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公開番号2024090827
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206966
出願日2022-12-23
発明の名称車両用駆動装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類F16H 1/28 20060101AFI20240627BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】出力軸部材の支持精度を高めつつ、車両用駆動装置の小型化を図ることが可能な車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】差動歯車機構6は、径方向Rに沿って配置された複数の軸部611を備えて差動ケース5に固定された支持軸部材61と、各軸部611に支持された第1傘歯車62と、支持軸部材61に対して軸方向Lの両側で複数の第1傘歯車62に噛み合う一対の第2傘歯車63とを備え、出力軸部材7は、軸方向第1側L1の第2傘歯車63である特定傘歯車63Sに連結されていると共に、ロータ12及び特定傘歯車63Sに対して径方向Rの内側を軸方向Lに貫通し、出力軸部材7におけるロータ12に対して軸方向第1側L1の第1部分71が、支持軸受B4を介してケース9に対して径方向Rに支持され、出力軸部材7における特定傘歯車63Sに対して軸方向第2側L2の第2部分72が、支持軸部材61に対して径方向Rに支持されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ロータを備えた回転電機と、
前記回転電機の側から伝達される駆動力を一対の出力部に分配する差動歯車装置と、
一対の前記出力部の一方と一体的に回転するように連結された出力軸部材と、
前記回転電機及び前記差動歯車装置を収容するケースと、を備えた車両用駆動装置であって、
前記ロータと一対の前記出力部と前記出力軸部材とが同軸上に配置され、
前記出力軸部材の回転軸心である出力回転軸心に沿う方向を軸方向とし、前記軸方向の一方側を軸方向第1側とし、前記軸方向の他方側を軸方向第2側とし、前記出力回転軸心に直交する方向を径方向とし、前記出力回転軸心を周回する方向を周方向として、
前記ロータは、前記差動歯車装置に対して前記軸方向第1側に配置され、
前記差動歯車装置は、差動ケースと、前記差動ケースに収容された差動歯車機構と、を備え、
前記差動ケースは、前記ケースに対して前記径方向に支持され、
前記差動歯車機構は、前記径方向に沿って延在するように配置された複数の軸部を備えて前記差動ケースに固定された支持軸部材と、複数の前記軸部のそれぞれに回転自在に支持された第1傘歯車と、前記支持軸部材に対して前記軸方向の両側に分かれて配置されて複数の前記第1傘歯車に噛み合う一対の第2傘歯車と、を備え、
一対の前記第2傘歯車のそれぞれが前記出力部を備え、
一対の前記第2傘歯車のうち前記軸方向第1側に配置される方を特定傘歯車として、
前記出力軸部材は、前記特定傘歯車と一体的に回転するように連結されていると共に、前記ロータ及び前記特定傘歯車に対して前記径方向の内側を前記軸方向に貫通するように配置され、
前記出力軸部材における前記ロータに対して前記軸方向第1側の部分である第1部分が、支持軸受を介して前記ケースに対して前記径方向に支持され、
前記出力軸部材における前記特定傘歯車に対して前記軸方向第2側の部分である第2部分が、前記支持軸部材に対して前記径方向に支持されている、車両用駆動装置。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記支持軸部材は、前記出力回転軸心と同軸上に配置された基部を更に備え、
複数の前記軸部が、前記基部から前記径方向の外側に突出するように配置され、
複数の前記軸部のそれぞれにおける前記径方向の外側の端部が前記差動ケースに固定され、
前記基部に、前記出力軸部材の前記第2部分が前記軸方向に嵌合する被嵌合部が形成されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項3】
前記ロータと同軸上に配置され、前記ロータの回転を減速して前記差動歯車装置に伝達する減速機を更に備え、
前記ロータ、前記減速機、及び前記差動歯車装置が、記載の順に前記軸方向第1側から前記軸方向第2側に向けて配置され、
前記出力軸部材は、前記減速機に対して前記径方向の内側を前記軸方向に貫通するように配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
【請求項4】
前記減速機は、遊星ギヤと、前記遊星ギヤに噛み合うリングギヤと、を備えた遊星歯車機構を用いて構成され、
前記差動ケースと前記リングギヤとが一体的に固定され、
前記差動ケースを前記径方向に支持する軸受が、前記差動歯車機構に対して前記軸方向第2側に配置されて前記差動ケースを回転自在に支持する差動支持軸受のみである、請求項3に記載の車両用駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機と、当該回転電機の側から伝達される駆動力を一対の出力部に分配する差動歯車装置と、一対の出力部の一方と一体的に回転するように連結された出力軸部材と、回転電機及び差動歯車装置を収容するケースと、を備えた車両用駆動装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
このような車両用駆動装置の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、背景技術の説明では、特許文献1における符号を括弧内に引用する。
【0003】
特許文献1の車両用駆動装置(1)の差動歯車装置(5)は、差動ケース(50)と、当該差動ケースに収容された差動歯車機構と、を備えている。差動歯車機構は、径方向に沿って延在するように配置された支持軸部材(51)と、当該支持軸部材によって回転自在に支持された第1傘歯車(52)と、支持軸部材(51)に対して軸方向の両側に分かれて配置されて第1傘歯車(52)に噛み合う一対の第2傘歯車(54A,54B)と、を備えている。
【0004】
一方の第2傘歯車(54A)は、出力軸部材(9A)と一体的に回転するように連結されている。出力軸部材(9A)は、回転電機(2)のロータ(21)及び一方の第2傘歯車(54A)に対して径方向の内側を軸方向に貫通するように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-107737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の車両用駆動装置(1)では、出力軸部材(9A)におけるロータ(21)に対して軸方向の一方側(特許文献1の図2における右側)の部分が、支持軸受(B4)を介してケース(10)に対して径方向に支持されている。一方、出力軸部材(9A)におけるロータ(21)に対して軸方向の他方側(特許文献1の図2における左側)の部分は、一方の第2傘歯車(54A)と一体的に回転するように連結されているが、ケース(10)に対して径方向に支持されていない。
【0007】
このように、特許文献1の車両用駆動装置(1)では、出力軸部材(9A)が片持ち支持構造であるため、出力軸部材(9A)の支持精度が低かった。出力軸部材(9A)の支持精度を高めるために、出力軸部材(9A)を支持するための支持部材や軸受等を別途設けることが考えられるが、部品数の増加、延いては車両用駆動装置の大型化を招く可能性があった。
【0008】
そこで、出力軸部材の支持精度を高めつつ、車両用駆動装置の小型化を図ることが可能な車両用駆動装置の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記に鑑みた、車両用駆動装置の特徴構成は、
ロータを備えた回転電機と、
前記回転電機の側から伝達される駆動力を一対の出力部に分配する差動歯車装置と、
一対の前記出力部の一方と一体的に回転するように連結された出力軸部材と、
前記回転電機及び前記差動歯車装置を収容するケースと、を備えた車両用駆動装置であって、
前記ロータと一対の前記出力部と前記出力軸部材とが同軸上に配置され、
前記出力軸部材の回転軸心である出力回転軸心に沿う方向を軸方向とし、前記軸方向の一方側を軸方向第1側とし、前記軸方向の他方側を軸方向第2側とし、前記出力回転軸心に直交する方向を径方向とし、前記出力回転軸心を周回する方向を周方向として、
前記ロータは、前記差動歯車装置に対して前記軸方向第1側に配置され、
前記差動歯車装置は、差動ケースと、前記差動ケースに収容された差動歯車機構と、を備え、
前記差動ケースは、前記ケースに対して前記径方向に支持され、
前記差動歯車機構は、前記径方向に沿って延在するように配置された複数の軸部を備えて前記差動ケースに固定された支持軸部材と、複数の前記軸部のそれぞれに回転自在に支持された第1傘歯車と、前記支持軸部材に対して前記軸方向の両側に分かれて配置されて複数の前記第1傘歯車に噛み合う一対の第2傘歯車と、を備え、
一対の前記第2傘歯車のそれぞれが前記出力部を備え、
一対の前記第2傘歯車のうち前記軸方向第1側に配置される方を特定傘歯車として、
前記出力軸部材は、前記特定傘歯車と一体的に回転するように連結されていると共に、前記ロータ及び前記特定傘歯車に対して前記径方向の内側を前記軸方向に貫通するように配置され、
前記出力軸部材における前記ロータに対して前記軸方向第1側の部分である第1部分が、支持軸受を介して前記ケースに対して前記径方向に支持され、
前記出力軸部材における前記特定傘歯車に対して前記軸方向第2側の部分である第2部分が、前記支持軸部材に対して前記径方向に支持されている点にある。
【0010】
この特徴構成によれば、出力軸部材の第1部分が支持軸受を介してケースに対して径方向に支持され、出力軸部材の第2部分が支持軸部材に対して径方向に支持される。そして、支持軸部材が固定された差動ケースは、ケースに対して径方向に支持されている。そのため、出力軸部材の第2部分は、支持軸部材及び差動ケースを介して、ケースに対して径方向に支持されている。これにより、出力軸部材を軸方向に離間した2箇所で径方向に支持した構造、つまり、両持ち支持構造とすることができる。
また、本特徴構成によれば、例えば、出力軸部材におけるロータに対して軸方向第2側の部分を支持するための支持部材や軸受等の部品を別途設ける必要がなく、既存の支持軸部材と差動ケースとを利用して、出力軸部材の第2部分を径方向に支持することができる。
以上のように、本特徴構成によれば、出力軸部材の支持精度を高めつつ、車両用駆動装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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