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公開番号2024135653
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023046446
出願日2023-03-23
発明の名称フィルム及びその応用
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類B65D 65/02 20060101AFI20240927BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】本発明は、優れた抗菌性と良外観を兼ね備えたフィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は熱可塑性樹脂(A)、有機酸(B)及び糖アルコール(C)を含み、フィルム表面のpHが6以下である、フィルムに関する。また、本発明は該フィルムを含む食品包装材に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂(A)、有機酸(B)及び糖アルコール(C)を含み、フィルム表面のpHが6以下である、フィルム。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記熱可塑性樹脂(A)の融点が180℃以下であるか、もしくはガラス転移温度が180℃以下である、請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィン系樹脂である、請求項1に記載のフィルム。
【請求項4】
前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン及びエチレン-酢酸ビニル共重合体よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項3に記載のフィルム。
【請求項5】
前記有機酸(B)がヒドロキシ酸及びイノシトールリン酸から選択される少なくとも1種である、請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項6】
前記有機酸(B)が酒石酸及びフィチン酸から選択される少なくとも1種である、請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項7】
前記有機酸(B)の含有量が前記フィルムの全質量に対して、0.1~10質量%である、請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項8】
前記糖アルコール(C)がグリセリン、グルシトール、イノシトール及びマルチトールよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項9】
前記糖アルコール(C)の含有量が前記フィルムの全質量に対して、0.05~30質量%である、請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項10】
JIS K7127(1999)に準拠して測定される、少なくとも1方向の引張破断伸度が300%以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌性と良外観を兼ね備えたフィルム及びその応用に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、食糧問題として食品ロス(フードロス)がある。食品ロスは、食品が腐敗し廃棄処分されることでも生じるが、消費期限や賞味期限を経過した食品が廃棄処分されることでも生じる。食品ロスでは、本来食べることができた食品が食べられずに廃棄されることが問題となっており、このような問題を解決すべく、食品の消費期限や賞味期限を延長する手段として抗菌性フィルムが開発されてきた。また、環境保全意識の高まりとともに、製品の薄膜化や使用原料の削減、リサイクル性の改善なども検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1にはデヒドロ酢酸又はデヒドロ酢酸Naを0.5~5.0%添加した熱可塑性樹脂の抗菌性シートが開示されている。ここでは、抗菌剤としてデヒドロ酢酸又はデヒドロ酢酸Naを用いることにより、抗菌効果を発揮するシートを得ることが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-267451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示される抗菌性シートは、抗菌剤としてデヒドロ酢酸又はデヒドロ酢酸Naを使用しているが、デヒドロ酢酸を使用した場合、150℃以上で分解が始まるため樹脂成形の際に、抗菌剤が分解してしまうという問題があった。また、デヒドロ酢酸Naを使用した場合、所望の抗菌性を得るために、抗菌剤の使用量を多くすると異物が発生し、フィルム外観が損なわれるという問題があった。フィルムに異物(抗菌性粒子の凝集物等)が発生した場合、これら異物が起点となってフィルムが破断する場合があり、フィルム製膜において問題となる。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、優れた抗菌性と良外観を兼ね備えたフィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の具体的な態様の例を以下に示す。
[1] 熱可塑性樹脂(A)、有機酸(B)及び糖アルコール(C)を含み、フィルム表面のpHが6以下である、フィルム。
[2] 熱可塑性樹脂(A)の融点が180℃以下であるか、もしくはガラス転移温度が180℃以下である、[1]に記載のフィルム。
[3] 熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィン系樹脂である、[1]又は[2]に記載のフィルム。
[4] ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン及びエチレン-酢酸ビニル共重合体よりなる群から選択される少なくとも1種である、[3]に記載のフィルム。
[5] 有機酸(B)がヒドロキシ酸及びイノシトールリン酸有機酸塩類から選択される少なくとも1種である、[1]~[4]のいずれかに記載のフィルム。
[6] 有機酸(B)が酒石酸及びフィチン酸から選択される少なくとも1種である、[1]~[5]のいずれかに記載のフィルム。
[7] 有機酸(B)の含有量がフィルムの全質量に対して、0.1~10質量%である、[1]~[6]のいずれかに記載のフィルム。
[8] 糖アルコール(C)がグリセリン、グルシトール、イノシトール及びマルチトールよりなる群から選択される少なくとも1種である、[1]~[7]のいずれかに記載のフィルム。
[9] 糖アルコール(C)の含有量がフィルムの全質量に対して、0.05~30質量%である、[1]~[8]のいずれかに記載のフィルム。
[10] JIS K7127(1999)に準拠して測定される、少なくとも1方向の引張破断伸度が300%以上である、[1]~[9]のいずれかに記載のフィルム。
[11] JIS Z2801(2012)に準拠して測定される、抗菌活性値が2以上である、[1]~[10]のいずれかに記載のフィルム。
[12] 食品包装用である、[1]~[11]のいずれかに記載のフィルム。
[13] [1]~[12]のいずれかに記載のフィルムを含む食品包装材。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、優れた抗菌性と良外観を兼ね備えたフィルムを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態の一例としての本発明について説明する。ただし、本発明の範囲は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「X~Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。なお、以下の説明において使用される「フィルム」と「シート」は明確に区別されるものではなく、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
【0010】
[抗菌性フィルム]
本発明のフィルムは、熱可塑性樹脂(A)、有機酸(B)及び糖アルコール(C)を含む。本発明のフィルム(以下、「本フィルム」ともいう)は有機酸(B)に加えて、糖アルコール(C)を含有することにより、抗菌性と良好な外観を両立させることができる。本フィルムは、優れた抗菌性を発揮するフィルムであるため、抗菌性フィルムと呼ぶこともある。
(【0011】以降は省略されています)

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