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公開番号2024158925
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074560
出願日2023-04-28
発明の名称ステッピングモータ
出願人ニデックインスツルメンツ株式会社
代理人個人
主分類H02K 37/14 20060101AFI20241031BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ロータの径方向の内側に向かって切り起されることで形成される極歯を有するステッピングモータにおいて、極歯を立ち上げる前にロータの径方向における極歯の内側面が曲面状に形成されても、極歯の立上角度のばらつきを抑制することが可能なステッピングモータを提供する。
【解決手段】このステッピングモータでは、ロータの径方向における第1極歯17bの内側面17cは、第1極歯17bの根本からZ1方向側に向かって形成される平面からなる平面部17eと、第1極歯17bの先端からZ2方向側に向かって形成される円弧状の曲面からなる曲面部17fとによって構成されている。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
駆動用磁石を有するロータと、前記駆動用磁石の外周面に対向する複数の極歯を有するステータとを備え、
前記ロータの軸方向の一方側を第1方向側とし、第1方向側の反対側を第2方向側とすると、
前記ステータは、筒状に巻回され複数の前記極歯の外周側に配置される駆動用コイルと、前記駆動用コイルの第1方向側に配置される第1端板部と前記第1端板部から第2方向側に伸びる複数の前記極歯としての複数の第1極歯とを有する第1ステータコアと、前記駆動用コイルの第2方向側に配置される第2端板部と前記第2端板部から第1方向側に伸びる複数の前記極歯としての複数の第2極歯とを有する第2ステータコアとを備え、
複数の前記第1極歯は、前記第1端板部から前記ロータの径方向の内側に向かって切り起されることで形成され、
前記第1端板部の、前記ロータの径方向における前記第1極歯の外側部分には、前記第1極歯が切り起されることで形成される開口部が形成され、
前記ロータの径方向における前記第1極歯の内側面は、前記第1極歯の根本から第2方向側に向かって形成される平面からなる平面部と、前記第1極歯の先端から第1方向側に向かって形成される円弧状の曲面からなる曲面部とによって構成され、前記駆動用磁石の外周面に対向していることを特徴とするステッピングモータ。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記ロータの軸方向における前記曲面部の長さは、前記ロータの軸方向における前記第1極歯の長さの75%以上となっていることを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ。
【請求項3】
前記ロータの軸方向における前記曲面部の長さは、前記ロータの軸方向における前記第1極歯の長さの80%以上となっていることを特徴とする請求項2記載のステッピングモータ。
【請求項4】
前記平面部は、前記駆動用磁石よりも第1方向側に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のステッピングモータ。
【請求項5】
前記第1ステータコアは、前記駆動用コイルと前記第2ステータコアとが収容されるケース体と一体で形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のステッピングモータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ステッピングモータに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、駆動用磁石を有するロータと駆動用コイルを有するステータとを備えるステッピングモータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のステッピングモータでは、ステータは、駆動用磁石の外周面に対向する複数の極歯を備えている。また、ステータは、駆動用コイル等が収容されるケース体を備えている。ケース体は、有底円筒状に形成されている。ケース体の底部の中心には、ロータの回転中心となる固定軸の端部が固定されている。複数の極歯のうちのいくつかの極歯は、ケース体と一体で形成されている。ケース体と一体で形成される極歯は、ケース体の底部からロータの軸方向の一方側に向かって伸びている。
【0003】
特許文献1に記載のステッピングモータでは、ケース体と一体で形成される極歯は、ケース体の底部の一部が、ロータの径方向の内側に向かって切り起されることで形成される。ケース体の底部の、ロータの径方向における極歯の外側部分には、極歯が切り起されることで形成される開口部が形成されている。ケース体と一体で形成される複数の極歯の、ロータの径方向における内側面の全体は、円弧状の曲面となっている。そのため、特許文献1に記載のステッピングモータでは、ケース体と一体で形成される複数の極歯の径方向の内側面と駆動用磁石の外周面との距離を近づけることが可能になっており、その結果、ステッピングモータのトルクを高めることが可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
中国実用新案公告第216851509号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のステッピングモータでは、ケース体の底部の中心に固定軸の端部が固定されていて、ケース体と一体で形成される極歯は、ケース体の底部からロータの径方向の内側に向かって切り起されることで形成されるため、この極歯の径方向の内側面は、一般に、極歯が切り起される前に曲面状に形成される。また、このステッピングモータでは、たとえば、極歯の径方向の内側面の根本部分となる部分に金型を突き当てた状態で極歯を立ち上げることで極歯が形成される。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のステッピングモータでは、極歯の径方向の内側面の全体が曲面となっているため、極歯が切り起される前に極歯の径方向の内側面が曲面状に形成されると、極歯を立ち上げる際に、極歯の径方向の内側面の根本部分となる部分への金型の突き当て状態が不安定になるおそれがある。また、極歯を立ち上げる際に、極歯の径方向の内側面の根本部分となる部分への金型の突き当て状態が不安定になると、立ち上げた後の極歯の立上角度(曲げ角度)がばらついて、ステッピングモータの性能が低下するおそれがある。
【0007】
そこで、本発明の課題は、ロータの径方向の内側に向かって切り起されることで形成される極歯を有するステッピングモータにおいて、極歯を立ち上げる前にロータの径方向における極歯の内側面が曲面状に形成されても、極歯の立上角度のばらつきを抑制することが可能なステッピングモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明のステッピングモータは、駆動用磁石を有するロータと、駆動用磁石の外周面に対向する複数の極歯を有するステータとを備え、ロータの軸方向の一方側を第1方向側とし、第1方向側の反対側を第2方向側とすると、ステータは、筒状に巻回され複数の極歯の外周側に配置される駆動用コイルと、駆動用コイルの第1方向側に配置される第1端板部と第1端板部から第2方向側に伸びる複数の極歯としての複数の第1極歯とを有する第1ステータコアと、駆動用コイルの第2方向側に配置される第2端板部と第2端板部から第1方向側に伸びる複数の極歯としての複数の第2極歯とを有する第2ステータコアとを備え、複数の第1極歯は、第1端板部からロータの径方向の内側に向かって切り起されることで形成され、第1端板部の、ロータの径方向における第1極歯の外側部分には、第1極歯が切り起されることで形成される開口部が形成され、ロータの径方向における第1極歯の内側面は、第1極歯の根本から第2方向側に向かって形成される平面からなる平面部と、第1極歯の先端から第1方向側に向かって形成される円弧状の曲面からなる曲面部とによって構成され、駆動用磁石の外周面に対向していることを特徴とする。
【0009】
本発明のステッピングモータでは、ロータの径方向における第1極歯の内側面に、第1極歯の根本から第2方向側に向かって形成される平面からなる平面部が形成されている。そのため、本発明では、第1端板部から第1極歯を立ち上げる前にロータの径方向における第1極歯の内側面に曲面部が形成されても、第1極歯を立ち上げるときに、ロータの径方向における第1極歯の内側面の根本部分となる部分への金型の突き当て状態を安定させることが可能になる。したがって、本発明では、第1極歯を立ち上げる前にロータの径方向における第1極歯の内側面が曲面状に形成されても、立ち上げた後の第1極歯の立上角度のばらつきを抑制することが可能になる。
【0010】
本発明において、ロータの軸方向における曲面部の長さは、ロータの軸方向における第1極歯の長さの75%以上となっていることが好ましい。このように構成すると、ロータの径方向における第1極歯の内側面に平面部が形成されていても、ステッピングモータのトルクの低下を抑制することが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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