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公開番号2024087222
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-01
出願番号2022201917
出願日2022-12-19
発明の名称電動開閉装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類H02K 7/116 20060101AFI20240624BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】コイルばねの脱落を抑制する。
【解決手段】電動開閉装置は、モータと、開閉部材に連結される出力部材と、モータからの動力を減速して出力部材に伝達する減速機構と、モータから出力部材に至る動力伝達経路上に介在するトルクリミッタと、を備える。そして、トルクリミッタは、モータ側および出力部材側のうち一方側に接続される内輪と、内輪の外周面に摩擦接触する螺旋部と螺旋部の両端部に形成される2つのばね腕部とを含むコイルばねと、モータ側および出力部材側のうち他方側に接続されると共に外周部に2つのばね腕部が周方向に係止可能な開口部が形成された第1部材と、内輪と同軸に一体回転するように内輪に一体または別体に設けられた第2部材と、内輪、コイルばね、第1部材および第2部材の少なくとも1つに設けられた脱落抑制部と、を有する。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項１】
開閉部材を開閉させる電動開閉装置であって、
モータと、
前記開閉部材に連結される出力部材と、
前記モータからの動力を減速して前記出力部材に伝達する減速機構と、
前記モータから前記出力部材に至る動力伝達経路上に介在するトルクリミッタと、
を備え、
前記トルクリミッタは、前記モータ側および前記出力部材側のうち一方側に接続される内輪と、前記内輪の外周面に摩擦接触する螺旋部と該螺旋部の両端部に形成される２つのばね腕部とを含むコイルばねと、前記モータ側および前記出力部材側のうち他方側に接続されると共に外周部に前記２つのばね腕部が周方向に係止可能な開口部が形成された第１部材と、前記内輪と同軸に一体回転するように前記内輪に一体または別体に設けられた第２部材と、前記内輪、前記コイルばね、前記第１部材および前記第２部材の少なくとも１つに設けられ前記コイルばねの脱落を抑制する脱落抑制部と、を有する、
電動開閉装置。
続きを表示（約 620 文字）【請求項２】
請求項１に記載の電動開閉装置であって、
前記第１部材は、前記内輪の軸方向における一端側に設けられると共に前記内輪と同軸の円板部と、前記円板部において周方向に延在する前記外周部と、を有し、
前記第２部材は、前記内輪の軸方向における他端側に設けられると共に前記内輪と同軸の円板部を有し、
前記脱落抑制部は、前記第１部材の円板部および前記第２部材の円板部の少なくとも一方から前記内輪の外周面に摩擦接触する前記螺旋部に向けて軸方向に突出する突出部である、
電動開閉装置。
【請求項３】
請求項１に記載の電動開閉装置であって、
前記脱落抑制部は、前記内輪の軸方向における端部から径方向外側に突出する突出部である、
電動開閉装置。
【請求項４】
請求項１ないし３いずれか１項に記載の電動開閉装置であって、
前記２つのばね腕部は、前記螺旋部の両端部から径方向外側に延出し、
前記脱落抑制部は、前記２つのばね腕部の少なくとも一方の先端部が前記螺旋部の軸方向における内側に屈曲される屈曲部である、
電動開閉装置。
【請求項５】
請求項１ないし３いずれか１項に記載の電動開閉装置であって、
前記第１部材と前記第２部材とは、インロー構造により互いに同軸かつ相対回転可能に軸支される、
電動開閉装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本明細書は、開閉部材を開閉する電動開閉装置について開示する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、この種の電動開閉装置としては、モータから減速機構を介して伝達される動力により開閉部材を開閉するものにおいて、内輪と、外輪と、螺旋部が内輪の外周面に圧入されると共に２つの直線部が外輪の側面部に形成された開口窓に係止されるコイルスプリング（コイルばね）と、を有するトルクリミッタを備えるものが提案されている（例えば、特許文献１参照）。この電動開閉装置では、内輪とコイルスプリング（螺旋部）との間にその接触摩擦力を超えるトルクが作用すると、内輪とコイルスプリングとの間に滑りを生じさせてトルクを遮断することで、減速機構に過大な負荷トルクが作用するのを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１８－１１４１２８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上述した電動開閉装置では、モータと出力部材との間の減速機構を含む動力伝達経路上にトルクリミッタを組み入れた場合、部品点数が増加するにつれて、軸方向において部材間に生じる隙間が大きくなり、コイルばねのばね腕部が外輪（開口窓）の当接面から脱落したり、コイルばねが内輪から脱落したりするおそれがある。
【０００５】
本開示の電動開閉装置は、内輪と、内輪の外周面に螺旋部が摩擦接触するコイルばねと、コイルばねのばね腕部が係止可能な第１部材と、内輪に連結される第２部材とを含むトルクリミッタを、モータと出力部材との間に減速機構と共に組み入れた場合において、コイルばねが脱落するのを抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示の電動開閉装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【０００７】
本開示の電動開閉装置は、
開閉部材を開閉させる電動開閉装置であって、
モータと、
前記開閉部材に連結される出力部材と、
前記モータからの動力を減速して前記出力部材に伝達する減速機構と、
前記モータから前記出力部材に至る動力伝達経路上に介在するトルクリミッタと、
を備え、
前記トルクリミッタは、前記モータ側および前記出力部材側のうち一方側に接続される内輪と、前記内輪の外周面に摩擦接触する螺旋部と該螺旋部の両端部に形成される２つのばね腕部とを含むコイルばねと、前記モータ側および前記出力部材側のうち他方側に接続されると共に外周部に前記２つのばね腕部が周方向に係止可能な開口部が形成された第１部材と、前記内輪と同軸に一体回転するように前記内輪に一体または別体に設けられた第２部材と、前記内輪、前記コイルばね、前記第１部材および前記第２部材の少なくとも１つに設けられ前記コイルばねの脱落を抑制する脱落抑制部と、を有する、
ことを要旨とする。
【０００８】
この本開示の電動開閉装置では、内輪と、内輪に摩擦接触する螺旋部とその両端部に形成される２つのばね腕部とを含むコイルばねと、外周部にばね腕部が係止可能な開口部が形成された第１部材と、内輪と同軸に一体回転するように内輪に一体または別体に設けられた第２部材と、を有するトルクリミッタを備える。内輪、コイルばね、第１部材および第２部材の少なくとも１つに脱落抑制部を設けることで、簡易な構成により、コイルばねの脱落を抑制することができる。
【０００９】
こうした本開示の電動開閉装置において、前記第１部材は、前記内輪の軸方向における一端側に設けられると共に前記内輪と同軸の円板部と、前記円板部において周方向に延在する前記外周部と、を有し、前記第２部材は、前記内輪の軸方向における他端側に設けられると共に前記内輪と同軸の円板部を有し、前記脱落抑制部は、前記第１部材の円板部および前記第２部材の円板部の少なくとも一方から前記内輪の外周面に摩擦接触する前記螺旋部に向けて軸方向に突出する突出部であってもよい。こうすれば、簡易な構成により、コイルばねが内輪から脱落するのを抑制することができる。
【００１０】
また、本開示の電動開閉装置において、前記脱落抑制部は、前記内輪の軸方向における端部から径方向外側に突出する突出部であってもよい。こうすれば、簡易な構成により、コイルばねが内輪から脱落するのを抑制することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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