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公開番号2024089289
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204562
出願日2022-12-21
発明の名称補強部材の設計方法
出願人株式会社奥村組
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類E04G 23/02 20060101AFI20240626BHJP(建築物)
要約【課題】実情に合った補強性能を評価した補強部材の設計方法を提供する。
【解決手段】既存の梁に開孔を設け、梁の両側面の開孔の周囲に補強鋼板を接着すると共に、梁側面に補強鋼板をアンカーにて接合して補強する場合における、補強鋼板とアンカーからなる補強部材の設計方法である。補強部材の必要補強せん断力QR,needを、開孔を設ける前の梁のせん断耐力Qsu0と開孔を設けた後の梁のせん断耐力QsuRとの差から求め、1接合面当たりの接合面せん断耐力qjを、アンカーの材種と直径、及び補強鋼板の有効接着面積abから算出し、1接合面当たりの接合面せん断耐力qjが、補強鋼板の必要補強せん断力QR,needから算出される1接合面当たりの必要接合面せん断力qj,need以上であり、補強鋼板の最大耐力時において、ボルト孔で支圧破壊せず、開孔の上下部で降伏せず、かつ、開孔の上下部で座屈しないように、補強鋼板の形状を定める。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
既存の鉄筋コンクリート製の梁に開孔を設け、前記梁の両側面の前記開孔の周囲に補強鋼板を接着すると共に、前記補強鋼板の少なくとも四隅近傍に設けたボルト孔によって前記梁側面に前記補強鋼板をボルトにて接合して補強する場合における、前記補強鋼板と前記ボルトからなる補強部材の設計方法であって、
前記補強部材の必要補強せん断力を、前記開孔を設ける前の前記梁のせん断耐力と前記開孔を設けた後の前記梁のせん断耐力との差から求め、
1接合面当たりの接合面せん断耐力を、前記ボルトの材種と直径、及び前記補強鋼板の有効接着面積から算出し、
前記1接合面当たりの接合面せん断耐力が、前記補強鋼板の必要補強せん断力から算出される1接合面当たりの必要接合面せん断力以上であり、
前記補強鋼板の最大耐力時において、ボルト孔で支圧破壊せず、前記開孔の上下部で降伏せず、かつ、前記開孔の上下部で座屈しないように、前記補強鋼板の形状を定めることを特徴とする補強部材の設計方法。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記補強鋼板の四隅近傍に配置されるボルトのうち、対角位置に設けられた2つのボルトをつなぐ線と梁材軸方向とのなす角について正弦値を求め、
前記1接合面当たりの必要接合面せん断耐力を、前記補強鋼板の必要補強せん断力を上記正弦値の4倍した値で除した値として求めることを特徴とする請求項1に記載の補強部材の設計方法。
【請求項3】
前記1接合面当たりの接合面せん断耐力を、固着力が十分な場合の接合面における1接合面当たりのせん断力と、固着力が不十分な場合の接合面における1接合面当たりのせん断力との最小値に、前記梁の梁せいと前記開孔の直径の比に基づく低減係数を乗じた値として求めることを特徴とする請求項1に記載の補強部材の設計方法。
【請求項4】
前記梁に前記開孔を設ける前のせん断耐力を大野・荒川min式により算出し、前記開孔を設けた後の前記梁の補強前のせん断耐力を大野・荒川min式の変形式である修正広沢式より算出することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の補強部材の設計方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、既存の鉄筋コンクリート造の梁に開孔を設けた場合における補強部材の設計方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
建築物の寿命期間中に、設備配管の変更や新設を行うために、既存の鉄筋コンクリート造の梁に新たに開孔を設ける場合がある。当初設計においては開孔が存在しないので、開孔による断面減少を補強するために補強構造を追加する必要がある。
【0003】
このような開孔の補強構造として、開孔の周囲の梁両面に補強鋼板を設置する工法がある(例えば、特許文献1参照)。この工法においては、既存の梁には、配管を通すための開孔が設けられ、その周囲に補強鋼板を固定するためのアンカー孔が4つ設けられる。補強鋼板には、梁の開孔と同径の開孔と、補強鋼板を梁側面に固定するためのアンカーを貫通させるための孔が4つ設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭55-042965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記補強工法の補強性能については十分な検証がされておらず、設計方法は確立されていなかった。このため、実情に合った補強性能の評価方法が求められていた。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、実情に合った補強性能を評価した補強部材の設計方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の補強部材の設計方法は、既存の鉄筋コンクリート製の梁に開孔を設け、前記梁の両側面の前記開孔の周囲に補強鋼板を接着すると共に、前記補強鋼板の少なくとも四隅近傍に設けたボルト孔によって前記梁側面に前記補強鋼板をボルトにて接合して補強する場合における、前記補強鋼板と前記ボルトからなる補強部材の設計方法であって、前記補強部材の必要補強せん断力を、前記開孔を設ける前の前記梁のせん断耐力と前記開孔を設けた後の前記梁のせん断耐力との差から求め、1接合面当たりの接合面せん断耐力を、前記ボルトの材種と直径、及び前記補強鋼板の有効接着面積から算出し、前記1接合面当たりの接合面せん断耐力が、前記補強鋼板の必要補強せん断力から算出される1接合面当たりの必要接合面せん断力以上であり、前記補強鋼板の最大耐力時において、ボルト孔で支圧破壊せず、前記開孔の上下部で降伏せず、かつ、前記開孔の上下部で座屈しないように、前記補強鋼板の形状を定めることを特徴とする。
【0008】
本発明の補強部材の設計方法によれば、後述する構造実験の結果から分かるように、実情に合った補強性能を評価した補強部材の設計方法を得ることができる。
【0009】
接合面のせん断力は4つに区分した補強鋼板の部分のそれぞれの対角方向に作用するので、本発明の補強部材の設計方法において、前記補強鋼板の四隅近傍に配置されるボルトのうち、対角位置に設けられた2つのボルトをつなぐ線と梁材軸方向とのなす角について正弦値を求め、前記1接合面当たりの接合面せん断耐力を、前記補強鋼板の必要補強せん断力を上記正弦値の4倍した値で除した値として求めることが好ましい。
【0010】
また、後述する構造実験の結果から、梁の梁せいと開孔の直径の比である開孔比に応じて接合面のせん断耐力が低下することが分かったので、本発明の補強部材の設計方法において、前記1接合面当たりの接合面せん断耐力を、固着力が十分な場合の接合面における1接合面当たりの必要せん断力と、固着力が不十分な場合の接合面における1接合面当たりのせん断力との最小値に、前記梁の梁せいと前記開孔の直径の比に基づく低減係数を乗じた値として求めることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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