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公開番号2024088147
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203180
出願日2022-12-20
発明の名称膜分離装置の散気装置の遠隔監視制御システム及び遠隔監視制御方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類B01D 65/02 20060101AFI20240625BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】本発明の課題は、膜分離装置の散気装置を遠隔監視制御することで膜分離装置全
体を最適な状態で継続可能とする遠隔監視制御システムを提供することである。
【解決手段】ヘッダー付散気装置散気装置と、分離膜とを有する膜分離装置の遠隔監視制
御システムであって、前記分離膜が膜分離槽内の被処理液で浸漬され、前記ヘッダー付散
気装置が備える空気貯留部内の液面水位を検知する検知装置と、前記検知された液面水位
のデータを保管する保管装置と、前記保管された液面水位のデータに応じ、前記膜分離装
置の運転条件を制御する制御装置と、を備える、遠隔監視制御システム。。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ヘッダー付散気装置と、分離膜とを有する膜分離装置の遠隔監視制御システムであって

前記分離膜が膜分離槽内の被処理液で浸漬され、
前記ヘッダー付散気装置が備える空気貯留部内の液面水位を検知する検知装置と、
前記検知された液面水位のデータを保管する保管装置と、
前記保管された液面水位のデータに応じ、前記膜分離装置の運転条件を制御する制御装
置と、を備える、
遠隔監視制御システム。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記保管された液面水位のデータを端末装置に送信する送信装置を備える、請求項1に
記載の遠隔監視制御システム。
【請求項3】
前記ヘッダー付散気装置が、前記空気貯留部にて、前記膜分離槽に空気を供給する散気
管と接続する、請求項1又は2に記載の遠隔監視制御システム。
【請求項4】
前記空気貯留部が膜分離槽内に配置され、前記空気貯留部の底部が開放されており、前
記被処理液が前記空気貯留部内に流入可能である、請求項1又は2に記載の遠隔監視制御
システム。
【請求項5】
前記検知装置は、前記空気貯留部内の上方に位置する、請求項1又は2に記載の遠隔監
視制御システム。
【請求項6】
前記検知装置は、超音波発センサーを搭載する、請求項1又は2に記載の遠隔監視制御
システム。
【請求項7】
ヘッダー付散気装置と、分離膜とを有する膜分離装置の遠隔監視制御方法であって、
前記分離膜が膜分離槽内の被処理液で浸漬され、
前記ヘッダー付散気装置が備える空気貯留部内の液面水位が、検知装置で検知され、
前記検知された液面水位のデータが、保管装置で保管され、
前記保管された液面水位のデータに応じ、前記膜分離装置の運転条件が制御装置で制御
される、遠隔監視制御方法。
【請求項8】
前記保管された液面水位のデータが、送信装置で端末装置に送信される、請求項7に記
載の遠隔監視制御方法。
【請求項9】
前記端末装置が、前記膜分離装置の運転条件を制御し得る、請求項8に記載の遠隔監視
制御方法。
【請求項10】
前記検知装置で検知された液面水位のデータが、前記保管装置で保管された正常時の液
面水位のデータに比べ、前記液面までの距離が25mm以上変化した場合、前記散気装置
へ供給する空気量を1.1~10倍へ増量させて運転する、請求項7又は8に記載の遠隔
監視制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、膜分離装置の散気装置を遠隔監視制御する遠隔監視制御システム、及び遠隔
監視制御方法に関するものである。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、下水等の排水処理施設において、生物処理等の処理槽に導入される被処理液を、
膜分離装置を用いて固液分離する膜分離活性汚泥処理法が多く採用されている。ここで、
生物処理とは、微生物の代謝作用を利用して、被処理液中の活性汚泥に含まれる有機物質
を分解する処理をいう。また、微生物の代謝を促進させるために、膜分離装置の下方に散
気装置を設けてエアレーション(曝気)を行うことで、処理槽内に酸素を供給する。この
散気装置の設置は、膜分離装置に装着された膜エレメントの洗浄も兼ねており、槽内に循
環流を発生し、汚泥と酸素とを充分に懸濁することができる。
【0003】
このような処理槽内部には膜分離装置が配設されて、被処理液の固液分離が行われてお
り、濾過された処理水は系外へと排出されている。一般的に膜分離装置における濾過は膜
間差圧によって管理される。すなわち、ポンプによって処理液を吸引し、このとき発生す
る負圧により膜分離装置外部の被処理液が膜分離装置を透過し膜分離装置に導入される。
このとき、水やイオン等の膜分離装置の膜細孔より小さい溶質は膜を透過するが、分子量
の大きなタンパク質等は膜を透過できず、ゲル化現象等を生じて膜面に付着することがあ
る。前述のエアレーションにより膜面の付着物を取り除きながら濾過を行うが、長期にわ
たり運転することにより付着物が膜面を閉塞させ、膜間差圧の上昇を引き起こし濾過作用
に不具合を発生させる。そこで、膜分離装置は一定期間ごとに洗浄や交換を余儀なくされ
る。
【0004】
近年、膜分離装置の監視制御を遠隔で行う遠隔監視制御システムが考えられてきた。こ
の従来の遠隔監視制御システムは膜分離装置の運転制御はネットワークを介して遠隔監視
制御装置と接続されている。そして、この遠隔監視制御システムでは、遠隔監視制御装置
が、膜分離装置の運転結果を監視情報とし取得するとともに、この監視情報に基づいて各
水処理装置の遠隔監視制御を行っている。例えば、特許文献1には、膜分離装置は遠隔制
御により分離膜の膜間差圧を遠隔監視し、所定の差圧に達した時に膜洗浄装置等にて薬品
洗浄を実施し膜間差圧を回復させ運転継続することができることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-231591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で開示された遠隔監視制御方法によれば、ファウリングによ
る膜閉塞の場合には有効であるが、汚泥付着(クロッギング)による膜閉塞の場合、膜差
圧で検知すると、膜閉塞がすでに進行しており、膜閉塞が発生する前の早期検知をするこ
とが困難であるという課題を有する。そのため、通常のインライン薬品洗浄でクロッギン
グを確実に除去することがほぼ不可能であるため、オフラインで膜エレメントを引き上げ
て手動で洗浄する必要がある。
【0007】
本発明は、ヘッダー付散気装置を採用し、空気貯留部内の被処理液の液面水位から散気
装置の閉塞状態を検知し、検知したデータに応じて膜分離装置の運転条件を制御する。ク
ロッギング等に起因する膜閉塞が進行する前に、ヘッダー付散気装置と分離膜の洗浄を最
適なタイミングで実行できる膜分離装置の散気装置の遠隔監視制御システム及び遠隔監視
制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、空気貯留部内の被処理液の液
面水位に応じて膜分離装置の運転条件を制御する制御装置を備える遠隔監視制御システム
及び遠隔監視制御方法を見出し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明は以下の特徴を有する。
(請求項に合わせて補充します。)
[1]ヘッダー付散気装置と、分離膜とを有する膜分離装置の遠隔監視制御システムであ
って、前記分離膜が膜分離槽内の被処理液で浸漬され、前記ヘッダー付散気装置が備える
空気貯留部内の液面水位を検知する検知装置と、前記検知された液面水位のデータを保管
する保管装置と、前記保管された液面水位のデータに応じ、前記膜分離装置の運転条件を
制御する制御装置と、を備える、遠隔監視制御システム。
[2]前記保管された液面水位のデータを端末装置に送信する送信装置を備える、[1]
に記載の遠隔監視制御システム。
[3]前記ヘッダー付散気装置が、前記空気貯留部にて、前記膜分離槽に空気を供給する
散気管と接続する、[1]又は[2]に記載の遠隔監視制御システム。
[4]前記空気貯留部が膜分離槽内に配置され、前記空気貯留部の底部が開放されており
、前記被処理液が前記空気貯留部内に流入可能である、[1]~[3]のいずれか1項に
記載の遠隔監視制御システム。
[5]前記検知装置は、前記空気貯留部内の上方に位置する、[1]~[4]のいずれか
1項に記載の遠隔監視制御システム。
[6]前記検知装置は、超音波発センサーを搭載する、[1]~[5]のいずれか1項に
記載の遠隔監視制御システム。
[7]ヘッダー付散気装置と、分離膜とを有する膜分離装置の遠隔監視制御方法であって
、前記分離膜が膜分離槽内の被処理液で浸漬され、前記ヘッダー付散気装置が備える空気
貯留部内の液面水位が、検知装置で検知され、前記検知された液面水位のデータが、保管
装置で保管され、前記保管された液面水位のデータに応じ、前記膜分離装置の運転条件が
制御装置で制御される、遠隔監視制御方法。
[8]前記保管された液面水位のデータが、送信装置で端末装置に送信される、[7]に
記載の遠隔監視制御方法。
[9]前記端末装置が、前記膜分離装置の運転条件を制御し得る、[8]に記載の遠隔監
視制御方法。
[10]前記検知装置で検知された液面水位のデータが、前記保管装置で保管された正常
時の液面水位のデータに比べ、前記液面までの距離が25mm以上変化した場合、前記散
気装置へ供給する空気量を1.1~10倍へ増量させて運転する、[7]~[9]のいず
れか1項に記載の遠隔監視制御方法。
[11]前記検知装置で検知された液面水位のデータが、前記保管装置で保管された正常
時の液面水位のデータに比べ、前記液面までの距離が25mm以上変化し、且つ、膜分離
装置の膜間差圧が5kPa以上上昇した場合は、下記工程(1)のみ、又は下記工程(1
)、(2)の順で実施する、[7]~[10]のいずれか1項に記載の遠隔監視方法;
工程(1):前記ヘッダー付散気装置へ供給する空気量を1.1~10倍へ増量させる散
気増量運転工程
工程(2):前記ヘッダー付散気装置への空気供給を停止し、前記膜分離装置の薬品洗浄
を実施する膜洗浄工程。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る膜分離装置の散気装置の遠隔監視制御システム及び遠隔監視制御方法では
、膜閉塞が発生しにくくなり、クロッギングによる膜閉塞を制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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