じさせる圧力差を作り出さなければならないことにより、インペラの回転速度に依存するという不利な点がある。遠心力、および洗い流しフローの逆方向による反力などの他の力も、克服しなければならない。インペラが動圧軸受によってポンプケーシング内で支持される、米国出願公開第2011/0238172A1号に開示されている別の実施形態では、洗い流しチャネルの入口開口部はインペラの上流側端部に配設されている。インペラの下流側端部の補助羽根は、低圧区域から高圧区域への方向で洗い流しチャネルおよび隙間を通る洗い流しフローを生じさせるために設けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の主な目的は、血液ポンプの回転部分と静止部分との間、特に軸受またはインペラおよびポンプケーシングの静止部分と回転部分との間の隙間における、血流の停滞ならびに血液の凝固および目詰まりが、ポンプの回転速度または動作条件とは独立して有効に回避される、血液ポンプを提供することである。本発明の更なる目的は、接触型軸受の有効な冷却が可能な血液ポンプを提供することである。本発明の更に別の目的は、隙間を有効に洗い流すことができる血液ポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
主な目的は、本発明にしたがって、独立請求項1の特徴を備えた血液ポンプによって達成される。本発明の好ましい実施形態および更なる発展例は、独立請求項に従属する請求項において特定される。
【0007】
既知の血液ポンプと同じく、本発明による血液ポンプは、通路によって接続された血流入口および血流出口を有するポンプケーシングを備える。ポンプケーシングは、血液ポンプの全ての静止部分を備えるものとして理解されてもよい。インペラまたはロータは、インペラの長手方向軸線であってもよい回転軸を中心にして回転可能であるようにして、前記ポンプケーシング内に配置され、インペラは、通路に沿って血流入口から血流出口まで血液を運搬するようにサイズおよび形状が決められた羽根を備える。インペラは、ポンプケーシングの軸受表面に面するインペラの軸受表面を備える、少なくとも1つの接触型軸受、好ましくはピボット軸受によって、ポンプケーシング内で回転可能に支持される。
【0008】
少なくとも1つの洗い流しチャネルは、インペラを通って延在すると共に、第1の開口部を介して通路と、また第2の開口部を介して軸受と流体接続している。動的洗い流しフローと呼ばれることがある洗い流しフローを生じさせるために、洗い流しチャネルは、洗い流しチャネルを通って軸受に向かって血液を給送する補助ポンプと動作的に関連付けられる。本発明によれば、補助ポンプは、少なくとも1つの接線方向成分を有する方向に沿ってインペラを通って延在する、前記少なくとも1つの洗い流しチャネルによって少なくとも部分的に形成される。換言すれば、第2のポンプは、特に、洗い流しチャネルを通して軸受に向かって血液を給送するようにサイズ決めされ、形作られ、配置された、前記少なくとも1つの洗い流しチャネル自体によって、少なくとも部分的に形成される。動的洗い流しフローを生じさせる補助ポンプを設けることによって、接触型軸受のすすぎ、およびそれによる軸受の冷却を、軸受に向かって血液を動的に給送する手段を有さない構成に比べて改善することができる。補助ポンプは、更に詳細に後述する、ポンプ内の好適な圧力分布によって支持されてもよい。しかしながら、補助ポンプは、ポンプ内の圧力分布とは独立して働くことが理解されるであろう。
【0009】
動的洗い流しフローは、軸受を洗い流し冷却するために軸受に送達される血液の量が、補助ポンプがないポンプと比べて増加するので、接触型軸受または「血液浸潤軸受」にとって特に有用である。軸受の冷却は、軸受表面からの熱を有効に散逸させることによって更に改善することができる。この目的で、軸受は、例えば、セラミックスまたはチタンなどよりも良好に熱を散逸させることができる、ステンレス鋼などの高伝導性材料を含んでもよい。特に、軸受表面が、例えばセラミックキャップの形態で提供される、セラミックスなどの平滑で耐性がある材料で作られ、軸受表面から離れる方向に面する軸受の部分が、ステンレス鋼などの高伝導性材料で作られていることがある場合、少なくとも2つの構成要素を備えた軸受を提供するのが有利なことがある。
【0010】
一実施形態では、洗い流しチャネルは、インペラを通って直線状で延在し、回転軸に対して心ずれ(offset relative to the axis of rotation)していてもよい。特に、洗い流しチャネルは、回転軸に平行な面内で延在してもよい。回転軸に対して斜めである、即ち回転軸と交差しない、直線状の洗い流しチャネルを有する配置を提供することによって、動的洗い流しフローを洗い流しチャネルに流すことが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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