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公開番号2024091565
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2023215157
出願日2023-12-20
発明の名称電源装置及び電源システム
出願人国立大学法人静岡大学,日本ゼオン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02J 7/00 20060101AFI20240627BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】負荷装置に対して安定した電力を供給する。
【解決手段】電源装置1は、負荷装置9を含む閉回路である負荷駆動回路C1に配置され、負荷装置9の求めに応じて負荷装置9に電力を与える二次電池3と、外部エネルギを受けて電力を発生する発電素子2と、発電素子2が発生した電力を二次電池3を充電するための電力に変換すると共に、二次電池3を充電するための電力を二次電池3に与えるコンバータ4と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
負荷装置に電力を与える電源装置であって、
前記負荷装置を含む閉回路に配置され、前記負荷装置の求めに応じて前記負荷装置に電力を与える二次電池と、
外部エネルギを受けて電力を発生する発電素子と、
前記発電素子が発生した電力を前記二次電池を充電するための電力に変換すると共に、前記二次電池を充電するための電力を前記二次電池に与えるコンバータと、を備える、電源装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記発電素子を含む閉回路であって、前記二次電池が前記発電素子に対して直列に接続された蓄積回路を構成し、前記発電素子から受けた電力を蓄えると共に、蓄えた電力を前記コンバータに与えるキャパシタをさらに備える、請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記コンバータは、前記二次電池、前記キャパシタ及び前記コンバータを含む閉回路である第1充電回路と、前記キャパシタを含まず、前記二次電池及び前記コンバータを含む第2充電回路と、を相互に切り替える、請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記第1充電回路とする第1制御指令及び前記第2充電回路とする第2制御指令を選択的に前記コンバータに与えるコントローラをさらに備える、請求項3に記載の電源装置。
【請求項5】
前記コンバータは、前記キャパシタから与えられた電力を蓄積するエネルギ蓄積素子を有し、
前記コントローラは、前記エネルギ蓄積素子の入力に発生する電圧を用いて、前記第1制御指令を出力するタイミングを制御する、請求項4に記載の電源装置。
【請求項6】
前記コンバータである第1コンバータと、
前記発電素子が発生した電力を前記二次電池を充電するための電力に変換すると共に、前記二次電池を充電するための電力を前記二次電池に与える第2コンバータと、をさらに備え、
前記コントローラは、第1の期間であるときに前記第1コンバータに前記第1制御指令を出力すると共に前記第2コンバータに前記第2制御指令を出力する動作と、前記第1の期間とは別の第2の期間であるときに、前記第1コンバータに前記第2制御指令を出力すると共に前記第2コンバータに前記第1制御指令を出力する動作と、を交互に実行する、請求項4に記載の電源装置。
【請求項7】
前記発電素子を含む閉回路である蓄積回路を構成し、前記発電素子から受けた電力を蓄えると共に、蓄えた電力を前記コンバータに与えるキャパシタをさらに備え、
前記コンバータは、前記二次電池を含まず、前記キャパシタ及び前記コンバータを含む閉回路である第1充電回路と、前記二次電池、前記キャパシタ及び前記コンバータを含む第2充電回路と、を相互に切り替える、請求項1に記載の電源装置。
【請求項8】
前記コンバータである第1コンバータと、
前記発電素子が発生した電力を前記二次電池を充電するための電力に変換すると共に、前記二次電池を充電するための電力を前記二次電池に与える第2コンバータと、
前記第1充電回路とする第1制御指令及び前記第2充電回路とする第2制御指令を選択的に前記コンバータに与えるコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、第1の期間であるときに前記第1コンバータに前記第1制御指令を出力すると共に前記第2コンバータに前記第2制御指令を出力する動作と、前記第1の期間とは別の第2の期間であるときに、前記第1コンバータに前記第2制御指令を出力すると共に前記第2コンバータに前記第1制御指令を出力する動作と、を交互に実行する、請求項7に記載の電源装置。
【請求項9】
前記第1充電回路とする第1制御指令及び前記第2充電回路とする第2制御指令を選択的に前記コンバータに与えるコントローラをさらに備え、
前記コンバータは、前記第1制御指令を受けて前記第1充電回路を構成すると共に、前記第2制御指令を受けて前記第2充電回路を構成するスイッチ素子をさらに有し、
前記コンバータが出力する電力が前記二次電池が前記コントローラに与える電力より大きいとき、前記二次電池は充電される、請求項7に記載の電源装置。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載の電源装置と、
前記電源装置が出力する電圧を昇圧する昇圧装置と、を備える、電源システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置及び電源システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
将来の社会システムに利用される技術のひとつとしてモノのインターネット(IoT:Internet of Things)がある。IoT技術では、室内及び室外を問わず温度、圧力、振動、化学物質及び交通量などの情報を自立的にセンサで収集する。収集した情報は、インターネットを介してクラウドに転送される。転送されたデータは、ビッグデータとして解析がなされる。解析の目的はさまざまである。例えば、センサに異常が発生しているか否かの判断を目的とし、異常が発生していると判断された場合には、センサの動作を止めるといった対応がなされる。例えば、センサを所定の条件で動作させることを目的とし、外部環境の変化に応じて、適切なセンサの動作条件をフィードバックすることもある。つまり、IoT技術は、モノ同士が基本的にはヒトを介さずに情報の収集、情報の伝達及び情報のフィードバックを行う。
【0003】
このうち、IoT用集積回路システムは、環境変数を測定し、測定によって得た情報をインターネットに送る重要な装置である。このようなシステムは、Edge端末とも称される。Edge端末が用いられる環境によっては、Edge端末は、十分な電力の供給を受けることが難しい場合がある。また、Edge端末は、そもそも電力の供給を受けることができない場合もある。さらに、Edge端末がバッテリなどの電源を備えている場合であっても、その交換作業には制限が課される場合もある。
【0004】
制限された電力供給の条件のもとで、Edge端末を動作させ続けるための技術として、エネルギ・ハーベスティング技術が挙げられる。エネルギ・ハーベスティング技術は、発電素子が環境エネルギを収穫することによって、電力を得る。例えば、発電素子は、太陽光、熱、振動又は電波を電力に変換する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Imet al.,IEEE JSSC,vol.47,no.12,pp.3055,Dec.2012.
Caoet al.,IEEE JSSC,vol.54,no.12,pp.3362,Dec.2019.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発電素子が発生する電力は極めて小さいので、そのままではEdge端末のような負荷装置が要求する電力を満たすことができない。そこで、発電素子が発生する電力を利用して、負荷装置が要求する電力を出力する電源技術が検討されている。非特許文献1、2は、環境エネルギである温度差を利用して発電する素子を利用した電源技術を開示する。非特許文献1、2は、素子から効率よく電力を取り出すための電源回路と、その動作条件とを提案する。
【0007】
負荷装置を駆動するためには、発電素子が発生した電力の態様を負荷装置が要求する電力の態様に適合させるだけでなく、負荷装置が要求する電力を安定して負荷装置に供給することが望まれる。非特許文献1、2に開示された技術は、発電素子が発生した電力の態様を負荷装置が要求する電力の態様に適合させることは可能である。しかし、非特許文献1、2に開示された技術は、負荷装置が要求する電力を安定して供給するという問題について解決するに至らない。
【0008】
本発明は、負荷装置に対して安定した電力を供給することができる電源装置及び電源システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一形態は、負荷装置に電力を与える電源装置であって、負荷装置を含む閉回路に配置され、負荷装置の求めに応じて負荷装置に電力を与える二次電池と、外部エネルギを受けて電力を発生する発電素子と、発電素子が発生した電力を二次電池を充電するための電力に変換すると共に、二次電池を充電するための電力を二次電池に与えるコンバータと、を備える。
【0010】
この電源装置は、負荷装置を含む閉回路に配置された二次電池を有する。従って、安定した電力を出力可能な二次電池から、負荷装置に対して電力を供給できる。そして、この二次電池は、発電素子が発生した電力によって充電することもできる。その結果、電源装置は、負荷装置に対して安定した電力を供給することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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