TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024134673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023044988
出願日2023-03-22
発明の名称冷却用外気の導入構造及び導風体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類F28F 25/12 20060101AFI20240927BHJP(熱交換一般)
要約【課題】風が強い地域に建てられたビルの屋上に周囲を壁などで囲われて設置された冷却塔に対し、新鮮な冷却用の外気が効率的に供給されるようにして性能維持を図る。
【解決手段】外気導入口に面して壁体Wが設置された冷却塔CTの設置領域IA内に冷却用の外気を導入する構造。壁体Wの上部に壁体Wの上端との間に開口Opを確保して断面円形或いは矩形の棒状の導風体1を壁体Wに沿って設置し、壁体Wの外面に当たる風の風向を導風体1で壁体Wの内面Wi側下方向きに変更せしめて前記設置領域IA内に新鮮な外気が導入されるようにする。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
外気導入口に面して壁体が設置された冷却塔の設置領域内に冷却用の外気を導入する構造であって、
前記壁体の上部に当該壁体の上端との間に開口を確保して棒状の導風体を壁体に沿って設置し、
前記壁体の外面に当たる風の風向を前記導風体で前記壁体の内面側下方向きに変更せしめて前記設置領域内に外気を取り入れることを特徴とする冷却用外気の導入構造。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
導風体はその太さが壁体の上端の幅以上であることを特徴とする請求項1に記載の冷却用外気の導入構造。
【請求項3】
導風体はその断面が円形であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却用外気の導入構造。
【請求項4】
導風体はその断面が矩形であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却用外気の導入構造。
【請求項5】
防音や目隠し用として冷却塔に面して設置される壁体の上部に取り付けられる導風体であって、
前記壁体の上端に沿った長さを有する棒状の本体部と、本体部の下面から下方に突出していて当該本体部の長手方向に沿って間隔を開けて複数設けられた脚部とを備え、
前記本体部を前記壁体の上方に配置し、前記各脚部を前記壁体の上部に固定して壁体に取り付けられる導風体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルの屋上に周囲を壁などで囲われて設置された冷却塔などの熱交換器に対し、新鮮な熱交換用の外気が供給されるようにして、その性能維持を図るための外気の導入構造に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
ビルの空調設備において、空調システムで用いられる冷却水の温度を調整するために、水の蒸発を利用して水を冷却する冷却塔が使用され、この冷却塔はビルの屋上に設置されることが多い。
外気を利用した一般的な冷却塔は、その装置側面から外気を内部に取り込み、取り込んだ外気を冷却水(循環水)に触れさせて熱交換を行い、熱交換によって温まった空気を装置上面から外側へ排出する機構となっている。
【0003】
かかる冷却塔において、冷却に使用して上面から排出された空気は、冷媒との熱交換で温められており、冷却塔同士を密接して配置したり、或いは周囲が壁で仕切られた空間などの外気の供給が滞りやすい場所に配置したりした場合には、排出した温められた空気を再度取り込む現象(再吸い込み)が生じることで、冷却能力が低下する課題がある。
【0004】
このような再吸い込みの防止対策として、冷却塔の上面から排出された空気が冷却塔の側面の外気吸い込み口側に回り込むことを防ぐため、冷却塔の上部にソーラーパネルを側方に張り出すように設置する構成や、並べて設置された冷却塔間に前記空気の回り込みを遮断する邪魔板や庇を設置する構成が知られている(例えば特許文献1,2,3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-91226号公報
特開平5-164480号公報
特開2003-185360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ビルの屋上に冷却塔を設置する場合、設置スペースの制約上、冷却塔は複数台が集約的に並べて設置され、また、図4に示されるように、冷却塔CTの設置スペースの周囲が目隠しや防音のための壁体Wで囲われることが多い。この場合の前記再吸い込みの防止対策として、冷却塔の上面の空気吐き出し口に排気ダクトを設置したり壁体に通気口を設けたりすることが講じられているが、強風が吹く環境下では外気の取り込みが十分に行われず、冷却塔の冷却能力が低下することがあるという問題があった。
【0007】
すなわち、図5はビルの屋上の縁に沿って看板や目隠しのための壁体Wが設けられ、その壁体Wに面して冷却塔CTが設置された態様を示している。このビルが海岸沿いや、風上に山脈があり、風を遮るものが少ない平坦な地域などの比較的風が強い地域に建てられていた場合、強風がビルにぶつかると、壁体Wの上端では斜め上向きに風向きを変えることで、冷却塔CTが設置された屋上の壁体Wの内側に空気が供給されにくくなる。それにより、壁体Wの内側には冷却塔CTがその上面から排出した空気が入り込みやすくなり、前記温まった空気の再吸い込みを引き起こして冷却塔CTの正常な冷却能力を維持することができなくなることがあった。
【0008】
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、風が強い地域に建てられたビルの屋上に周囲を壁などで囲われて設置された冷却塔に対し、新鮮な冷却用の外気が効率的に供給されるようにして、その性能維持を図れるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため本発明は以下の態様を含む。
〔1〕 外気導入口に面して壁体が設置された冷却塔の設置領域内に冷却用の外気を導入する構造であって、
前記壁体の上部に当該壁体の上端との間に開口を確保して棒状の導風体を壁体に沿って設置し、
前記壁体の外面に当たる風の風向を前記導風体で前記壁体の内面側下方向きに変更せしめて前記設置領域内に外気を取り入れることを特徴とする冷却用外気の導入構造。
〔2〕 導風体はその太さが壁体の上端の幅以上であることを特徴とする前記〔1〕に記載の冷却用外気の導入構造。
〔3〕 導風体はその断面が円形であることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の冷却用外気の導入構造。
〔4〕 導風体はその断面が矩形であることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の冷却用外気の導入構造。
〔5〕 防音や目隠し用として冷却塔に面して設置される壁体の上部に取り付けられる導風体であって、
前記壁体の上端に沿った長さを有する棒状の本体部と、本体部の下面から下方に突出していて当該本体部の長手方向に沿って間隔を開けて複数設けられた脚部とを備え、
前記本体部を前記壁体の上方に配置し、前記各脚部を前記壁体の上部に固定して壁体に取り付けられる導風体。
【0010】
前記のとおり、本発明の冷却用外気の導入構造は、外気導入口に面して壁体が設置された冷却塔の設置領域内に冷却用の外気を導入する構造であり、前記壁体の上部に当該壁体の上端との間に開口を確保して棒状の導風体を壁体に沿って設置し、前記壁体の外面に当たる風の風向を前記導風体で前記壁体の内面側下方向きに変更せしめて前記設置領域内に外気を取り入れることを特徴とする。
これによれば、壁体に吹き付ける風は、壁体の外面に当たってそのまま外面に沿って上方へと流れ、その一部が壁体の上部に設置された導風体に当たって風向きが変更せしめられて当該壁体上端との間の開口を通って壁体内側の冷却塔の設置領域へと導入される。壁体の内側に壁体の外側から吹き付けてきた外気が導入されることで、冷却塔の上面から排出された空気が回り込むことはなく、冷却塔は前記設置領域内に導入された新鮮な外気を取り入れることが可能となり、前記再吸い込みを引き起こしにくくすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

三菱ケミカル株式会社
油分分解剤
今日
三菱ケミカル株式会社
表面保護フィルム
今日
三菱ケミカル株式会社
フィルム及びその応用
今日
三菱ケミカル株式会社
フィルム及びその応用
今日
三菱ケミカル株式会社
フィルム及びその応用
今日
三菱ケミカル株式会社
ブロック共重合体の製造方法
今日
三菱ケミカル株式会社
ポリオレフィンの多段熱分解法
今日
三菱ケミカル株式会社
冷却用外気の導入構造及び導風板
今日
三菱ケミカル株式会社
ポリシロキサン及びその製造方法
今日
三菱ケミカル株式会社
冷却用外気の導入構造及び導風体
今日
三菱ケミカル株式会社
冷却用外気の導入構造及び導風体
今日
三菱ケミカル株式会社
延伸多孔フィルム及びその製造方法
1日前
三菱ケミカル株式会社
積層フィルムおよびフィルム積層体
今日
三菱ケミカル株式会社
ポリアミド系樹脂フィルム、包装体
今日
三菱ケミカル株式会社
ウレタン樹脂の分解酵素及び分解方法
今日
三菱ケミカル株式会社
エマルジョン組成物及びコーティング剤
今日
三菱ケミカル株式会社
エマルジョン組成物及びコーティング剤
今日
三菱ケミカル株式会社
マクロモノマー及びマクロモノマーの製造方法
今日
三菱ケミカル株式会社
野菜又は果実、及び野菜又は果実の鮮度保持方法
今日
三菱ケミカル株式会社
樹脂フィルム、回路基板材料、回路基板、電子機器
今日
三菱ケミカル株式会社
熱硬化性組成物、硬化物、熱伝導性シート及び複合成形体
1日前
三菱ケミカル株式会社
ビニル重合体の製造方法、重合性組成物、及びビニル重合体
今日
三菱ケミカル株式会社
マイクロ波加熱装置、被加熱物の発熱促進方法、誘電体成型物
今日
三菱ケミカル株式会社
エマルジョン用樹脂組成物、エマルジョン組成物及びコーティング剤
今日
国立大学法人東北大学
横熱電変換材料、横熱電変換素子及び熱電変換モジュール
今日
三菱ケミカル株式会社
リチウムイオン電池集電体用ポリエステルフィルム、リチウムイオン電池集電体用フィルム箔及びリチウムイオン電池集電体
1日前
個人
熱交換器
11か月前
個人
熱交換器
1か月前
個人
冷媒液注入及び封止方法
5か月前
マルヤス工業株式会社
熱交換器
8か月前
個人
放熱ニット網
7か月前
ホシザキ株式会社
冷凍機器
1か月前
株式会社ティラド
ドロンカップ型熱交換器
14日前
個人
輻射パネルおよびその製造方法
3か月前
東京窯業株式会社
蓄熱体構造
3か月前
株式会社ティラド
熱交換器のヘッダタンク
5か月前
続きを見る