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公開番号2024090635
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206644
出願日2022-12-23
発明の名称樹脂組成物、シーラント層、積層体及びリチウムイオン二次電池の外装材
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 23/00 20060101AFI20240627BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】金属箔層に対する密着性及び耐有機溶剤性に優れたシーラント層を形成できる樹脂組成物と、シーラント層、積層体及びリチウムイオン二次電池の外装材の提供。
【解決手段】シーラント層を形成するための樹脂組成物であって、アクリル樹脂A及びオレフィン樹脂Bを含む樹脂Cと、イソシアネート系架橋剤Dと、有機溶剤Eとを含み、前記アクリル樹脂Aは、(メタ)アクリル系単量体a1由来の構成単位と、水酸基含有単量体a2由来の構成単位とを含む、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シーラント層を形成するための樹脂組成物であって、
アクリル樹脂A及びオレフィン樹脂Bを含む樹脂Cと、イソシアネート系架橋剤Dと、有機溶剤Eとを含み、
前記アクリル樹脂Aは、(メタ)アクリル系単量体a1由来の構成単位と、水酸基含有単量体a2由来の構成単位とを含む、樹脂組成物。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記樹脂Cの水酸基価が0.2~100mgKOH/gである、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記樹脂Cにおける水酸基の1当量に対して、前記イソシアネート系架橋剤Dのイソシアネート基の割合が0.001~5当量である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記アクリル樹脂Aは、カルボキシ基含有単量体a3由来の構成単位を含まない、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記有機溶剤Eは、Hansen溶解度パラメーターにおける水素結合項δhの値が8以上である有機溶剤E1を含む、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記有機溶剤E1の含有量が、前記有機溶剤Eの総質量に対して10質量%以上である、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記オレフィン樹脂Bの重量平均分子量が2万~15万であり、かつ結晶融解熱量が5~50J/gである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記オレフィン樹脂Bの融点が40~120℃である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記オレフィン樹脂Bの結晶化温度が10~60℃である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記オレフィン樹脂Bが、エチレン由来の構成単位及びプロピレン由来の構成単位の少なくとも一方を含み、
前記オレフィン樹脂Bを構成する全構成単位の合計質量Wbに対して、前記エチレン由来の構成単位と前記プロピレン由来の構成単位との合計質量の割合が50質量%以上である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、シーラント層、積層体及びリチウムイオン二次電池の外装材に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電量貯蔵装置、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に用いられるリチウムイオン二次電池の需要が増加している。
リチウムイオン二次電池用の外装材としては、軽量であり、電池形状を自由に設計できるという観点から、多層構成のラミネートフィルムが用いられている。
例えば特許文献1には、ラミネートフィルムの構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2014/123164号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リチウムイオン二次電池には、薄型化や軽量化が求められており、外装材にも薄型化が求められている。外装材の主要部材である基材層、金属箔層、シーラント層をそれぞれ薄くすれば、外装材の総厚を薄くできる。
しかしながら、例えばアルミニウム箔を薄くしすぎるとピンホールが発生することがあるため、金属箔層を薄くすることには限界がある。基材層やシーラント層についても、必要な性能を維持しつつ薄膜化するには限界がある。
【0005】
例えば、接着剤層を介さずにシーラント層を金属箔層に積層することができれば、金属箔層とシーラント層との間に接着剤層を設ける必要がなくなるため、外装材を薄型化できる。その場合、シーラント層には、金属箔層に対する密着性が求められる。また、シーラント層は、リチウムイオン二次電池の電解液に接することから、シーラント層には有機溶剤に対する耐性も求められる。
これまで、金属箔層に対する密着性及び耐有機溶剤性に優れたシーラント層は一般に知られていない。
【0006】
本発明は、金属箔層に対する密着性及び耐有機溶剤性に優れたシーラント層を形成できる樹脂組成物と、シーラント層、積層体及びリチウムイオン二次電池の外装材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の態様を有する。
[1] シーラント層を形成するための樹脂組成物であって、アクリル樹脂A及びオレフィン樹脂Bを含む樹脂Cと、イソシアネート系架橋剤Dと、有機溶剤Eとを含み、前記アクリル樹脂Aは、(メタ)アクリル系単量体a1由来の構成単位と、水酸基含有単量体a2由来の構成単位とを含む、樹脂組成物。
[2] 前記樹脂Cの水酸基価が0.2~100mgKOH/gである、前記[1]の樹脂組成物。
[3] 前記樹脂Cにおける水酸基の1当量に対して、前記イソシアネート系架橋剤Dのイソシアネート基の割合が0.001~5当量である、前記[1]又は[2]の樹脂組成物。
[4] 前記アクリル樹脂Aは、カルボキシ基含有単量体a3由来の構成単位を含まない、前記[1]~[3]のいずれかの樹脂組成物。
[5] 前記有機溶剤Eは、Hansen溶解度パラメーターにおける水素結合項δhの値が8以上である有機溶剤E1を含む、前記[1]~[4]のいずれかの樹脂組成物。
[6] 前記有機溶剤E1の含有量が、前記有機溶剤Eの総質量に対して10質量%以上である、前記[5]の樹脂組成物。
[7] 前記オレフィン樹脂Bの重量平均分子量が2万~15万であり、かつ結晶融解熱量が5~50J/gである、前記[1]~[6]のいずれかの樹脂組成物。
[8] 前記オレフィン樹脂Bの融点が40~120℃である、前記[1]~[7]のいずれかの樹脂組成物。
[9] 前記オレフィン樹脂Bの結晶化温度が10~60℃である、前記[1]~[8]のいずれかの樹脂組成物。
[10] 前記オレフィン樹脂Bが、エチレン由来の構成単位及びプロピレン由来の構成単位の少なくとも一方を含み、前記オレフィン樹脂Bを構成する全構成単位の合計質量Wbに対して、前記エチレン由来の構成単位と前記プロピレン由来の構成単位との合計質量の割合が50質量%以上である、前記[1]~[9]のいずれかの樹脂組成物。
[11] 前記樹脂Cにおいて、前記(メタ)アクリル系単量体a1由来の構成単位及び前記水酸基含有単量体a2由来の構成単位の合計質量Waに対する、前記オレフィン樹脂Bを構成する全構成単位の合計質量Wbの質量比を表すWb/Waが20/80~90/10である、前記[1]~[10]のいずれかの樹脂組成物。
[12] 前記オレフィン樹脂Bが、ポリプロピレン又はエチレン-プロピレン共重合体である、前記[1]~[11]のいずれかの樹脂組成物。
[13] 非水ディスパージョンである、前記[1]~[12]のいずれかの樹脂組成物。
[14] 前記[1]~[13]のいずれかの樹脂組成物より形成される、シーラント層。
[15] 基材層と、前記基材層上に積層された、前記[14]のシーラント層とを含む、積層体。
[16] 基材層と、前記基材層上に積層された、前記[14]のシーラント層、及び金属箔層とを含む、積層体。
[17] 前記[14]のシーラント層を備えた、リチウムイオン二次電池の外装材。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、金属箔層に対する密着性及び耐有機溶剤性に優れたシーラント層を形成できる樹脂組成物と、シーラント層、積層体及びリチウムイオン二次電池の外装材を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書においては、以下の用語の定義を採用する。
「構成単位」とは、単量体に由来する構成単位、すなわち単量体が重合することによって形成された構成単位、又は重合体を処理することによって構成単位の一部が別の構造に変換された構成単位を意味する。
「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」の総称を意味する。また「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の総称を意味する。
「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。
本明細書に開示の含有量、種々の物性値、性状値の数値範囲は、その下限値及び上限値を任意に組み合わせて新たな数値範囲とすることができる。
【0010】
本発明の樹脂組成物は、シーラント層を形成するためのものであり、以下に示す樹脂Cと、イソシアネート系架橋剤Dと、有機溶剤Eとを含む。
樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、樹脂C、イソシアネート系架橋剤D及び有機溶剤Eに加えて、これら以外の成分(以下、「任意成分」ともいう。)をさらに含んでいてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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