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公開番号2024091870
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-05
出願番号2024069927,2022168665
出願日2024-04-23,2012-08-29
発明の名称ゼオライト膜複合体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類B01D 71/02 20060101AFI20240628BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】気体混合物の分離に優れた特性を持つゼオライト膜複合体を提供する。
【解決手段】複数の成分からなる気体混合物から、透過性の高い成分を透過して分離するために用いるゼオライト膜複合体であって、Alを除く2価以上の金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含有するCHA型アルミノ珪酸塩のゼオライトを含むゼオライト膜が、無機多孔質支持体上に形成されてなる、耐薬品性、耐熱安定性等に優れ、透過量が多く、高い分離係数を持つゼオライト膜複合体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
複数の成分からなる気体混合物から、透過性の高い成分を透過して分離するために用いるゼオライト膜複合体であって、Alを除く2価以上の金属を含有するCHA型アルミノ珪酸塩のゼオライトを含み、XPSで測定される膜表面の2価以上の金属/Alモル比が0.02以上であるゼオライト膜が、無機多孔質支持体上に形成されてなることを特徴とするゼオライト膜複合体。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記ゼオライトのSiO

/Al



モル比が、6以上100以下である、請求項1に記載のゼオライト膜複合体。
【請求項3】
前記ゼオライト膜複合体を、絶対圧5kPaの真空ラインに接続した時の空気透過量が0L/(m

・h)以上900L/(m

・h)以下である、請求項1又は2に記載のゼオライト膜複合体。
【請求項4】
前記ゼオライト膜が、膜表面にX線を照射して得たX線回折パターンにおいて、2θ=17.9°付近のピーク強度が、2θ=20.8°付近のピーク強度の0.5倍以上の値を有するものである、請求項1に記載のゼオライト膜複合体。
【請求項5】
前記ゼオライト膜が、膜表面にX線を照射して得たX線回折パターンにおいて、2θ=9.6°付近のピーク強度が、2θ=20.8°付近のピーク強度の2.0倍以上の値を有するものである、請求項1に記載のゼオライト膜複合体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼオライト膜複合体に関し、さらに詳しくは、複数の成分からなる気体混合物から特定の成分を分離するために用いるゼオライト膜複合体であって、ゼオライト膜が、特定の物理化学的性質を有するゼオライトを含み、無機多孔質支持体上に形成されてなるゼオライト膜複合体、該ゼオライト膜複合体を分離手段として用いる気体混合物の分離または濃縮方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ガス分離・精製法には、膜分離法、吸着分離法、吸収分離法、蒸留分離法、深冷分離法があるが、膜分離法は、ガス分離の途中での相変化を殆ど伴わず、圧力差を駆動エネルギーとして、膜を透過するガスの速度差によって分離する手法である。膜分離法は、他のガス分離・精製法に比べて取り扱いも容易で設備規模も比較的小さいため低コスト・省エネルギーで目的とするガスの分離や濃縮を行うことができる。
【0003】
膜によるガス分離の方法としては、1970年代から高分子膜を用いた方法が提案されている。しかし、高分子膜は加工性に優れる特徴をもつ一方で、熱や化学物質、圧力により劣化して性能が低下することが問題であった。
近年、これらの問題を解決すべく耐薬品性、耐酸化性、耐熱安定性、耐圧性が良好な種々の無機膜が提案されてきている。その中でもゼオライトは、サブナノメートルの規則的な細孔を有しているため、分子ふるいとしての働きをもつので選択的に特定の分子を透過でき、高分離性能を示すことが期待されている。
【0004】
具体的な混合ガスの膜分離の例としては、火力発電所や石油化学工業などから排出されるガスの分離で二酸化炭素と窒素、二酸化炭素とメタン、水素と炭化水素、水素と酸素、水素と二酸化炭素、窒素と酸素、パラフィンとオレフィンの分離などがある。用い得るガス分離用ゼオライト膜としては、A型膜、FAU膜、MFI膜、SAPO-34膜、DDR膜などのゼオライト膜が知られている。
【0005】
A型ゼオライト膜は、水分の影響を受けやすく、結晶間隙のない膜にすることが難しく、分離性能は高くない。FAU膜はゼオライトの細孔が0.6~0.8nmであり、気体分子2個分がゼオライト細孔内に入りうる大きさである。この膜は、ゼオライト細孔への吸着特性を持つ分子と持たない分子の分離、例えば二酸化炭素と窒素の分離に向いている。しかし、吸着性のない分子は分離しにくく、適用範囲が狭い。MFI膜の細孔径は0.55nmであり、気体分子の分離には細孔がやや大きく分離性能も高くない。
【0006】
また、天然ガスの精製プラントや、生ごみなどをメタン発酵させてバイオガスを発生させるプラントでは、二酸化炭素とメタンの分離が望まれているが、これらを良好に分離するゼオライト膜としてはゼオライトの分子ふるい機能を利用した、DDR(特許文献1)、SAPO-34(非特許文献1)、SSZ-13(非特許文献2)が性能のよい膜として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2004-105942号公報
【非特許文献】
【0008】
Shiguang Li et al., "Improved SAPO-34 Membranes for CO2/CH4Separation", Adv. Mater. 2006, 18, 2601-2603
Halil Kalipcilar et al., "Synthesis and Separation Performance of SSZ-13 Zeolite Membranes on Tubular Supports", Chem. Mater. 2002, 14, 3458-3464
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、DDR(特許文献1)は、分離性能は良好であるが、ゼオライトの構造が二次元であるために、二酸化炭素のパーミエンス(Permeance、「透過度」ともいう)が低い。また、三次元構造であるCHA型のアルミノホスフェートであるSAPO-34(非特許文献1)は、分離性能やパーミエンスが良好だが、水存在下での性能が悪化する。
【0010】
また、化学プラントでは、混合ガスに水分が含まれる場合が多く、水共存下で性能が悪化して実用には耐えない場合がある。同じくSUS支持体の膜であるCHA型のアルミノシリケートであるSSZ-13(非特許文献2)は、ゼオライト膜に非ゼオライト細孔(欠陥)が共存するために分離能が不十分で、二酸化炭素のパーミエンスも充分ではなかった。このように実用に耐えうる気体混合物用の分離膜は知られていなかった。
(【0011】以降は省略されています)

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