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公開番号2024089454
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204829
出願日2022-12-21
発明の名称電子線照射装置
出願人株式会社NHVコーポレーション
代理人個人,個人
主分類G21K 5/04 20060101AFI20240626BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】送風部の風によるワークのめくれ上がりを抑制可能にした電子線照射装置を提供する。
【解決手段】電子線照射装置10は、出射口19の外側から透過膜20に風を送る送風部36と、開閉可能に構成されたシャッター35とを備える。シャッター35は、開状態において照射エリアAへの電子線の照射を許容し、閉状態において照射エリアAへの電子線の照射を遮る。そして、電子線照射装置10は、搬送部10B上のワークWの有無を検出する下流側センサ37と、下流側センサ37によるワークWの検出に基づいて、ワーク先端Waが照射エリアAを通過した後にシャッター35を閉状態から開状態に移行させる制御部と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
電子線が出射される出射口と、前記電子線を透過させつつ前記出射口を密閉する透過膜とを有する照射装置本体と、
前記出射口から出射された前記電子線の照射エリアをワークが通過するように当該ワークを搬送する搬送部と、
前記出射口の外側から前記透過膜に風を送る送風部と、
開閉可能に構成され、開状態において前記照射エリアへの前記電子線の照射を許容し、閉状態において前記照射エリアへの前記電子線の照射を遮るシャッターと、
前記搬送部上の前記ワークの有無を検出するセンサと、
前記センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの搬送方向の先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させるシャッター制御部と、を備える、
電子線照射装置。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記センサは、前記照射エリアよりも前記搬送方向の下流側に設けられた下流側センサを含み、
前記シャッター制御部は、前記下流側センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの前記先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させる、
請求項1に記載の電子線照射装置。
【請求項3】
前記センサは、前記照射エリアよりも前記搬送方向の上流側に設けられた上流側センサを含み、
前記シャッター制御部は、前記上流側センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの前記先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させる、
請求項1に記載の電子線照射装置。
【請求項4】
前記シャッター制御部は、前記センサによる前記ワークの検出を条件として、前記シャッターの開動作を許可する照射準備状態に移行する、
請求項1に記載の電子線照射装置。
【請求項5】
前記出射口、前記透過膜、前記照射エリア及び前記シャッターが内部に配置され、前記搬送部が通る入口及び出口を有する照射室と、
前記照射室に連通される排気ダクトと、
前記照射室内の空気を前記排気ダクトに排気する排気部と、
前記センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記排気部の出力を上げる排気出力制御部と、を備える、
請求項1に記載の電子線照射装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子線照射装置に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
電子線照射装置は、生成した電子線をワークに照射する装置である。電子線照射装置は、ワークの例えば素材の性質改善や機能付加、殺菌・滅菌を図る目的等で用いられている。例えば、特許文献1に記載の電子線照射装置は、電子線を出射する出射口に透過膜を備える。透過膜は、出射口を密閉しつつも、電子線は透過させる。また、電子線照射装置は、ワークを搬送する搬送部を備える。搬送部は、出射口から出射された電子線の照射エリアをワークが通過するようにワークを搬送する。また、電子線照射装置は、透過膜を介して出射口から出射された電子線を遮るシャッターを備える。シャッターは、開閉可能に構成されている。シャッターは、閉状態において照射エリアへの電子線の照射を遮る。また、シャッターは、開状態において照射エリアへの電子線の照射を許容する。すなわち、電子線をワークに照射する際には、シャッターは開状態とされる。また、電子線照射装置は、透過膜を冷却すべく、出射口の外側から透過膜に風を送る送風部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-220721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような電子線照射装置では、送風部から供給される風が透過膜に当たった後、ワークを搬送する搬送部に向かう下降流となることがある。ここで、ワークが例えばシート状をなす場合、ワークの搬送方向の先端に前記下降流が当たると、当該ワークの先端部がめくれ上がるおそれがある。ワークがめくれ上がってしまうと、例えばワークの詰まり等が発生する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]上記課題を解決する電子線照射装置は、電子線が出射される出射口と、前記電子線を透過させつつ前記出射口を密閉する透過膜とを有する照射装置本体と、前記出射口から出射された前記電子線の照射エリアをワークが通過するように当該ワークを搬送する搬送部と、前記出射口の外側から前記透過膜に風を送る送風部と、開閉可能に構成され、開状態において前記照射エリアへの前記電子線の照射を許容し、閉状態において前記照射エリアへの前記電子線の照射を遮るシャッターと、前記搬送部上の前記ワークの有無を検出するセンサと、前記センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの搬送方向の先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させるシャッター制御部と、を備える。
【0006】
この構成によれば、ワークの搬送方向の先端が照射エリアを通過した後に、シャッターが開状態に移行される。すなわち、ワークの搬送方向の先端が照射エリア内にあるときには、透過膜に当たって搬送部に向かう送風部の風を、閉状態のシャッターで遮ることが可能となる。これにより、送風部の風がワークの搬送方向の先端に当たることを抑制可能となる。その結果、送風部の風によるワークのめくれ上がりを抑制することが可能となる。
【0007】
[2]上記[1]に記載の電子線照射装置において、前記センサは、前記照射エリアよりも前記搬送方向の下流側に設けられた下流側センサを含み、前記シャッター制御部は、前記下流側センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの前記先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させる。
【0008】
この構成によれば、下流側センサの検出結果に基づいたシャッター制御部によるシャッターの制御によって、送風部の風によるワークのめくれ上がりを好適に抑制することが可能となる。
【0009】
[3]上記[1]に記載の電子線照射装置において、前記センサは、前記照射エリアよりも前記搬送方向の上流側に設けられた上流側センサを含み、前記シャッター制御部は、前記上流側センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの前記先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させる。
【0010】
この構成によれば、上流側センサの検出結果に基づいたシャッター制御部によるシャッターの制御によって、送風部の風によるワークのめくれ上がりを好適に抑制することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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