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公開番号2024060855
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168407
出願日2022-10-20
発明の名称養生蓋
出願人株式会社ホーシン
代理人個人
主分類E04G 21/32 20060101AFI20240425BHJP(建築物)
要約【課題】 一種類の係止手段で位置ずれすることなく確実に貫通孔に取り付けることが可能な構造で、複数回の再利用が可能な新しい形態の養生蓋を提供する。
【解決手段】 貫通孔Dの開口を塞ぐための蓋板1と、蓋板に着脱自在に取り付けられるバネユニット2とを備え、バネユニットは蓋板の中央部に装着されるベース3と、ベースの貫通孔側に向いたベース裏面に片端が保持され他端側がベース裏面から放射状に広がりながら蓋板から斜めに遠ざかる方向に曲がるように延設される複数のバネ部材4とを備え、バネ部材は外力を与えることで他端側が弾性変形して縮径するように構成され、バネユニットが蓋板に装着された状態でバネ部材の他端側が貫通孔の内周面に弾接するように形成された養生蓋とする。
【選択図】 図2


特許請求の範囲【請求項1】
壁等に設けられた貫通孔の開口を塞ぐための蓋板と、前記蓋板に着脱自在に取り付けられるバネユニットとを備えた養生蓋であって、
前記バネユニットは前記蓋板の中央部に装着されるベースと、前記ベースの前記貫通孔側に向いたベース裏面に片端が保持され他端側が前記ベース裏面から放射状に広がりながら前記蓋板から斜めに遠ざかる方向に曲がるように延設される複数のバネ部材とを備え、
前記複数のバネ部材は外力を与えることで前記他端側が弾性変形して縮径するように構成され、
前記バネユニットが前記蓋板に装着された状態で前記バネ部材の前記他端側が前記貫通孔の内周面に弾接するように形成された養生蓋。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記バネ部材は、鋼線を巻回した左右のコイル部と、前記左右のコイル部の中間部分を延長させてアーム状にしたバネ作用部とからなるダブルキックスプリングで形成され、
前記コイル部を前記片端にして前記ベース裏面に保持される請求項1に記載の養生蓋。
【請求項3】
前記バネ部材は、少なくとも内周面が50~250mmの範囲の貫通孔に対して前記他端側が弾性変形で縮径するように形成される請求項1に記載の養生蓋。
【請求項4】
前記バネ部材は、前記ベース裏面に等中心角位置毎に3つ取り付けられている請求項1に記載の養生蓋。
【請求項5】
前記蓋板の中央部には、前記ベースを前記蓋板の表面側から挿入して保持する嵌合孔が前記蓋板を貫通するようにして形成され、
前記蓋板に前記バネユニットを装着する際に、前記バネ部材が弾性変形して縮径した状態で前記嵌合孔に挿通されるようにして前記ベース裏面が前記蓋板の裏面側に配置されるとともに、前記ベースが前記嵌合孔に嵌合される請求項1に記載の養生蓋。
【請求項6】
前記蓋板の裏面周辺部分にリング状の凹溝が設けられている請求項1に記載の養生蓋。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルやマンション等の建築現場において、給排水設備、空調設備、電気配線等のために床等に設けた貫通孔を、一時的に塞いでおく養生蓋に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ビル等のコンクリート製の建物では、床、壁、梁、天井、基礎部分(以下、これらを総称して「壁等」と称する)に各種設備配管や電線等を通すための貫通孔を設ける。床に貫通孔を形成する場合は、図8に示すような紙製や塩化ビニル製等の筒状のスリーブ管Cを、貫通穴を形成する予定位置に先に設置してからコンクリートを打設するスリーブ工法により、貫通孔Dを床Bに形成するようにしている。
【0003】
なお、スリーブ管Cとして紙管(ボイド管)を用いたときは、施工後に紙管が剥されて貫通孔Dの内周面が露出することになり、塩ビ管を用いたときは塩ビ管が貫通孔D内に残される。したがって、本書において特に説明しない場合は、以下の説明で塩ビ管のようなスリーブ管Cが貫通孔内に残されている貫通孔については「貫通孔の内周面」は残されているスリーブ管Cの内周面のこととして説明する。
【0004】
床Bに形成された貫通孔Dは縦孔であり、配管工事等が終了した後には最終的にモルタル等で埋め戻されるが、工事中は床Bに縦孔の開口が開いていることから、誤って資材、工具等を落下させるおそれがあり、また、作業者が誤って足を踏み入れて怪我をするおそれもある。そのため、建築現場では形成された貫通孔Dの開口を一時的に塞いで養生するための養生蓋(ホールキャップとも称する)が使用されている。
なお、建築現場では、床だけでなく壁(側壁)、梁、天井、基礎部分等に形成した貫通孔についても、貫通孔を保護する等の目的で、必要に応じて工事中は一時的に養生蓋が取り付けられる。
【0005】
従来からの一般な養生蓋は、円盤状の蓋板と、蓋板裏面(貫通孔に向いた側を裏面側、反対側面を表面とする)の周縁近傍に一体的に設けられた板状の係止片とを備えており、この板状の係止片を板バネとして貫通孔の内周面に弾接させることによって貫通孔に取り付ける構造のものが知られている(例えば特許文献1参照)。このような板状係止片で取り付ける養生蓋は、係止片が径方向に(塑性変形することなく)弾性変形する可動幅が小さいことから、一種類の養生蓋で弾接可能な貫通孔の径の範囲は小さい。
【0006】
そこで、取付可能な貫通孔の径の範囲を拡大する工夫がなされた養生蓋が提案されている。すなわち、1枚の金属板で形成される縦孔養生蓋材(蓋板)であって、縦貫通孔を形成するためのスリーブ管として用いられる管材の2種類以上の規格寸法のそれぞれに対応させた折り曲げ可能な複数の切り抜き部が等中心角位置毎に形成され(具体的には125mm径と150mm径との2種類の紙管にそれぞれ対応させた4つの切り抜き部が同心円上に90度毎に形成され)、この切り抜き部を折り曲げて板状係止片とすることで、縦貫通孔の内周面に当接させて、板状係止片のばね力で取り付けられる構造が開示されている(特許文献2参照)。この文献に記載された養生蓋によれば、径が異なる2種類以上の縦貫通孔に取り付け可能な養生蓋とすることができる。しかしながら、蓋板となる金属板の上にリング状に配置することが可能な抜き取り部の個数は物理的に限られるので、1つの養生蓋で対応可能な管材の規格寸法の種類数にも限度がある。
【0007】
また、板状係止片となる切り抜き部の径方向の長さは、最大でも切り抜き部の基部(折り曲げ辺)から蓋板外周までの長さとなる。したがって切り抜き部を折り曲げて板状係止片にしたときの長さを十分に長くすることができないため、板状係止片が変形したり振動が加わったりすると、容易に位置ずれしたり外れたりするおそれが生じる。
また、蓋板部分の切り抜き部が折り曲げられるとその部分に孔が形成されることから、縦貫通孔への雨水等の浸入を防ぐための他の手段が必要になるという別の問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
実開昭58-189876公報
特開平9-203215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
壁等に設置する各種設備配管の配管径は、各設備の規模や種類によって大小各種のものがある。これらの配管を挿通するために形成される貫通孔は、規格サイズのスリーブ管の中から選択したスリーブ管を使用して形成される。
一般的な規格サイズのスリーブ管の径は50~300mmの範囲であり、紙管であれば75、100、125、150、175、200、250、300mm径のものが使用され、塩ビ管であれば56、71、83、107、131、154、202、250、298mm径のものが使用されている。したがってこれらのスリーブ管の径に対応した貫通孔がスリーブ工法によって形成される。
さらに、スリーブ工法以外に、ダイヤモンドコアビットを用いた「コア抜き」工事によって直接貫通孔が形成されることもあり、その場合はスリーブ工法による貫通孔とは異なった規格サイズによる貫通孔が形成される。
【0010】
このように建築現場で形成されている貫通孔の径は多種存在している。一方、養生蓋には形成された貫通孔を確実に塞ぐことができるだけでなく、一旦取り付けた後は簡単に位置ずれしたり、がたついたりしないことが求められている。そのため、形成された貫通孔の内径に適合した養生蓋を用いることが必要になる。
(【0011】以降は省略されています)

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