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公開番号2024103557
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024085228,2022120932
出願日2024-05-25,2014-01-30
発明の名称デブリ回収方法
出願人個人
代理人
主分類G21F 9/30 20060101AFI20240725BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】原子力発電所の事故により破壊され複雑な構造となった原子炉内の底部に堆積した核燃料デブリを回収することができる核燃料デブリの回収方法を提供する。
【解決手段】本願発明に係る核燃料デブリの回収方法は、原子炉格納容器2または原子炉圧力容器4内に堆積した核燃料デブリ6の回収方法であって、第1の圧力が維持されるように制御された原子炉格納容器2または原子炉圧力容器4内に核燃料デブリ6が浸漬するように炭酸水8を注入する、または、原子炉格納容器2内または原子炉圧力容器4内に既に存在する液体を炭酸水8とする物質を投入する液体注入工程と、液体注入工程後に炭酸水8を発泡させる発泡工程と、発泡工程後に炭酸水8中に生じた気泡が付着して浮上した核燃料デブリ6を回収する回収工程と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
原子炉内に堆積した燃料デブリの回収方法であって、
第1の圧力が維持されるように制御された前記原子炉内に、前記燃料デブリが浸漬するように、気体が溶存した液体である気体溶存液体を注入する、または前記原子炉内に既に存在する液体を前記気体溶存液体とする物質を投入する液体注入工程と、
前記液体注入工程後に、前記気体溶存液体を発泡させる発泡工程と、
前記発泡工程後に、前記気体溶存液体中に生じ前記気体を含んだ気泡が付着して浮上した前記燃料デブリを回収する回収工程と、を有することを特徴とする燃料デブリの回収方法。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記液体注入工程後であって前記回収工程前、または前記発泡工程と同時に、前記燃料デブリを破砕する破砕工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の燃料デブリの回収方法。
【請求項3】
前記第1の圧力は、大気圧によりも低い圧力であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料デブリの回収方法。
【請求項4】
前記発泡工程では、前記原子炉内を前記第1の圧力から第2の圧力に減圧して、前記気体溶存液体を発泡させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料デブリの回収方法。
【請求項5】
前記第1の圧力は、0.500気圧以上0.999気圧以下の範囲内であり、
前記第2の圧力は、前記第1の圧力より低い圧力であることを特徴とする請求項4に記載の燃料デブリの回収方法。
【請求項6】
前記発泡工程では、前記気体溶存液体を昇温して、前記気体溶存液体を発泡させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料デブリの回収方法。
【請求項7】
前記発泡工程では、前記燃料デブリを破砕して燃料デブリ砕片を生成し、生成した前記燃料デブリ砕片を核として、前記気体溶存液体を発泡させることを特徴とする請求項1に記載の燃料デブリの回収方法。
【請求項8】
前記第1の圧力は、大気圧によりも低い圧力であることを特徴とする請求項7に記載の燃料デブリの回収方法。
【請求項9】
前記気体溶存液体は、飽和量の前記気体が溶存した気体溶存液体であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の燃料デブリの回収方法。
【請求項10】
前記気体は、二酸化炭素、水素、アンモニア、窒素、酸素、アルゴンからなる群から選択される1種以上の気体であり、
前記気体が溶存する液体は、水、イオン液体、不活性液体からなる群から選択される1種以上の液体であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の燃料デブリの回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料デブリの回収方法に関し、特に原子力発電所の事故で生じた核燃料デブリを原子炉内から回収する方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
汚泥処理の技術分野では、処理排水中に空気等を気泡として供給し、その気泡の界面に上記処理排水中に含まれる処理対象物(例えば、懸濁粒子等)を付着させて浮上分離する処理方法(分離方法)が既に知られている。この技術としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-351375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、福島第一原子力発電所の事故で生じた燃料デブリを原子炉内から回収する(取り出す)には、作業者の被ばくを最小限に抑えるため、原子炉内を冠水させた状態で上記燃料デブリを回収する必要がある。冠水させない状態で燃料デブリの回収作業を行なうと、破砕した燃料デブリ(例えば、ウラン)等が粉塵となって空気中に舞い、作業者が被ばくするおそれがある。
この回収すべき燃料デブリは、事故により破壊され複雑な構造となった原子炉内の底部に堆積していることが予想されている。このため、上記燃料デブリの回収に、特許文献1に記載の方法を用いた場合には、供給した空気等の気泡が燃料デブリに到達しにくく、燃料デブリを回収するのは困難であると予想される。換言すると、破壊された原子炉内は複雑な構造となっており、特許文献1に記載の方法では燃料デブリに気泡を確実に届けることは難しいといった課題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、事故により破壊され複雑な構造となった原子炉内の底部に堆積した燃料デブリを回収することができる燃料デブリの回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、原子炉内に堆積した燃料デブリの回収方法であって、第1の圧力が維持されるように制御された前記原子炉内に、前記燃料デブリが浸漬するように、気体が溶存した液体である気体溶存液体を注入する、または前記原子炉内に既に存在する液体を前記気体溶存液体とする物質を投入する液体注入工程と、前記液体注入工程後に、前記気体溶存液体を発泡させる発泡工程と、前記発泡工程後に、前記気体溶存液体中に生じ前記気体を含んだ気泡が付着して浮上した前記燃料デブリを回収する回収工程と、を有することを特徴とする燃料デブリの回収方法である。
【0007】
ここで、上記「気体溶存液体を発泡させる」とは、気体溶存液体に溶存していた気体を当該気体溶存液体中に発生させることをいい、外部から気体溶存液体中に気体を供給して気泡を生じさせることではない。
また、この燃料デブリの回収方法では、前記液体注入工程後であって前記回収工程前、または前記発泡工程と同時に、前記燃料デブリを破砕する破砕工程をさらに有することとしてもよい。
また、この燃料デブリの回収方法では、前記第1の圧力は、大気圧によりも低い圧力であることとしてもよい。
【0008】
また、この燃料デブリの回収方法では、前記発泡工程では、前記原子炉内を前記第1の圧力から第2の圧力に減圧して、前記気体溶存液体を発泡させることとしてもよい。
また、この燃料デブリの回収方法では、前記第1の圧力は、0.500気圧以上0.999気圧以下の範囲内であり、前記第2の圧力は、前記第1の圧力より低い圧力であることとしてもよい。
また、この燃料デブリの回収方法では、前記発泡工程では、前記気体溶存液体を昇温して、前記気体溶存液体を発泡させることとしてもよい。
【0009】
また、この燃料デブリの回収方法では、前記発泡工程では、前記燃料デブリを破砕して燃料デブリ砕片を生成し、生成した前記燃料デブリ砕片を核として、前記気体溶存液体を発泡させることとしてもよい。
ここで、上記「核」とは、気体溶存液体を発泡させる際の、いわゆるシード(種)を意味するものである。
また、この燃料デブリの回収方法では、前記第1の圧力は、大気圧によりも低い圧力であることとしてもよい。
【0010】
また、この燃料デブリの回収方法では、前記気体溶存液体は、飽和量の前記気体が溶存した気体溶存液体であることとしてもよい。
ここで、上記「飽和量の気体が溶存した気体溶存液体」とは、気体を最大量溶存させた液体を意味するものである。
また、この燃料デブリの回収方法では、前記気体は、二酸化炭素、水素、アンモニア、窒素、酸素、アルゴンからなる群から選択される1種以上の気体であり、前記気体が溶存する液体は、水、イオン液体、不活性液体からなる群から選択される1種以上の液体であることとしてもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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